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2009.11.03

ベネズエラ旅行記4日目その1

2009年8月18日(火曜日)

日の出前のソロロパン・テプイ この日のモーニングノックは5時30分の予定だった。
 5時頃に目が覚め、暖かい格好をして外に出る。
 昨日は真っ暗闇でよく判らなかったソロロパン・テプイの姿は、今朝は白い雲の中に沈んでいる。下から雲に包まれている感じである。
 昨日は全く見えなかったけれど、蛍が飛んでいた辺りは川だったことが判る。蛍を追って川岸に落ちたりしなくて本当に良かった。

朝食 6時から朝食になった。
 出されたジュースが凄く美味しい。添乗員さんに聞いてもらったら「パッチータ」という実のジュースだそうだ。「パッチータって何?」と聞いたら、絞る前の果実を見せてくれた。パッションフルーツである。
 爽やかな酸味と甘みで美味しい。
 アレパというとうもろこしの粉のパン(ここのは小麦粉も入っているらしかった)を半分に割ってバターを塗り、スクランブルエッグを挟んで食べる。美味しい。
 この朝食が、今回のツアーのベスト・ブレックファストだと思う。

 朝食を食べているときに、ベネットさんがみんなに木の実とビーズで作ったネックレスをプレゼントしてくれた。
 どうもありがとう!
 添乗員さんは「ベネットさんがこんなことをするのを初めて見た。」と言う。
 女性ばかり8人のツアーだったからだろうか。

ソロロパン・テプイ 朝食後みんなで目の前の川に降りて顔を洗った。
 澄んでいて冷たい水が気持ちいい。
 みんなでベネットさんと記念写真を撮る。彼は、アラスカのテレビ局にサバイバル術についてのインタビューを受ける仕事が今日から始まるそうだ。
 
 このカバナヤンのマントパイ・キャンプは、もうとにかく、このソロロパン・テプイの眺めが何よりのごちそうでおもてなし、という場所である。
 朝食を食べ終わる頃には雲も流れるようになり、青空をバックにくっきりとした姿を現してくれた。
 「ソロロパン」は、「戦いの前に集まって祈る場所」「戦陣を組む場所」という意味だそうだ。

 7時30分にこの景色を惜しみながら出発した。
 昨日と同じように2台のジープに分乗する。
 「クッションを使うと逆に滑って踏ん張らねばならず、余計に疲れるのではないか」という昨日の反省から、相談もしていないのに、今日は全員がクッションを使っていないのが可笑しい。

川の中を走る 最初の30分は、昨日と同じように「元、川底」のがたがた道を走る。
 これが、並のがたがた道ではない。
 「今、右側と左側で30cmくらい高さに差がないですか?」とか、「今、20cmくらいの段差をこの車は降りませんでしたか?」と言いたくなる。上品に言っている場合ではなく、車が揺れた表紙に頭を窓ガラスにぶつけて「いて!」と叫んでしまうようなダートコースである。
 このまま、アドベンチャーとして売り出しませんか? というくらい楽しめる。
 こんな川の中だって走ってしまう。

やらせでした と言いたいところだけれど、実は上の写真はいわゆる「やらせ」である。
 「このダートな道を走ったのだという証拠写真を撮りましょう。」と添乗員さんが仕込み、1台ずつ川の中を走り、その様子をカメラに納めたのだ。
 ルエパの空港に向かうためには、この「川の中」は全く通らなくてもいい道筋だった筈である。
 やっぱり、「アドベンチャー」な「アトラクション」である。

道しるべ 助手席に座っていた添乗員さんが、こんな石を発見して車を停めてくれた。
 道しるべ?
 道祖神?
 ペンキで描いたのだろう顔がユーモラスで楽しい。たちまち写真撮影大会となった。

 ダート・コースは本当に楽しい。この写真では判りにくいかも知れないけれど、この道は結構な傾斜のある坂道である。
 「お、シャッターチャンス!」と窓を開けて写真を撮っていたら、私たちが乗っている車の運転手さんが気を利かせて坂を登り切ったところで車を停めてくれた。そうすると前に進めなくなった後ろの車の運転手さんも車を停めざるを得ず、ばっちりな写真を撮ることができた。
 その代わり、この後、後ろの車の運転手さんはこんな悪路で坂道発進をする羽目になり、申し訳なかった。

 添乗員さんは多分、かなり写真好きなのだと思う。自分が撮った写真が旅行社のパンフレットにも使われているという話もしていた。
 さっきの道しるべもそうだし、名前も判らないピンクのこのお花も添乗員さんが発見して、再び大撮影大会となる。

草原 ダートコースを抜け出すと、アドベンチャーは終了して、砂埃舞う未舗装道路という日常に戻ってしまった。少し寂しい。
 ついうっかり、この景色を見ながら「こんなところで寝転がってみたい!」と言ったのがいけなかったらしい。
 たちまち、自称「大阪のおばちゃん」の餌食となり、「こんなところに寝転がったらプリプリに刺され放題だよ。」「そうそう。蟻にも噛まれるね、きっと。」「置き去りにされちゃったら食べるものもないし。」「死んじゃったらきっと鷲に啄まれるね。」と集中砲火を浴びた。
 アルプスの少女ハイジ的というか、牧歌的なことを言ったつもりだったのに、どうしてそういう話の流れになるのかよく判らない。

 一番ヒドかったのは添乗員さんで、「鷲に啄まれる」というところから「チベットに行ったときに鳥葬を見たんですが。」という話が始まった。
 (以下、スプラッタがダメな方は読まない方がいいと思われるので、改行。)





