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2015.10.25

カムチャツカ旅行記2日目その2

2015年8月9日(日曜日)

 13時少し前くらいにアバチャ山麓のベースキャンプを出発した。
 雨は結構な降りになっていたけれど、ガイドのオリガ曰く「進行方向は明るいので、これから向かうハラクトルスキー海岸では雨が上がるんじゃないかと期待します」ということだ。
 確かに、1時間弱走ってトイレ休憩を取ったときには、雨は上がっていた。
 
ホソバウンラン修理中 トイレ休憩後、六輪駆動車は舗装道路に出た。
 よーしこれから気持ち良く走るぞ! という場面なのに、舗装道路を走り始めて10分もしないうちに路肩に寄せて停まってしまった。どうやら、エンジンが不調のようだ。
 運転席を跳ね上げてドライバーさんが修理している。こんなに普通の場所なのに普通にお花畑があるので、我々は道端に割いているお花に夢中になった。
 ヤナギランにホソバウンラン、アザミやノコギリソウも群生している。

 六輪駆動車の故障は15分くらいで直り、そこから走ること1時間強で、本日2回目のフラワーハイキングを行うハラクトルスキー海岸に到着した。
 いつもは静かな海岸らしいけれど、今日はお祭りが開かれていて、ミニサッカーの大会が行われたり、20年くらい前に流行ったっぽい音楽をガンガンかけていたり、かなり騒がしい。
 テントを張ってキャンプをしている人も結構いるようだ。
 お祭りのために仮設トイレも用意されていたけれど、オリガの「森の中の方がいいです」という案内で、あまり利用する人もいないまま、フラワーハイキングに出発した。

海岸 まず、海岸に降りる。
 砂浜の砂が黒いことから、ハラクトルスキー海岸は、別名「黒砂海岸」とも呼ばれているらしい。
 この黒い色は、火山噴出物のうち軽い成分が風化等によって洗い流され、集積した結果できたそうだ。
 1時間前には青空が広がっていたけれど、かなり雲が厚くなっていて、風も冷たい。ウィンドブレーカを引っ張り出して着込んだ。
 この海は太平洋だ。

ハマエンドウ ハマエンドウの花は紫色で、その茎は地表を這うようにして伸びている。
 花が終わると「エンドウ」の名前のとおり、さやえんどうのような形の茶色っぽい豆果をつけるという話だけれど、また時期ではないのか、実の方は見ることはできなかった。

 添乗員さんと並んで歩いているときに、私の職業は何かという話になった。
 来るときの飛行機の中でお隣になった女性二人が荷物をあげるのに苦労されていたのでお手伝いしたところ、その様子を目撃したもう一つのグループの添乗員さんが、「きっと同業者に違いない」とおっしゃっていたらしい。
 正直に「違います。」と答えたけれど、添乗員を職業としている方が添乗員付きのツアーで旅行をするものなんだろうか、と不思議な感じがした。

エゾオオグルマ 「エゾオオグルマ」と教わったと思うけれど(実際、私のメモ帳にはそのように書いてある)、旅行社でもらった花図鑑には「エゾオグルマ」というお花しか載っていない。
 しかも、花の色が黄色であるところは一緒だけれど、どうも花の形というか様子が違う。
 この白っぽい綿っぽいものは特徴的だろうと思うのに、それについての言及がない。こういうときに「詳しくない」というのは残念なことである。

 残念といえば、このノコギリソウの一種だというお花についても同様だった。
 見た目のとおり、葉っぱがギザギザしていてのこぎりのようだから「ノコギリソウ」の名前が付いている。日本には咲いていないお花だと聞いても感慨のようなものが浮かばない。
 正しく、豚に真珠である。

ハマナス この辺りで海岸から上がり、森の中を目指した。
 海岸から森に至る途中の「草をかき分けて進みます」といった場所には、ガンコウランの実がたくさんあった。
 先住民の人々は、喉が渇くと、水分を多く含むこのガンコウランの実を食べたそうだ。
 もちろん、私もいくつも取って食べてみる。凄く甘いとかそういう訳ではなく(だからこそ水分補給に向いているのだろう)、クセのない、食べやすい味だ。
 一方、ハマナスも夏の終わり頃になると赤い実をつけるそうで、こちらは、ジャムにしたり、乾燥させて紅茶に入れたりするという。
 
ムラサキツメクサ ガンコウランが群生していた草むらを抜けると、今度はシロツメクサやムラサキツメクサが咲いていた。
 この辺りまでくると、周りの草花は「海岸地帯のお花」から「ツンドラ地帯のお花」に移行しているらしい。100mも歩いていないのに不思議なことである。
 シロツメクサなんて日本でもいくらでも見られるけれど、しかし、カムチャツカに咲いているシロツメクサは花が大きい。直径2.5cmくらいはありそうだ。そして、花びらが詰んでいる気がする。
 この写真の濃い紫色のお花はムラサキツメクサで、こちらのシロツメクサは、紫色から急に白くなった、いわゆる「アルビノ」でとても珍しいそうだ。

エゾキヌタソウヨツバシオガマ 紫色の方はヨツバシオガマだ。通常は葉っぱは緑色をしているらしいけれど、ここに咲いていたヨツバシオガマは葉っぱまで紫色になっていた。
 白いお花はエゾキヌタソウで、蜂蜜を作る助けになるお花らしい。
 いずれにしても、これらのお花はすでに「海岸の花」ではない。随分と短い距離で植生が変化している。

