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「メアリー・ステュアート」
作 ダーチャ・マライーニ
翻訳 望月紀子
演出 宮本亜門
出演 原田美枝子/南果歩
観劇日 2005年11月20日 午後2時開演
劇場 パルコ劇場 Z列21番
料金 7500円
上演時間 2時間15分(15分の休憩あり)
感想は以下に。
登場人物は4人、舞台上に役者は2人。
2人の女優が、一瞬にして役を入れ替え、主従を入れ替える。その醍醐味を味わうお芝居なのだと思う。
2人とも声が嗄れていて、辛そうにしゃべる。時々、聞き取りにくい部分もある。
大きな声を張り上げるシーンも多いし、2人で2時間しゃべりっぱなしだし、無理もないと思いつつ、特に演じ分ける際に「声」は重要だし大切にしてもらいたいと思ってしまった。
エリザベス1世を演じる原田美枝子と、メアリー・ステュアートを演じる南果歩。
私の中でエリザベス1世は、恩田陸の「ライオンハート」という小説に出てくるイメージだ。一生独身を貫き、後継者について何も明かさぬまま、自分が死刑執行のサインをしたメアリー・ステュアートの息子に王位を譲った、イングランドの全盛期を築いた女王。
一方のメアリー・ステュアートは実はあまりイメージがない。ブラッディー・マリーはメアリー・ステュアートのことだっけ? いや違う、メアリー・テューダーのことだった、という程度である。44歳で処刑されたということも、それまでの19年間を幽閉されていたということも、今回初めて知った。
その2人をイメージするには、少しだけ凄みのようなものが足りなかったようにも思う。
お2人とも、女王ではなくそのお付きの人物を演じているときの方がのびやかな感じがした。
ついつい「白石加代子と麻実れいのときはどんな感じだったんだろう」と思ってしまう。
でも、逆に言うと、恐らくはかなり印象的だったであろう白石加代子と麻実れいバージョンのコピーではなく、南果歩と原田美枝子のバージョンになっていることはとてもよく伝わってきた。
数年後に、このコンビと宮本亜門の演出でまた見てみたいと思う。
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