« 「『恐怖の報酬』日記」(文庫版)を読む | トップページ | 「旅行人」158号を購入する »

2008.06.08

伊豆断食旅行記3日目

2008年5月18日(日曜日)

 私が泊まったお部屋は女性用浴室の隣で、6時から入浴可能だから、その時間には水音がして目が覚める。五感が敏感になっているということだろう。普段だったら全く気にせずに眠っていると思う。
 一度目を覚ましたけれどもちろん二度寝して、7時に目覚まし時計のベルで起きた。
 昨日のヨガのせいか、体中が筋肉痛である。肩に湿布を貼り、足の裏には休足時間を貼り、頭痛軽減を狙っておでこに熱冷まシートを貼って寝たのに、あまり効果はなかったようだ。
 喉が渇いているのは昨日と同じである。

 7時30分からの体操に参加した。昨日と同じ太極拳風の体操である。
 体操の終わりに「施術の人は来てください。」と言われたので、指定時刻より10分早かったけれど、治療室に向かった。
 しょうがの湿布とローラーベッドから始まった。
 しょうがの湿布は、すり下ろしたしょうがと水を適度に混ぜてラップに塗り、それをおへその辺りに貼るというものだ。お腹の上に湯たんぽみたいなものを乗せているお陰で、ヒリヒリするくらい温まる。

 その後は、マッサージである。
 開口一番、「ムチウチやったことがありますか?」と聞かれて、「ムチウチってどうなるんですか?」と聞き返した。言葉は知っているけれど、どういう状態になるのかはよく判らない。
 車を運転していて追突されたことはあるけれど、カーブの入り口でどちらの車もスピードを落としていたから、多分あれではなかろう。
 そう答える。

 先生から「背骨が曲がっていると言われたことがありませんか? 自分で判りませんか?」と言われて背骨を辿ってもらった。自分では判らない。これまで「背骨が曲がっている」言われたこともないと思う。しかし、「側弯」かというくらい曲がっているらしい。
 痛みなどの自覚症状が出たら整形外科に行ってみてくださいと言われた。
 「もっと酷く曲がっていても普通に暮らしている人もいますから。」とも言ってもらったけれど、3泊4日で一番ショックだったのはこの瞬間だったと思う。

 このマッサージでは、まず、「一番気になっているところはどこですか?」と聞かれた。集中ケアをするためだ。
 「肩凝りも酷いし、腰痛もあるし、昨日は背中がバリバリだってお話しでしたよね・・・。」と言ったところ、上半身全体のマッサージをしてもらうことになった。
 首の横のツボを押さえられるととても痛い。悲鳴を上げたら、「ここの凝りが取れたら熟睡できますよ」。と言われた。
 マッサージをしてもらうと頭痛が和らぐのが不思議である。血流が良くなるためだろうか。

 最後はカッピングか低周波治療器かを選べた。もちろん私は後者を選ぶ。
 始めてもらってすぐに「もっと強くしてください。」と言ったら、「相当お疲れですね。」と返された。
 かなりビリビリと来ないとやった気にならないのは事実である。

 9時頃に施術が終った。
 最後に、先生は「色々と脅しちゃいましたが、自覚がないってことは健康ってことですから。」と言った。悩ましい一言である。
 整形外科に行っても、この手の症状は温存療法しかできないそうだ。
 筋肉の凝りかも知れませんとも言われたけれど、恐らくそれはあり得まい。
 痛みが出たら医者に行くということに決めて、気にしないことにした。

 朝食まで時間があるし、まだ利用していなかった岩盤浴に入った。
 部屋に作務衣が用意されている。今朝になって気がついたところ、私の部屋には作務衣が2着あって、浴衣が置かれていなかった。理由は不明だけれど有難い。
 作務衣に着替えて岩盤浴に行った。3人分のスペースがあって、入り口にはアルカリイオン水が用意されている。
 断食中でも私の代謝の良さは相変わらずで、15分足らずで汗びっしょりになった。

朝食 少し休んでいたら朝食の時間になった。10時である。
 昨日の散歩のときのカレーや油の匂いは大丈夫だったのに、ごましおの匂いにかなりやられた。軽く擂ってあったので余計に香りが良かったらしい。
 今朝は、三分くらいのおかゆ(重湯?)に、お豆腐のお味噌汁、梅干しというメニューである。
 お味噌汁にかすかな酸味を感じるのは、五感が敏感になっている証拠だろうか。
 これだけの量なのに、胃が小さくなっているのかなかなか食べられず、また、食べていると汗が噴き出してくる。
 固形物を食べたお陰か、食後にやっと便通があった。

