「女中たち」を見る
3軒茶屋婦人会 第2回公演「女中たち」
作 ジャン・ジュネ
演出 G2
翻訳 青井陽治/武藤洋
企画・演出・出演 3軒茶屋婦人会(篠井英介/大谷亮介/深沢敦)
観劇日 2006年2月26日 午後2時開演(千秋楽)
劇場 本多劇場 N列15番
料金 5000円
上演時間 1時間55分
パンフレット(1200円)は、3軒茶屋婦人会の面々と演出のG2、そこに古田新太が加わった座談会なども載っているし、売っている人も「ロビーだけの販売です」と言っているし、手に持っている人も多くかなり迷ったのだけれど購入しなかった。
ロビーでは他にG2プロデュース作品のDVDも販売していた。見損ねた「おじいちゃんの夏」を買おうかどうか、これまたかなり迷ったのだけれどやはり購入しなかった。生で見ていない舞台のDVDを購入するというのは、かなり勇気が必要だと改めて思った。
ネタバレありの感想は以下に。
豪華そうな、豪華な中にちょっと薄っぺらそうな感じのお部屋が舞台。後になって気がついたのだけれど、壁は枠だけで、黒く塗られている思った部分は実は素通しで舞台セット奥の壁の黒が見えていただけである。しかもこの枠は固定されておらず、上から吊られている。何だかこの部屋の主の不安定さを象徴しているような感じだ。
床にはあちこちに白を基調とした花々がいけられた花瓶が置かれている。
「女中たち」というタイトルのとおり、登場人物は女中2人とその女主人の3人だ。
席が遠かったせいかもしれないけれど、その女性3人を男優さんが演じていることの違和感はそれほど感じなかった。女性を男優さんが演じていること以上の違和感というか距離感がこのお芝居自体にあったせいだと思う。
女中2人が女主人の留守に「女主人と女中ごっこ」をするところからお芝居は始まる。
この時点ではもちろん「ごっこ」をしているということは判っていない。女中が女主人を絞め殺そうとしたところで目覚まし時計が鳴り、時間制限有りのごっこ遊びだったことが判るのだ。
そもそも、ごっこ遊びの中で殺そうとしているのだ。篠井英介と大谷亮介演じる女中たちと深沢敦演じる女主人の関係があまり良いものでないことは判る。
女主人はいわゆるお妾さん(こう書くと江戸時代っぽいイメージになるけれども)で、その相手は罪を犯して捕まっているらしい。そのきっかけとなったのは、女中が書いた密告状のようだ。
女主人の相手の男が仮釈放され、女主人と会ったら密告状を書いたことがバレてしまう。慌てて女主人を睡眠薬入りの紅茶で殺そうとするけれど、失敗する。
それから後の2人はもうめちゃくちゃだ。
でも、正直に言ってよく判らなかった。
あまりにも日常からかけ離れているせいか、舞台上で語られている台詞の数々が何だか全く入って来ないのだ。耳には聞こえているのだけれど、意味がよく判らない。舞台上で何が起こっているのか、さっぱり判らない。
何故だろう。ある程度以上の教養が必要とされる舞台だったのか、席が後方だったせいなのか。
「退廃的」という印象がとても強い、でも今ひとつ入り込めない感じのお芝居だった。
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