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2014.11.03

北斗星旅行記2・3日目

2014年10月4日(土曜日)

北斗星 17時前に北斗星が入線するホームに上がった。
 私の部屋は9号車である。どうやら後方の車両らしい。
 入線してくる北斗星を撮影しようと人がどんどん集まってくる。流石だ。
 反対側のホームに回ってベストポジションを確保している方もいて、お仲間らしい方から「乗り遅れるなよ」と声をかけられている。気合いの入り方が違う。
 17時12分発なのに、入線が17時過ぎというのは意外だった。もっと早々と入線して乗車にも余裕があるものだと思っていたけれど、ネットで結構ギリギリに入ってくると知って驚いたものだ。

入口 そんなに急いで乗車する必要もあるまいと、こんな写真などを撮る。
 そういえば、最後尾に近かったので車掌さんが待機しており、そこに恐らくは車内サービスの責任者の方だろう男性が挨拶にみえていた。毎日繰り返されている儀式なんだろうなぁと思う。同じ組み合わせになることも多いだろうに、多分、毎回ちゃんと挨拶をされるんだろう。
 ちょっといいものを見た。

通路肘掛け椅子 通路は結構狭い。荷物を持ったり転がしたりしているとすれ違うのがちょっと大変なくらいだ。
 個室の扉は開いていて、お父さんとお嬢さんの親子連れが覗いていた。そりゃ見たいよねぇと思う。同じ車両にもう一つある同じタイプのお部屋はすでに扉が閉まっていたから、乗車されているのだろう。
 9号車は半分がロイヤル2部屋、もう半分はソロのお部屋になっている。
 ドアを入ると、部屋は一段高くなっていて、靴を脱ぐ場所がちゃんとあり、スリッパも用意されている。
 ライティングデスクがあり、一人用の肘掛け椅子がそこにセットされている。この椅子がの座り心地がいい。
 窓の下には、BGMを流せるボタンや時計(目覚まし機能付き)などがある。

 あちこち点検していると、車内放送があった。これを全部ICレコーダーで録る人がいるというのも判るなぁと思う。内容が盛りだくさんで覚え切れないし、何とも旅情を感じさせる放送だ。
 青函トンネルに入る時刻、出る時刻も教えてくれる。
 そして、この写真に写っている画面はテレビが映る訳ではなく、通常はDVDの放映があるらしい。「本日は都合により中止いたします」というアナウンスが入った。上映されていても多分見なかったとは思うけれど、しかし残念である。
 また、JR北海道のグッズ販売は、販売数が少ないため19時26分の洞爺駅出発後にロビーカーで行いますと言っていた。恐らく、フライングして車掌室にいらしても売りませんよ、という意味だと思う。

ルームサービスお酒とおつまみ 発車の瞬間を窓から動画で録ったり、個室内のあれこれを見ていたら、発車してすぐ、ルームサービスセットが届いた。
 ウィスキーとワインとお茶とお水と氷である。
 早い! と思ったけれど、それは私がはしゃいできょろきょろしていたための錯覚で、すでに発車して20分も経過していた。
 お忙しいところをお願いし、エラソウに座っている写真を撮っていただいた。
 お部屋の中はかなり暖かかったので、氷が溶ける前にと早速ウィスキーの水割りを作り、札幌駅で買って来たチーズとともにいただく。我ながら、お酒に関しては準備万端、抜かりない手配である。

 抜かりない手配を回ってきた車掌さんに見られてしまうのは若干恥ずかしい。もっとも、車掌さんの方は慣れていて、全く興味も持っていないことがよく判る。
 乗車券と寝台特急券を見せ、カードキーをもらう。ついでに、カードキーの使い方も教えていただいた。

ベッド  この写真は窓側から通路側に向いて撮っている。電車が写っているのは、その場所に鏡があるためだ。
 ベッドは予めここまでセットされていた。
 せっかく綺麗なシーツをくしゃくしゃにするのが忍びなかったのと、函館駅で停車しているときに車外からこの部屋の写真を撮ってやろうという野望があったので、なるべく綺麗に保つべく、函館駅まではベッドに座ったり寝転んだりすることはしなかった。
 回転椅子の座り心地が良かったからということもある。