 11時前に高原館を出発した。
 今日は、池田20世紀美術館に行き、そこから一碧湖を目指す予定である。
 昨日に引き続いて今日も、高原館からバス停まで歩く間に何匹かのリスを見かけた。普通に道路を横切ったりしている。流石に野生のリスは動きが素早く、写真に撮ることはできなかった。残念である。

池田20世紀美術館 11時15分のバスに乗り、15分ほどで池田20世紀美術館に到着した。
 日曜日だというのに、バスも美術館もガラガラだ。おかげでガラスに入っていないピカソとシャガールを独り占めすることができた。
 一緒に入館したおばさんたちが、常設展の終わりにあるテーブルを占拠していて、そこに置かれていた画集等々を見られなかったのが残念である。
 この美術館のミュージアムショップでお土産を探そうかと思ったけれど、あまり心惹かれるラインアップではない。
 (美術館を訪れての感想はこちらに書きました。)

 1時間くらいのんびりして、一碧湖に向けて歩き出した。
 少し歩くと、道の先に一碧湖が見え、緑も増えてきて歩きやすくなる。10分ほどで一碧湖を一周する遊歩道の入口に到着した。

一碧湖
 のんびりと、時計回りで歩き始めた。
 湖岸では、雑誌か何かの撮影が行われていた。いかにも「高原の避暑」といった風情である。
 歩き始めて10分弱くらいのところに与謝野鉄幹と晶子の歌碑があった。この二人は一碧湖を何度も訪れ、この地で二人合わせて70首余りの短歌を詠んでいるそうだ。

 遊歩道から 土の遊歩道は歩きやすい。緑も濃くて、森林浴気分でのんびりと歩く。
 ペースはゆっくり、写真を撮ろうとあちこちで立ち止まるという私の歩き方でも、20分くらいでちょうど中間地点に当たる一碧湖神社に到着した。
 一碧湖神社は、遊歩道から続く広場のようなところにある。もう一つ、湖の中に赤い鳥居が見えている。そちらの神社はどういう神社なのか、残念ながら説明等は見当たらなかった。

 この神社近くでは、数人のグループがバーベキューをやっていた。
 これがかなりいい匂いで、今朝のごま塩と同じくらいインパクトがあった。
 そして、このバーベキュー以上にこたえたのが、この後の半周は意外とアップダウンがある道だったことである。
 階段を上がったところの四阿風の場所で休み、木々に付けられている名前と解説の説明板を読み、ゆっくりゆっくり歩く。

遊歩道 心なしか、午前中よりもお天気が良くなったように思う。
 あと少しで1周という辺りのところで、同じく高原館にいらしているご夫婦とすれ違った。私もこのご夫婦の様に反時計回りで歩けば良かったと思う。そうしたら、前半はアップダウン、後半は平らな道を歩けることになる。

 そんなこんなでトロトロ歩いたせいで、一碧湖一周と、遊歩道入口から一碧湖美術館前にあるバス停までの上り坂でちょうど1時間かかった。
 バスは13時40分に来る筈で、このバスに乗れなかったら一碧湖美術館を見学して1時間後のバスに乗るか、52分に来る筈のしゃぼてん公園行きのバスに乗って大室山に上るかしようと思っていた。
 幸か不幸かバスにちょうど乗れてしまったので、寄り道はしないことに決めた。

 ただ、バス停1つ分前で降りて、山幸ひもの店というお店でお土産に干物を購入した。山幸ひもの店はリピータの方々ご推薦のお店である。
 色々なお魚が干物になっていて、日頃の食材の買物をしていない私にはどれを買ったものやら見当がつかない。
 「どれがお勧めですか?」と聞くと、「お好みです。」という非常に真っ当なお答えが返った。
 迷って決められず、干物の詰め合わせと、「珍しい」という太刀魚の干物を購入し、クール宅急便で送ってもらった。太刀魚はいわゆる「高級魚」なので、お刺身か焼き魚かで食べることがほとんどで、干物にすることは滅多にないという。

 14時30分に高原館に帰り着いた。
 ひもの店から大室高塚までの坂は急坂で、なるべくゆっくり歩いたつもりだけれど、結構すねの辺りに負担がかかっていたらしい。
 「高原館の施設を使い倒す」が今日のテーマなので、早速足湯を利用した。足湯につかってゆっくり漫画を読み、その後、落ち着いたところで温泉に浸かる。
 やっぱり短時間で上がらなくてはいけないのが恨めしい。
 ドライヤーもお部屋に用意されているので、テレビを見ながら髪を乾かす。

