「リーディングカンパニー Vol.4」を聞く
「リーディングカンパニー Vol.4」大沢在昌・京極夏彦・宮部みゆき自作朗読会
作・出演 大沢在昌/京極夏彦/宮部みゆき
観劇日 2005年11月19日 午後2時開演
劇場 ヤマハホール 2階C列18番
料金 4200円
上演時間 2時間(15分間の休憩あり)
最後に案内があったけれど、この会はチャリティーなのだそうだ。
それならパンフレットも購入しようと思ったのだけれど、終演後は人波に押されて、とても物販のところまでたどり着くことはできなかった。残念。
来年は11月11日に開催されるそうだ。ぜひまた行って聞きたいものだ。
感想は以下に。
前半は3人の作家がそれぞれ別の作家の作品を読み、後半は3人が一緒にひとつの作品を読むという構成だった。
作家という人々はこんなにも芸達者なのかと感心してしまった。それとも、自作(そして尊敬する作家の作品)への愛故なんだろうか。
トップバッターは京極夏彦が読む「二杯目のジンフィズ(大沢在昌著)」だった。
ピアノの生演奏が入る。全体的にBGMの音が少し大きくて、朗読の声が聞き取りにくいところがあったのが残念。
着物を着て読んでいるのだけれど、舞台は外国(恐らくはニューヨーク)の場末のバー。アンマッチのようにも思うのだけれど、見て聴いているときには違和感は全くない。
次は、宮部みゆきが読む「絡新婦の理(京極夏彦著)」である。
茜さんが出てくる場面を読むのかと思っていたのだけれど、美由紀という女子高生と探偵榎木津との邂逅の場面だった。榎木津ファンの私としては、とても嬉しい選択だった。
また、碧と美由紀という2人の女子高生のうちどちらがしゃべっているのが一瞬にして判るのがとても見事だ。
独演の最後は、大沢在昌が読む「神無月(宮部みゆき著)」だった。
ギターの音楽が「鬼平犯科帳」を思い出させて格好良い。
これも好きな時代物の短編だったので嬉しかった。明かりの色で場面が変わったことを示しながら、でも3人の男が演じ分けられる。渋い雰囲気がとても合っていた。
後半は3人による「ほろほろり(大沢在昌著)」だ。
「大極宮」で「レインボーボイス」と絶賛される京極夏彦の面目躍如といった感じだ。一幕では渋く和服で決めていたのに、どうして二幕では怪しげなアロハシャツなのか(笑)。
読んだことのない話だったのだけれど、とても楽しく聞くことができた。
何より、3人ともがとても楽しそうに、真剣に取り組んでいる様子が伝わってきて、とても気持ち良かった。
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