「獅子を飼うー利休と秀吉ー」を見る
「獅子を飼うー利休と秀吉ー」ひょうご舞台芸術 第33回公演
作 山崎正和
演出 栗山民也
出演 平幹二朗/平淑恵/高橋長英/三木敏彦
立川三貴/石田圭祐/渕野俊太/檀臣幸
大鳥れい/坂東三津五郎 ほか
観劇日 2006年1月21日 午後2時開演 東京初日
劇場 サンシャイン劇場 1階19列12番
料金 5500円
上演時間 3時間(15分の休憩あり)
今日の東京は未明から降り始めた雪にすっぽり覆われている。
家族には「莫迦みたい」と言われつつ、かなり早めに家を出て見に行った。出かけてしまえば雪降りの中でもなんということはなく、いつもとほとんど変わらない時間で劇場に到着できた。
雪のためガラガラかと思った客席はほぼ埋まっていた。
先週もサンシャイン劇場に出かけて、「獅子を飼う」の大きなポスターも見ていたのに、何故だか利休を演じるのが坂東三津五郎で、秀吉を演じるのが平幹二朗だと信じ込んでいた。
でも、この方が、NHK大河ドラマ等々で培われてきた「秀吉」と「利休」のイメージに近い配役だと思うのだけれど、初演のときはその意外性も売りだったのだろうか。初演は14年前のひょうご舞台芸術第1回公演だったそうだ。
秀吉が聚楽第で天皇を招いた茶会を開く頃から、利休を刑死させるまでの数年を描いている。
タイトルの「獅子を飼う」は、利休が秀吉に仕え茶の湯の師となっていることを「獅子を飼う」と喩えたことから取られたようだ。
お茶のことは何も判らないのだけれど、でもお茶にことよせて語られる利休の言葉はときどき「今、もの凄く重要な何かが語られた」という感じがした。でも、同時に、何故か耳と頭にすっと入ってこない感じもあった。私の集中力がなさすぎるのか。
集中力といえば、この舞台は全体が黒っぽく作られていて、暗い。
舞台の真ん中に一段高くなった菱形(実際は正方形だと思われる)がしつらえられている。そこは茶室を表しているようで、真ん中に炉も切られていて時々そこから火が見える。
真ん中から外れたところに庭石のような石が置かれていて、方丈の枯山水の庭を彷彿とさせる。床は黒っぽい少し光った感じのタイルなのだけれど、置かれた石ひとつで、白い石砂が敷き詰められているような雰囲気が感じられた。
話を戻すと、全体的に黒っぽい色彩の舞台と、舞台上の人物にスポットを当ててそこだけ浮かび上がらせるような照明は、見ている方にかなりの集中力を要求すると思う。
少ない登場人物で、あまり動きも大きくなく台詞が重要なお芝居だったのでよけいに緊張したし、集中力を強いられてしまった。
もうちょっと明るくしてもらえないものか。
舞台の暗さと、人物がいる当たりだけ明るくする照明で、利休対秀吉の対立が浮かび上がっていたのは判る。
思い返してみると、利休と秀吉の2人が同時に舞台上にいることはほとんどない。最初の数分と最後の数分だけと言ってもいいくらいだ。
でも、意識しすぎるほど意識し合っている2人の緊張感が、別々に舞台に上がっている坂東三津五郎と平幹二朗から伝わってきた。しかも、このお二方はそれぞれ役を感じさせてご本人を感じさせない。何だか凄いことのように思う。
そして、舞台上でなかなか会わない2人をつないでいるのが、秀吉の弟の秀長であり、妻のねねである。
この舞台、女性は、平淑恵演じるねねと大鳥ゆう演じる於絹という利休に囲われた女性の2人だけだ。でも、お二方とも凛と声が通って格好良かったし、衣装が特に派手なわけではないのに十分な存在感があったと思う。
長いお芝居なのだけれど、気持ちよい緊張感を味わえて堪能できた。
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