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2009.10.18

ベネズエラ旅行記3日目その1

2009年8月17日(月曜日)

朝焼け 1便のヘリに乗る4人は、5時30分にモーニングノック、6時出発と言われて起きられるかどうかちょっと心配していた。
 4時半に目が覚めたものの、寝ぼけて旅行用の目覚まし時計を落としてしまい、文字盤のライトが点かなくなってしまった。不便だ。
 5時過ぎにふと外に目をやると、明るくなってきている。
 朝焼けが綺麗だったので、写真を撮りに外に出た。私が泊まった部屋から少し坂を下ると、丸く開けた場所があり、見晴らしがいい。

 写真を撮っていたら、何となくロッジの方で物音が聞こえて来て、モーニングノックをしますと言われていたのを思い出した。
 足下でじゃれついていた犬たちと一緒に慌てて走って戻ると、添乗員さんがこちらに歩いて来るところだった。やはりノックをしても全く返事のない私の部屋に不審を感じていたらしい。
 「ごめん、ごめん。」と謝ると、添乗員さんに「犬と一緒に走ってくるから、ロッジの人かと思いました。」と言われた。
 お隣の部屋の人は2便のヘリで、もっとゆっくり眠っていられたのに、きっとこれで目が覚めてしまったことだろう。申し訳ない。

レストラン犬たち

 10分前に集合場所のレストランに行くと、添乗員さんが塩羊羹と梅干しを用意してくれていた。有り難くいただいて血糖値を上げ、ロッジの人が用意してくれていたコーヒーで身体を温める。
 かなり寒くなると言われていたので、スパッツの上に綿のカーゴパンツをはき、上もタンクトップ、長袖シャツにダウンのベストを着て、レインコートの上を持った。この時点では、かなり暑い。
 1便のヘリに乗る4人でジャンケンをして、最初に勝った人は行きが助手席、次に勝った人は帰りが助手席、あとの2人は後部座席に進行方向を向いて座ることになった。
 最後にベネットさんが乗り込んで出発である。

ヘリから 出発した時点では青空が広がっていたし、添乗員さんも「これなら大丈夫でしょう。」と言ったけれど、テプイが近づくに従って、どんどん雲が広がり、テプイのしかも頂上付近を厚めの白い雲が覆っていた。
 天気とは判らないものである。

 この遊覧ヘリでは、ロライマとクケナンと両方のテプイにできれば行ってくれと頼んだそうだ。
 実は区別が付いていないので確かではないけれど、恐らく、最初はロライマ・テプイにヘリは向かっていたと思う。何しろ、ネームバリューが違う。かの「ロストワールド」のモデルとなったのがロライマ・テプイなのだ。
 サンタ・エレナ・デ・ウアレインからロライマ・テプイまでは120kmくらい離れており、ヘリはそこを40分で飛ぶ。

テプイ流れ落ちる雲

 ロライマ・テプイに着陸するのは無理だと踏んだのか、ヘリは絶壁を掠めるようにしてクケナン・テプイに向かう。
 この辺りからヘリの高度が上がったのか寒くなってきて、慌ててベストとレインコートを着込んだ。
 テプイの頂上に着陸できない場合には、できるだけ間近を飛んでテプイを見られるようにしてくれるという話も聞いていたので、この「絶壁を掠めるように飛ぶ」時間が長くなるにつれ、このまま着陸できないのではないかという不安が増大する。
 誰も口には出さなかったけれど、後で聞くと、みなそう考えていたそうだ。

 この遊覧ヘリで一番楽しめるのはヘリの助手席で、その次は、着陸できなかった場合のことを考えると恐らく助手席側で進行方向を向いた席なのではないかと思う。

クケナン・テプイに着陸したヘリ テプイの着陸地点を探し始めてから20分後、ふっと下の方に黒っぽい地面が見えてきたと思ったら、ヘリはふわっとクケナン・テプイに着陸した。
 地面は平らにはとても見えない。よく着陸したものである。
 ベネットさんの先導で歩き始める。
 地面は黒い石で、堅い。濡れているせいもあって、滑る感じがする。「土」と言えるようなものはなく、ここに降った雨はそのまま流れていってしまうというのがよく判る。
 植物も生えてはいるけれど、花が咲いているという感じではない。