シャワートイレと洗面台 それにしても感心したのはシャワールーム兼トイレ兼洗面室である。
 これぞ日本人! というコンパクトさだ。洋式の便座も洗面台も収納式だし、奥の壁に付いている銀色の蓋はトイレットペーパー入れで、シャワーを浴びるときはこれらは閉めておく。
 シャワーは、緑色のボタンを押すとお湯が出て、赤い色のボタンを押すと止まる。「お湯を出せる時間」は10分で、タイマーが減って行く。
 ロイヤルを私は一人で占拠したけれど、この部屋はダブルベッド仕様にもできて二人で乗車することもできる。そのためか、シャワーもMAX10分を2回使うことができるのが嬉しい。

アメニティセット 18時前に、食堂の用意ができたこと、車内販売が開始されたこと、それからシャワーチケットが売り切れたことを知らせる放送が入った。
 私の夕食の予約は、2回目19時40分からだから、まだ余裕である。
 ネットのアドバイスで「シャワーチケットは乗車後すぐに買いに行きましょう」と書かれていたけれど、本当に売り切れてしまうんだなと思った。
 そういえば、シャワーセットも販売していて、「北斗星」というネーム入りのタオルが含まれているらしく、お土産に買おうかと迷っていたことも思い出した。
 でも、ロイヤルにはこのアメニティセットがついてきたので、十分だと思い直す。

 この頃から車内販売が何往復もしていたと思う。
 最初に来たときに声をかけて見せて貰ったら、なかなか迷うラインアップだった。売り子のお兄さんによると、北斗星のサブレが一番人気らしい。
 あまり引き留めてても悪いなぁと思っていると、「食堂車にも同じ商品を置いていますので、そちらでもお買い求めいただけます」と教えてもらい、「じゃあ、考えます」と答えた。
 ストラップやお菓子、オモチャ系のグッズを販売していたけれど、購入しなかった。やはり迷ったときには買っておくべきかも知れない。

月 私が乗り物に乗ると晴れる法則は最後まで健在で、札幌を出てすぐの辺りでピンクに染まる空を見ることができたし、登別辺りでは、綺麗な月を見ることができた。
 お部屋の電気を消して、ぼーっと月を眺める。
 写真は撮りそびれてしまったけれど、室蘭の辺りでは工場群の煌々と明るい姿を見ることもできる。
 夜は夜で、車窓もなかなか楽しい。
 子供のようだけれど、月がずっと「北斗星」に付いてきているように思える。

 洞爺駅を出たら車内販売が始まる。
 とりあえず行くだけ行ってみようと、列車が洞爺駅を出てすぐ食堂車を通り抜けてロビーカーに行ってみたら、10人以上も列ができていて驚いた。
 みんなそんなに北斗星グッズが欲しかったのか!
 そして、もちろん列は後方車両からだけでなく、前方車両からもできている。
 販売しているのは年配の車掌さんで、ちょうど通りかかった若者の車掌さんに「いつもこんなに並ぶんですか?」と尋ねたら、「いえ、今年になってこんなに並んでいるのは初めて見ました」という返事だった。
 この日は、鉄ちゃんが多く乗車していたのだろうか。

北斗星の小銭入れ 19時40分からの食事開始の放送も入ったのを無視し、ここまで並んだら粘ってみようではないかとそのまま並び続ける。
 そうしている間も、私の後ろに並ぶ人もいるし、諦めて戻る人もいる。
 かなりドキドキして待っていたところ、私の番になったときには、小銭入れが茶と黒と一つずつ、あとはコースターしか残っていなかった。
 この他にキーホルダーや懐中時計などが販売されていた筈だ。
 茶色の小銭入れを購入した。

 急いで食堂車「グランシャリオ」に行くと、どうやら私が最後のお客だったらしい。
 あと一つ空いているテーブルがあって、車内放送も何回かかかっていたけれど、そのテーブルにはついにお客さんは来なかった。他人ごとながら、どうしたのだろうと思う。
 ルームサービスで白ワインをいただいたし、フランス料理コースのメインの肉料理が牛フィレ肉のソテーだったので、赤ワインをお願いした。

 グランシャリオのメニューには、北斗星・カシオペア(食堂車)の歴史も書かれている。
 説明によると、北斗星のデビューは青函トンネルの開業に併せた1988年3月13日で、運転開始と同時に食堂車「グランシャリオ(=北斗七星)」の営業を開始したそうだ。
 当時から、フランス料理と懐石御膳のメニューがあったらしい。