 17時からは、パワーヨガの時間である。
 今日の朝食を終えたところで2泊3日コースの方はチェックアウトしていて、昨日よりスペースに余裕がある。
 あまり覚えていないけれど、ネコのポーズ(ヨガをやったことのない私でも、これくらいは知っている)、武士のポーズ(これだけで私はフラフラする)、コブラのポーズ(もう覚えていない)などなどを教わった。
 「パワーヨガですから。」と先生が言うとおり、昨日よりも立った姿勢で行う運動が多い。
 自主的にリタイアしたり休憩したりしないと、とてもではないけれど付いていけない。

20080518_4 ヨガをやる大広間でそのまま夕食である。脇に寄せておいたテーブルと座布団を戻した。
 18時からの夕食のメニューは、お粥(五分がゆくらい)、ジャガイモのお味噌汁、冷や奴、梅干し、りんごとにんじんのシャーベットである。
 普段の食事からすると多いとは言えない量だけれど、食べても食べても減らない。
 30分くらいかけて完食した。
 夕食の際、「サプライズ」として、20時からドライブ、21時頃からアップルティーをお出ししますというアナウンスがあった。

 食後は、アンケートを書いたり、用意されていた折り紙に寄せ書きのメッセージを書いたり、フロント前にあるPCを借りてメールチェックをしたりして過ごした。
 19時からは、楽健法の時間だ。
 二人1組でやる運動ですというアナウンスがあったからか、「踏む」というイメージ先行のせいか、パワーヨガよりも参加者が少ない。5人だったろうか。
 
 楽健法は、簡単に言うと、横になった人の足と腕を付け根から先の方に向かって軽く踏んで行く健康法である。
 横になる人は、最初は右を上にして(胃を上にして)横になり右足は軽く曲げる。その状態で左足の付け根から踏んで行く。
 関節は怪我をしやすいので踏まないように気をつけ、踏まれている人もできるだけ「強い」「弱い」「痛い」など伝えるようにすれば、まず事故は起きない。肘より先を踏むときなどはカカトを床に付けよう気をつければ、全体重を乗せても大丈夫だという。これが思いの外、快適である。

 うつぶせになってもらい、足の裏を踏むと、全体重をかけても大丈夫なのが意外である。
 土踏まずで踏むようにすれば、踏んでいる方の人も気持ちいい。
 最後はうつぶせのまま、背骨を首に近い方からぎゅーっと全体重をかけて掌で押して行く。最後に尾てい骨は長めに強めに押して、完了である。
 これはなかなか楽しかった。

 20時に、女性7〜8名を乗せたバスは八幡港を目指して出発した。
 10分近く走ったところで、高原館の方が「あれがうちから一番近いコンビニです」と前方に見えたセブンイレブンを指差された。高原館周辺には自動販売機もない。間食のしにくい、よい環境である。

夜の海 夜の海は、黒く、暗く、うるさいくらいに波の音が高く、海風が気持ちいい。
 満月ではないけれど、満月に近い月が正面で光っている。
 何とかその様子をカメラに収めようと、ASA値やシャッタースピードなどなどを変えて写真を撮ってみなさんをお待たせしてしまった。申し訳ない。
 その分、なかなか格好良く撮れたのではないかと思う。思ったよりもブレていなかった。

 その後、「高原の湯」に併設されたお土産物屋さんに向かった。
 「10分くらいで戻ってください。」と言われ、皆して色めき立つ。
 それほど広くはないけれど、自然食品うあ手作りのものの多い品揃えで目移りする。
 私は、職場のお土産にリピータの方ご推薦の桜エビせんべいを買い、自宅用にニューサマーオレンジのジャムと、わさびのりと、バスソルトを買い込んだ。
 たこわさにももの凄く惹かれたけれど、瓶ものを二つも買ったら重い。諦めた。

20080518_7 21時頃に高原館に戻り、そのまま広間でアップルティーをいただいた。
 カップには焼いたリンゴが入っていた。コンポートにしたのじゃないかと思うような姿と味だけれど、焼いただけだとと言う。ティーポットにもリンゴの皮や芯をオーブンで焼いたものが入れられている。
 お茶はカモミールティーだ。
 ドライブに参加しなかった方も集まり、皆して「美味しい。」「すごく甘く感じる。」などと言い合いながらいただいた。

 「お風呂はいつもは22時までですが、今日はもう少し遅くまで大丈夫ですから。」と言っていただいた。
 海風でちょっとベトついたような気がするのでささっと温泉に入り、22時くらいに就寝した。

 伊豆断食旅行記2日目その2<-  ->伊豆断食旅行記4日目

|

« 「『恐怖の報酬』日記」(文庫版)を読む | トップページ | 「旅行人」158号を購入する »

旅行・地域」カテゴリの記事

*200805伊豆断食の始末」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 伊豆断食旅行記3日目:

« 「『恐怖の報酬』日記」(文庫版)を読む | トップページ | 「旅行人」158号を購入する »