 流れてくる川の上流に向けて歩き始めた途端、ベネットさんがこれから向かおうとしていた方向を指さして、「雨だ!」と叫んだ。
 雨なんて降っていないよと思ったのもつかの間、上流から白っぽいものがこちらに押し寄せてきたと思うや、本当に大粒の雨が降ってきた。
 この間、多分、5分もたっていないと思う。

 雨が降り続いてヘリが離陸できなくなってしまったら大変である。
 5人してヘリに駆け戻り、全員が乗り込むやいなや、ヘリは離陸し、私たちのクケナン・テプイ滞在は終わった。
 残念。
 でも、自分の足であそこに降り立ち、歩けたことは、やっぱり嬉しかった。
 慌てて思いっきり水の流れに足を突っ込んでしまって判ったところでは、かなり冷たい水だった。

ヤッコ・キャンプのヘリポート ヤッコ・キャンプに戻ったら、完全な青空だったのは何とも皮肉である。
 こっちはこんなにいいお天気なのに、と思ってしまう。
 それにしても、「見晴台かしら」と思って朝焼けの写真を撮っていたこの狭い、平らとも言い難い丸がヘリポートだったのには驚いた。
 あれだけ平らではないテプイの頂上にも着陸するのだから、ヘリの自由度は高いし、パイロットの腕がかなりいいということなのだろう。

 ロッジに戻ったのが7時30分くらいで、そのまま朝食をいただいた。
 パンケーキ、パン、ハム、チーズ、目玉焼き、ジュースにカフェオレだ。後から思うとこのロッジの朝食が一番洋風だったかも知れない。
 お腹も空いていたし、ビュッフェ形式だったのでたくさん食べた。
 レストランの空いたテーブルには、昨日の夜は気がつかなかったTBS世界遺産のDVDや、Tシャツ、絵はがきなどのお土産が並べられていた。

朝食 朝食を食べているときに、2陣の4人がレストランで寛いでいるのにヘリがまた飛び立つのが見えた。驚いたけれど、燃料を補給しに行ったそうだ。
 ヘリの燃料補給と、テプイ上空の天候回復を待ち、彼女たちは8時頃に離陸して行った。

 第2陣の出発が遅れたので、ハスペの谷で落ち合うことになる私たちの出発もゆっくりになったのは有り難い。
 有り難いといえば、「旅のしおり」では、荷物は車の上に積むので雨に濡れても大丈夫なようにビニル袋に入れてくださいとあったけれど、「これくらいの量なら大丈夫」ということで、ジープの上に積んだ荷物をブルーシートの黄色い奴で覆ってもらえたのも有り難い。ビニル袋だとやはり何となく頼りない気がする。
 ハスペの谷での水遊びに備えて水着を着込み、ヘリ第1陣の4人と添乗員さんは9時にロッジを出発した。

 昨日は、カラカスに到着してそのまま国内移動で観光をしたので、リュックとレスポのショルダーバッグと両方を持ち歩いていたけれど、今日からはリュック一つを持ち歩くことにした。
 もっとも、ギアナ高地まで来てしまえば治安面では問題ないのか、「車に荷物を置いておいて構いません。」と言われるので、実際に観光するときには、カメラとタオルくらいをエコバッグに入れて持ち歩くことが多かった。
 いわゆるセーフティバッグというのか、パスポートが入るサイズの貴重品入れ(肩掛け式になっている)を使ったのはこの旅行が初めてだ。街中でしょっちゅう出し入れの必要があるなら別だろうけれど、「とにかく肌身離さず持つ」ことが目的の今回の場合はかなり便利に感じた。

 サンタ・エレナ・デ・ウアレインの町は、もうすぐブラジル国境という位置にある。
 産油国であるベネズエラは石油が安く、従ってガソリンも安い。サンタ・エレナ・デ・ウアレインの町のガソリンスタンドにできている行列は、安いガソリンを求めて国境を越えてきたブラジルの車が多いそうだ。
 他にも添乗員さんが町の話をしてくれたと思うけれど、(サンタ・エレナ・デ・ウアレインは観光産業ではない別のものが主幹産業になっているとか、前にサンタ・エレナ・デ・ウアレインの町中のクラブに行ったときの話とか)ちゃんと思い出せないのが残念である。

