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2005.12.06

「ピエール=ロラン・エマール ピアノ・リサイタル」を聴く

ピエール=ロラン・エマール ピアノ・リサイタル
曲目 ブーレーズ:ピアノ・ソナタ第1番
    ドビュッシー:前奏曲集第1巻より
             沈める寺
             野を渡る風
             雪の上の足あと
    ラヴェル:夜のガスパール
          オンディーヌ(水の精)
          絞首台
          スカルボ
    休憩
    シューマン:交響的練習曲 op.13(遺作変奏付)
アンコール
    ドビュッシー:前奏曲集 第1巻より 亜麻色の髪の乙女
    モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第16番 変二長調 K.570より 第3楽章
    ブーレーズ:4つのノクタシオン
    ドビュッシー:前奏曲集 第1巻より パックの踊り
    クルターク:3つのゲーム
    ドビュッシー:前奏曲集 第1巻より 音と香りが夕べの大気に漂う
公演日 2005年12月6日(火曜日)午後7時開演
場所 東京オペラシティコンサートホール 3階C1列16番
料金 5000円

 クラシックに詳しい友人に「この人が弾いたベートーベンの熱情を聴いたけど、途中までベートーベンだとは気がつかなかった」と誘ってもらい、急遽聴きに行ってきた。いつものことなのに言い訳めくけれど、だからピエール=ロラン・エマールというピアニストも、演奏される曲目も、予備知識はゼロだ。
 アンコールで「亜麻色の髪の乙女」が演奏されるまで、いわゆる「正統的な」演奏がどういったものかイメージすらない曲ばかりだったので、彼女の評も今ひとつピンと来ていなかった。「亜麻色の髪の乙女」を聴いて初めて、言い古された上に何も表していないような気もするけれど、この人の演奏には独特の文法がある、という感想が頭に浮かんだ。

 ドビュッシーとラヴェルは、曲がそうなのか彼の解釈がそうなのかは判らないけれど、東洋的な日本的な印象があった。何故だろう。
 シューマンの曲は、何だか楽しかった。こういう元気な曲の方が、自分が賦活される気がする。

 長大なシューマンの曲を演奏した後なのに、アンコール曲が次々と(ご本人による日本語アナウンス付きで)披露されるのには驚いた。
 リサイタル全体を通じて、本当にピアノを演奏することが好きなんだな、という感じがした。楽しかった。

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