 遠目でしか見ることはできなかったらしいけれど、それはどちらかというと儀式としての鳥葬だったらしい。亡くなった少女の体を、僧侶が、斧や鉈のようなもので断ち切るそうだ。
 その骨が砕ける音が聞こえたという。
 そして、さらに小さくして、骨と肉を混ぜて、(言い方は悪いと思うのだけれど)ミンチのような状態にして高いところにある祭壇に捧げるという・・・。






 もちろん、「どうしてそういう話になるわけ!」と抗議した。
 添乗員さんの返答は、「いえ、そういう話になったので、僅かな知識の一端を披露させていただきました。」だった。
 違う! と思う。

 その後は、大金持ちと結婚して世界中を旅行すればいいんじゃないかという話になり、ヨルダンのお金持ちは相当凄いという話になり、イスラム教では4人まで奥さんを持つことができるという話になり、イスラムではでも奥さんは完封して外にも出さず顔も見させずという感じだという話になり、そうなると好き勝手に旅行に行かせてもくれないだろうからやっぱり結婚しない方がいいんじゃないかという話になった。

 ルエパの空港に到着するまで、ベネズエラと関係ありそうな話といえば、前回のツアーのときはベネットさんが衣装を持ってきて変身してくれたけれど、今回は家にその衣装を洗濯するために持ち帰ってそのまま忘れてきてしまったので変身はなしだという話くらいだ。
 ベネットさんの変身というのは、ペモン族の民族衣装を着て見せてくれることを言っていたようだ。その後、話は脱線に脱線を重ね、添乗員さんが代わりに変身すればいいという話から、最終的には「蝿男の恐怖」という映画の話になった。
 どうも人間が蠅に変身する話だったらしい。残念ながら、添乗員さんと私はその映画を知らず、一緒に盛り上がれなかったのが申し訳ない。

瀬をはやみ そんな中で、唯一、優雅だった話題がこれである。
 私たちが乗っていない方の車に全員分の荷物が積まれていて、「こちらの車が後ろを走っているのは、荷物が落ちたときにすぐ判るようにじゃない?」という冷静な意見が出て「ほー。」とみんなで感心していたら、ルエパ空港近くで、そのもう1台がいきなりスピードアップし、別の道を走り始めた。
 そこで、お一人の方が「瀬をはやみって奴だわね。」と一言おっしゃった。
 
 瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に あはむとぞ思ふ

 小倉百人一首にも選ばれている崇徳院の歌である。
 何にしろ、大阪の方が3人いた車である。
 そのまま上方落語の「崇徳院」の話にならずに良かったと言うべきかも知れない。
 
ルエパ空港にて 多分、9時30分過ぎにルエパ空港に到着した。
 ところが、待てど暮らせど、飛行機が現れない。
 ルエパ空港は本当に滑走路しかないので、車の中にいるか、車の影に小さくなるかしないと、日陰すらない。
 タンクトップに長袖シャツ(速乾素材のもの)、長カーゴパンツという格好ではちょっと暑い。
 その様子を見て、ベネットさんが車に積んでいたビールを配ってくれた。
 ドライバーさんとベネットさんとはここでお別れなので、みんなで記念写真を撮る。

 添乗員さんの姿が見えないなと思っていたら、衛星電話で連絡を取っていたらしい。
 その連絡が取れたか取れないかくらいの10時35分、やっとチャーターしたセスナ機が姿を現した。

 ジープに乗り込んで涼を取り、旅行メモをつけていたときに、自分の左手に三日月型の虫の噛み跡が10個以上もあることに気がついた。
 お隣にいた方に見せると「あら、昨晩はその虫と同衾しちゃったのね。」と凄いことを言う。
 「蚊帳を広げるときに、慎重に虫を追い出しつつやった?」と聞かれ、そういえば、適当にばっと広げて「蚊帳の中に虫を入れないように」などという繊細さを一切持ち合わせていなかったことに、遅ればせながら気がついた。

 セスナに乗り込むと、パイロットと何やら話していた添乗員さんが、予定ではこの後カバックからカナイマに向かうときにエンジェルフォールに寄り道をすることになっていたけれど、エンジェルフォール周辺の天気があまり良くない。今さっき、多少、天候が回復してエンジェルフォールが見えていたので、これからカバックに行く前にエンジェルフォールの遊覧飛行をしてしまいましょう、と言う。
 ルエパからエンジェルフォールを経由してカバックに向かうのも、カバックからエンジェルフォールを経由してカナイマに向かうのも、どちらも飛行距離がプラスされる分はあまり変わりがないらしい。
 それなら、僅かでも可能性があるうちに、ということなのだろう。
 セスナは10時50分頃、エンジェルフォールに向けて飛び立った。

テプイ上空 結論から言うと、エンジェルフォールは一瞬だけ見えたと思う。
 天候悪化は伊達ではなくて、概ねテプイ近辺ではこんな感じで雲に覆われていたり雲に突っ込んだりしていることが多かった。
 「あれがエンジェルフォールです。」と言われたときに見えた、滝の落ち口と縦に白く落ちていた水の流れが、添乗員さんが言う「あれ」と同一だったかどうか自信がない。

 そんな「見えなかったわけじゃない」という微妙に中途半端なエンジェルフォール遊覧飛行の結果を残し、45分ほどでセスナはカバックに着陸した。
 カバックからは、今、雲の中に隠れていたアウヤン・テプイ(エンジェルフォールが落ちている、そのテプイ)がこんなにくっきりはっきり美しくそびえ立つ姿が見られた。

 ここのロッジのお部屋を借りて水着に着替え、ジャングルウォーク&滝見物&川遊びへ出発である。

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