 ハスペの谷には40分くらいで到着した。
 すでに第2陣の4人が到着していて、お土産物などを見ていたらしい。話を聞くと、私たちのとき以上に厚い雲に覆われてしまっていて、近づくことも大変で、着陸できなかったという。
 パイロットが早い内に無理だと判断し、ハスペの谷にも30分くらい前に着いていたということだった。
 天候回復を待ったし、第2陣の方が好条件だと思っていたので、ちょっと驚いた。

蝶 全員が揃ったところで、駐車場から土の道を数分下り、ハスペの谷(というか、滝)に到着した。
 「ハスペ」とは「ジャスパー」のことである。
 赤いのにどうして「碧玉」なのか、実は未だによく判らない。
 川は浅く、滝も川底もキラキラ光ってとても綺麗だ。
 ちょうど川にたどり着いたとき、青い大きな蝶がひらひらと川面を飛んでいるのが見えた。慌ててカメラを向けたけれど、ピンぼけもいいところである。でも、綺麗なブルーの蝶だったことはこれで判ると思う。
 この蝶を見かけたのは、滝に到着したこのときだけだった。

 川沿いに、ベンチと隙間だらけながら屋根が作られていて、そこに荷物を置き、服を脱いで水着になった。
 これだけ水深が浅ければ危ないこともないし、水遊びの開始である。
 つるつると結構滑るので裸足では危ないし、ビーチサンダルだと今度は水の流れにサンダルが持って行かれそうになる。
 100円ショップで見つけた、つま先だけの5本指靴下がベスト・チョイスだった。これなら全く滑らない。

ウォータースライダー 滝から少し川下に歩き、川の流れが少し強くなっているところではウォータースライダーができるという。
 ツアーメンバーのお一人がチャレンジしたけれど、なかなか滑らない。
 ベネットさんが実演してくれると、いい勢いでしゃーっと滑ることができる。勢いが良すぎて、写真が上手く取れないくらいのスピードが出る。
 ベネットさんは、「水着を着ていると摩擦が起きて滑らない。」と言う。
 ベネットさんが、親ガメの上に子ガメという感じでツアーの方を背中に乗せ、さらに勢いよく滑っていた。

 日も差していたのに、これで雨になるとは誰が思うだろう。
 でも、降った。しかも、土砂降りである。
 添乗員さんが「10分もすればやみますよ。」と言うし、他にどうしようもなくて、隙間だらけの屋根の下で雨宿りをする。
 添乗員さんの「あと5分くらいで。」を3回は聞いた気がするから、このスコールは20分くらいで止んだと思う。

 お手洗いを借りて着替え、11時くらいにハスペの谷を出発した。
 途中、昨日も見かけたサンフランシスコ・デ・ユリアニ村を通りかかった。ぱっと見たところは「お土産物村」に見える、不思議な場所だ。
 道路にはトペがあって車はスピードを緩めざるを得ず、車を寄せるように指示され、ライフルを持った兵隊さんが何やらドライバーさんたちと話している。剣呑なようにも見えるし、旧知が通りかかったから声をかけただけにも見える。

 添乗員さんに「パチェコの滝でも泳ぎますか?」と聞かれたけれど、恐らく全員が「もう水は十分に堪能した」という気分だったに違いない。もう一度水着を着るのも面倒だし、全員一致で「泳がなくていいです」と答えた。
 その分、ちょっとだけ時間の余裕ができたらしい。予定にはなかったユリアニの滝に寄ってもらえることになった。
 舗装道路から外れてジープで走ること数分で到着である。

ユリアニの滝岸辺の花ユリアニテプイ? ユリアニの滝の「ユリアニ」は、ペモン族の言葉で「猿」を意味するそうだ。
 ユリアニ・テプイから流れてくる川にある滝だから「ユリアニの滝」というらしい。
 帰り際、ふと振り向いたら川の上流の方角に不思議な形のテプイが見えて、シャッターを押した。このテプイがユリアニ・テプイであるかどうか聞いておけば良かったと思う。

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