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2005.05.19

「フィラデルフィア管弦楽団 指揮:クリストフ・エッシェンバッハ」を聴く

「フィラデルフィア管弦楽団 指揮:クリストフ・エッシェンバッハ」
曲目 ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調 op.104
    マーラー:交響曲第1番ニ長調「巨人」
             **
    J・S・バッハ:無伴奏チェロ組曲 第4番より クーラント
    ドヴォルザーク:スラブ舞曲より
独奏 ヨーヨー・マ(vc)
公演日 2005年5月19日(木曜日)午後7時開演
場所 サントリーホール 大ホール 1階2列8番
料金 33000円

 今週3度目のヨーヨー・マである。
 今日はフィラデルフィア管弦楽団との共演だ。最初は「オーケストラのときは後方で聴いて、チェロ1本のときはこれくらい前の席で聴きたかった」と思った。サントリーホールの舞台は意外と高く、前から2列目に座っていると、管楽器や打楽器はほとんど見ることができないし、かなり見上げる感じがする。

 ヨーヨー・マ氏は、無伴奏チェロ組曲のときはスーツにネクタイだったのだけれど、今日は燕尾服(というのだろうか?)に蝶ネクタイだった。
 指揮者はチャイナカラーの上着を着ていて、何だか対照的な感じである。

 演奏が始まるとすぐに、この席はなかなか楽しいということが判った。
 チェロのソロがないとき、ヨーヨー・マは周りを見回し、オケの奏でる音を聴き、目顔でオケのメンバーと会話している。
 チェロのソロが入ると、指揮者と目で会話し、コンサートマスターと目で会話し、呼吸を合わせ、笑顔も見せる。
 かと思うと、いかにも獰猛な視線を見せ、今にも血管が切れそうな真っ赤な顔で汗を飛び散らせて弓を激しく動かす。
 そういった様子を見ているだけで、全く飽きなかった。

 前の方の席だったので、特にチェロのソロの音は、「広がる前の生の音」という印象だった。少し硬い感じがする。でも、今そこにある楽器から間違いなく聴こえている、という臨場感がある。
 ついつい「見る」方に夢中になってしまい、ふと気が付くと指揮者の緊張に合わせて自分も緊張してしまったりしていてとても楽しかったのだけれど、いざ「どんな曲だった?」と聴かれると思い出せない。
 でも、楽しんだのだからいいか。

 アンコールに出てくるヨーヨー・マの表情も見えるのがまた楽しい。何度も拍手で呼び返され、チェロを抱えて出てくる。オケのメンバーに「何か短い物を」とリクエストを募り、「4番」という答えで本当に無伴奏チェロ組曲の第4番から弾いていた。何だか一昨日よりも楽しげに弾いていたのは気のせいだろうか。
 最後には「時間だよ、彼らはもう1曲演奏するんだよ」とゼスチャーで示し、退場していった。

 2曲目のマーラーは、何というか、迫力で押してくる感じだった。
 オケのメンバーも増えているし、手の届きそうなところであれだけたくさんの楽器であれだけ力一杯演奏されると、何だか音の圧力を感じてしまった。同時に「そうだよなー、オケはやっぱり数と迫力だよな」と莫迦なことを考えてしまった。
 ぷるぷる震えそうな高音と、弦楽器を弾く音が印象に残った。

 アンコールはスラブ舞曲。マーラーよりもさらに迫力で押してくるというか、度肝を抜くインパクトのある曲であり演奏だった。フィラデルフィア管弦楽団というオケは、どちらかというと雄大で激しい曲と演奏を得意としているのかしら、と思った。

 今日は、アンコール曲の掲示板前はそれほど混雑していなかった。
 英語スピーカーの女性に「アンコール曲は何?」と尋ねられ、舞曲ってロンドで良かったよな、と思いつつ、そう答えた。重ねて「作曲家は?」と聞かれ、「ドヴォルザーク」と完全なカタカナ発音で答えたのだけれど、彼女に伝わったのだろうか。
 割と客席に外国人の姿も見かけたので、英語でも表示すればいいのに、と思った。

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