お花畑 最後にお花畑を皆で一列になって抜け、黒砂海岸フラワーハイキングは80分でお開きになった。
 オリガとしては、このハイキングの途中で青空トイレタイムを取りたかったようだけれど、お祭りで集まっている人も多く、とてもではないけれど「人目を避けて」というのは難しい。
 先ほどの仮設トイレを使うか、あるいは1時間くらいでホテルに帰ることができますという話になった。

 添乗員さんによると、前回彼女が添乗したツアーでは本当に虫が多くて、六輪駆動車の中で蚊取り線香をたきっぱなしだったらしい。そんなことをしたら喉が痛くなりそうだと思う。
 「今回は、本当にびっくりするくらい虫がいませんね」ということで、それは有り難い。
 ハラクトルスキー海岸から六輪駆動車で走ること1時間ちょっとで、ホテル近くにある大きなスーパーマーケットに到着した。
 今日は比較的早く戻って来られたので、お買い物タイムを取ってくれたようだ。

スーパーマーケットチョコレート

 ホテルから徒歩10分のところにあるこのスーパーマーケットは、かなり大きい。
 2階に上がってると、家電とおもちゃの売場になっていた。
 ここでだけはクレジットカードが使えるという話で、かつ、キャッシングもできそうだったけれど、挑戦していた人はいなかったと思う。代わりにオリガが「オリガ銀行があります。30ドルが1500ルーブルです」と案内していた。成田空港よりもレートが良いところがニクイ。
 お手洗いも綺麗だ。
 40分1本勝負のお買い物タイムになった。

 添乗員さんお勧めが、この写真右側の、小さい女の子の絵が描いてあるチョコレートだ。
 ガイドのオリガは「飛行機で持って帰っても大丈夫!」と言うけれど、問題は、日本までの道のりではなく、自宅から職場までの道のりである。
 職場土産必須の3人ほどで、オリガに「個包装になっていて、溶けなくて、ロシアっぽくて、美味しいお菓子がない?」と無茶なリクエストをしたら、オリガは真剣に悩んでしまった。
 板チョコは危険すぎる気がしたのですぐに溶けそうな気がして、ヌガー入りのチョコレートで手を打った。蜂蜜やジャムも気になったけれど、それは、最終日にオプショナルツアーで行く市場で買うことにしようと思う。
 ツアーのみなさんも、蜂蜜やジャム、缶コーヒーやアイスクリームなど、思い思いのお買い物をされていたようだ。六輪駆動車に戻って来たとき、両手にビニル袋を抱えている方が何人もいらっしゃった。

50ルーブルと100ルーブル(表)50ルーブルと100ルーブル(裏)

 18時15分にホテルに戻った。
 夕食までの間、シャワーを浴びるには時間がない。ふと思いついてロシアルーブルのお札の写真を撮った。
 表に描かれている人物が誰なのか、裏に描かれている建物は何なのか、教えてもらえば良かったなと思う。

ビールサラダとスープ 夕食は、ホテル内のレストランで19時からだ。
 添乗員さんとガイドさんが飲み物の注文を取ってくれる。カムチャツカNo.1というビールを頼む。130ルーブルだ。少し濃いめのビールだった、と思う。
 また、夕食のときにミネラルウォータが一人1本ずつ配られた。これは有り難い。
 お料理は、前菜としてイカのサラダとチキンスープが供された。イカのサラダはゆで卵とマヨネーズを和えたものがドレッシング代わりにかけられている。スープは、フェンネルがたっぷり浮かんでいて、さっぱり味だ。
 美味しい。

ペリメニ 本日のメインディッシュはペリメニ、いわゆる水餃子である。
 ロシアでは特に何もつけずに食べるようだけれど、添乗員さんがお醤油を持参していてくださっていた。
 モチモチとした皮で、割とサッパリした肉団子が包まれている感じだ。これまた、美味しい。
 ロシア料理は、日本人の口にも合い、胃にも優しいようだ。

 デザートはクレープの杏添えで、コーヒーと紅茶はインスタントのものが用意されていてセルフサービスだ。
 ゆっくりおしゃべりと楽しみたいところだけれど、どうやら、もう一つのグループの夕食が20時から始まるようで、我々はその前にレストランを出なくてはならない。
 そそくさとレストランを後にした。
 この日にテーブルを囲んだ方々はちょうど私の母と同年配かもう少し上の方々で、食事の間、私はずっと「結婚はいいものだ」「今からだって遅くない」「一度は結婚した方がいい」「狩りに行かなくちゃだめだ」等々、有り難い忠告をいただき続ける状況だったので、ちょっとほっとしたというのも本音だ。

 食休みも兼ねて、今日買って来た絵はがきを書く。
 郵便局はかなり遠いところにあり、ポストも街中にほとんどないそうで、絵はがきを出したい人は、ガイドのオリガに切手代1通30ルーブルと一緒に渡して頼みましょう、と添乗員さんから案内があった。
 そう言われてみれば、街中をほとんど歩いていないからかも知れないけれど、ポストを見かけていないなぁと思う。
 涼しいからか、高山植物をマクロモードで撮っているためか、カメラの電池の減りが早い。まだ二日目なのにと思いつつ充電する。

 バスタブにお湯を張って、ゆっくり浸かる。ついでにマッサージもする。
 この日の歩数は21979歩だ。どう考えてもそんなに歩いたとは思えず、六輪駆動車の振動を歩数計が拾ったのではないかと思う。だとしても「運動量」はあったということだろう。
 そんなにずっと晴れていた訳ではないけれど、何だか顔がヒリヒリしているような気がして、シートパックを使う。
 23時くらいに就寝した。

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