映画「モーターサイクル・ダイアリーズ」を見る
「モーターサイクル・ダイアリーズ」
監督 ウォルター・サレス
原作 チェ・ゲバラ「モーターサイクル・ダイアリーズ」
チェ・ゲバラ「チェ・ゲバラ モーターサイクル南米旅行日記」
アルベルト・グラナード「トラベリング・ウィズ・ゲバラ」
脚本 ホセ・リベーラ
音楽 グスタボ・サンタオラージャ
出演 ガエル・ガルシア・ベルナル/ロドリゴ・デ・ラ・セルナ/ミア・マエストロ
メルセデス・モラーン/ジャン=ピエール・ノエル 他
配給 日本ヘラルド映画
東京近辺では恵比寿ガーデンシネマでしか上映していない。Webページ上でしばらくは平日でも休日でも朝でも夜でも「混んでいます」の表示があってどうしようかと思っていたのだけれど、年が明けて急に落ち着いてきた。上映期間も2005年3月4日までと決まった。これは早く見なくては、と行ってきた。
旅する二人のうちの一人、アルベルト・グラナードは現在82歳で存命である。この映画の撮影にも同行したそうだ。アルベルト・グラナードと撮影風景を記録した映画のタイトルは「トラベリング・ウィズ・ゲバラ」である。
その「トラベリング・ウィズ・ゲバラ」が同じく恵比寿ガーデンシネマで公開される。2005年2月11日から3月4日まで、レイトショー(午後9時10分〜午後11時12分)のみの上映である。
見たい。でも、レイトショーという名前に違わず終映時刻が遅い。
その前に「モーターサイクル・ダイアリーズ」の感想は以下に。
「チェ・ゲバラ」という人がどういう人なのか、全く知らずに見に行ってしまった。
それなら何故この映画を見ようと思ったかと言えば、若き日のエルネスト・ゲバラとアルベルト・グラナードというこの映画の主人公二人が旅した行程にペルーが含まれていたからだ。昨年に旅行して以来、ペルーに関するあれこれにちょっとだけ敏感になっている私である。
映画を見終わっても、実は「チェ・ゲバラ」という人がどういう人なのか全く判っていない。
好みから言えば、エルネストよりも断然アルベルトの方が格好いいし男前だと思う。この映画に、そしてこの二人の旅にアルベルトがいて良かったと思う。
でも、「チェ・ゲバラ」という人を全然知らなくても、この映画は楽しかった。
ポンコツのバイクで南米大陸を縦断するというとんでもない道中記だから、二人はすっころぶしびしょぬれになるし吹雪の中をバイクを押して歩くし本気で大喧嘩もするし人をだまくらかしてでも食べ物と寝場所を確保しようとする。その二人の悪戦苦闘ぶりが楽しい。
けれど、ポンコツのバイクが完全にスクラップになってからがこの旅の白眉で、ペルーを歩いて旅し、ペルーを見る。ペルーの人々と話し、そしてエルネストとアルベルトの二人は何かを掴んでいく。
その「何か」は、ハンセン病施設で過ごした日々の中で少しずつ形になってゆく。
旅のスタートからずっとエルネストの視点に近かったこの映画が、この辺りからは完全にアルベルトが見たエルネストの変化という視点になる。それも興味深い。
原作を読んでみたい、もっとこの二人について知りたい、と思わせる映画だった。
終映後、パンフレット(600円)を買った。まだぱらぱらとしか読んでいないけれど、このパンフレットも読みでのあるもののようだ。
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