前菜 メニューの説明を読んでいるうちに、オードブルの「帆立貝柱とサーモンのマリネ 紅白仕立て)が供された。
 うん、美味しそう。
 サーブしてくれるスタッフの方が本当に見事で、列車の揺れでぐらつくことはあっても、絶対にお皿も落とさず、お皿の水平を保ち、ワインの入ったグラスからワインが零れることもない。もう拍手したくなるくらいである。
 北海道産(に違いない)の魚介は美味しい。

 寝台車に乗ってこんなにちゃんとしたお料理が食べられるなんて、やっぱり予約してよかったなぁと思う。食堂車がなくなってしまうかもという話も耳にしていて、何だか寂しいなぁと思う。
 もっとも、そう言いながら、私が寝台車を利用するのは生まれてから3回目だし、食堂車を利用したのは今回が初めてだ。

魚料理肉料理

 お魚料理は、「牡丹海老と白身魚のワイン蒸し 赤ワイン風味のクリームソース」で、ほんの少しお魚がばさばさかなと思ったけれど、ご愛敬の範囲である。そして、飲み物に赤ワインをいただいた私としては、お魚料理にも赤ワインが合うのが嬉しい。
 お肉料理は、牛フィレ肉のソテー 大地の野菜添え マスタードソースで、この付け合わせの野菜が凝っている。白い丸が月で黄色い三日月、オレンジの星と自然に見立ててある。可愛らしい盛りつけだ。

デザート デザートも可愛らしく、マンゴーのムースの上にはチョコの北海道が乗っていて、ラズベリーのシャーベットにブドウがついていた。
 もちろん、コーヒーもつく。
 お隣のテーブルに盛り上がってお酒をがんがん飲んでいる男性グループがいらしたので、こちらも安心して「最後の一人じゃないもん」とばかりにゆっくりといただいた。
 食堂車で1時間かけてゆっくりお食事なんて、本当に有り難い。20時50分ころに席を立った。
 予約したときにあと少しで満席と言われたので、もしかしたら相席の可能性もあるかもと思っていたけれど、相席はやっていないようだった。二人席はほとんど一人客、4人席は2〜3人で利用している。
 ちなみに、女性は、カップルでいらしていた一人と、あと私だけだった。

食堂車 食事の後、ちょっとロビーカーを覗いてみようかと食堂車を通り抜けたとき、パブタイム開始前だったので当然のことながらまだ誰もおらず、それならいいかしらと食堂車の写真を撮らせてもらった。
 誰もいないと寂しい。
 ロビーカーに行ってみるとそこはほぼ満員で、そのほとんどの人はパブタイム開始を待っている様子だ。
 パブタイム開始の放送が入ったのは21時20分頃だったから、相当長く待った方もいただろうし、もしかして、時間切れで入れなかった人もいたのではないかと思う。

車窓から 函館駅に到着したのは21時39分だった。1〜2分の遅れだったらしい。
 ホームに降りて、当初予定どおり、窓の外から自分のお部屋A寝台個室ロイヤルを記念撮影する。
 このために、函館到着直前、お腹いっぱいでかったるい身体にムチ打って、撮影に耐えるよう部屋の中を超特急で片付けたのだ。
 札幌駅では、通路側のホームに列車が入ってくるので、この写真は撮れない。
 空いているソロやB寝台ではカーテンが開けたままだったので様子を見ることができた。意外と空きが多いことに驚いた、ソロだったら、それほど苦労せずに特急券を取ることができそうである。

連結作業先頭 函館駅で進行方向が変わるので、今まで引っ張って来た機関車を外し、これまで最後尾だったところに青函トンネル仕様の機関車を連結する。
 元気な青少年はホームの端から端まで走って両方の様子を見学し、写真に収めていたようだ。私にはそこまでの根性はない。近いし、この青函トンネル仕様の機関車は青森でまた付け替えられてしまうので今しか見ることはできないしと思い、こちらの連結の様子を見ることにした。
 人がもぐって最後の仕上げをしていて、意外とアナログなやり方なんだなぁと思う。

 函館駅で停車時間を調整して遅れを取り戻したようだけれど、途中、対向車が遅れているため止まりますというアナウンスが入った。
 どうせあとは寝るだけだし、上野到着後に用事がある訳ではないので遅れても構わないけれど、青函トンネル突入の瞬間を見たい私としては、できれば正確に走って貰いたい。
 青函トンネル突入は22時台なので、まだ時間がある。シャワーを浴びてベッドを作って備えた。

ベッドメイキング ドライヤーも備わっていたけれど風邪をひきそうな気がして髪を洗うのは止めにした。
 髪を洗わなければ、10分は十分過ぎる時間である。半分近くの時間を余らせた。何だか勿体ない気がするのは単なる貧乏性だと思う。
 前にも書いたけれど、このお部屋は「一人用寝台」ではあるけれど、二人で利用することも可能である。そのため、ベッドの下にもう一枚ベッドが隠されていて、それを引き出してベッドを広くすることができる。
 もちろんそのようにセットして(その代わり、こうしてしまうと回転椅子は全く回転できなくなる)、広々と寝むことにした。

 北海道側からの青函トンネル突入は本当に判りづらかった。
 青函トンネル突入前に、いくつもいくつものトンネルを抜ける。この際、車内放送でカウントダウンでもして欲しいくらいだけれど、「お寝みのお客様もいらっしゃいますので」と、本日の車内放送はこの時点ですでに終了しており、福島駅到着まで休止している。
 何度も何度も「突入した!」、「何だ、違った(すぐにトンネルから出るので判る)」と繰り返した末、あまり自信はないけれど、恐らく22時48分に北斗星は青函トンネルに突入した。
 気のせいか(気のせいだと思うけれど)、他のトンネル内部を走っているときとは、走行音が違っているような気がした。

青函トンネル通過中 トンネル走行中も飽かず窓の外を眺めて適当にシャッターを押していたところ、こんな写真を撮ることができた。
 今は停まらなくなってしまった(だから、見学することもできない)竜飛海底駅の跡ではないだろうか。
 本当は、最深部もチェックしたくて、蛍光灯の色が変わると聞いていたので注意して見ていたつもりが、全く判らなかった。ぼーっとしている間に通過してしまったと思われる。徐行運転サービスを希望したい。
 23時半にはなっていなかったと思う。列車が青函トンネルを出たと思しき辺りで、眠りについた。


2014年10月5日(日曜日)

 私は飛行機では絶対に眠れないけれど、電車には強い。
 北斗星は車両も古いし、線路の整備もよくないので眠れないという書き込みをネットで見たけれど、意外なくらい熟睡できた。青森停車も知らないし、仙台停車も知らない。
 隣の客室のノックの音で目が覚めたら、もう6時だった。

ソファ仕様 朝のコーヒーと新聞を7時にお願いしてあったので、早めにベッドをソファ仕様に直した。
 お腹が空いたらイヤだなぁと思って7時にお願いしたけれど、これなら8時にお願いして寝坊しまくるという手もあったなぁと思う。
 6時25分に車内放送が再開され、やっぱり6時起床がいいところだと思い直した。流石に放送が入っても寝ているだけの強者ではない。
 現在、6分遅れだという。

朝食 6時半に食堂車の朝食営業開始のアナウンスが入った。上野到着が9時38分なので、朝の食堂車の営業時間は短い。きっと混んでいるのだろうと様子を見に行くのは止めにした。
 その代わり、さっとシャワーを浴びて汗を流し(暖房を弱く入れておいたら、意外と暑かった)、さっぱりして待っていると、7時にコーヒーと新聞が配達された。
 昨日、北斗星に乗る前に駅構内で購入しておいたパンとともに朝食である。

 その後は、ソファに長々と寝そべって新聞を読み、持って来て全く開かなかった文庫本を読み、ぼーっと窓の外を眺めているうちに、9時38分、ほぼ時間通りに北斗星は上野に到着した。
 目覚めたときから窓の外はずーっと雨である。上野に到着しても雨である。
 そして、撮り鉄の方々につられ、私も最後の撮影に勤しんだ。

エンブレム北斗星

 こうして、2泊3日「北斗星の旅」は無事に終了した。
 機会があったら、次はソロでいいので、天気のいい日に下り電車で旅してみたいものである。

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