「フロッグとトード」を見る
ミュージカル「フロッグとトード〜がま君とかえる君の春夏秋冬〜」
原作 アーノルド・ローベル
演出 鈴木裕美
出演 川平慈英/石丸謙二郎/高谷あゆみ/宮菜穂子/おかやまはじめ 他
観劇日 2006年5月6日 午後5時開演
劇場 俳優座劇場 1列8番
料金 6500円
上演時間 2時間(15分間の休憩あり)
出演者はあとお一人、男性の方がいらしたのだけれど、公式サイトを見てみてもお名前が出ていない。こんなことならパンフレットを購入しておけば良かったと後悔した。
とにかく、その6人と、4人のバンドによる生演奏で上演されるミュージカルだった。
客席に空席が目立ったのが勿体ない。子供向けというイメージだからだろうか。2006年5月10日から5月14日までは、劇場を変え、博品館劇場で上演される。お勧めである。
ネタバレありの感想は以下に。
ネタバレといっても、ここでストーリーを全部語っても問題ないような気がする。
物語は、川平慈英演じるがまがえるのがまくんと石丸謙二郎演じるあまがえるのかえるくんが、冬眠から覚めて、また冬眠に入って行くまでの1年間のできごとを追っている。高谷あゆみらが鳥になり、亀になり、ネズミになり、もぐらになり、とかげになって、がまくんとかえるくんの友情を見守っている。そういうお話だ。
彼ら2人の友情を見守る動物たちの中で秀逸なのは、おかやまはじめ演じるかたつむりだろう。場面転換のシーンで幕の前をゆっくり急いで、かえるくんからがまくんに出した手紙を持ち、歌いながら歩いて行く。彼はもちろん誇りをもってその仕事を請け負っているのだけれど、いかんせん、足が遅い。
かえるくんは、がまくんが「今まで一度も手紙をもらったことがない」と嘆くのを聞いて手紙を書いて出したので、がまくんに会うと「何か届いていない?」と聞かずにはいられない。そして、そのたびにがまくんは「僕には手紙は届かないんだ!」と怒り出す。
奔放ながまくんと、寛容なかえるくんの物語だ。
俳優座劇場の舞台の上にバンドもいるので、舞台自体、かなり小さく感じる。もちろん、演じる6人の役者さん達が十分に舞台空間を埋めているということでもある。
唄も踊りも楽しい。最前列ということもあって、タップダンスのときなど、食い入るように足下を見てしまった。
座高を上げるための座布団もかなりたくさん用意され、客席に子供の姿も結構あったし、確かにひねりのないストーリーなのだけれど、でも十分に楽しめる。唄も踊りも手抜きのない充実した舞台だ。
春に出したかえるくんの手紙は、池でのスイミングや、落ち葉そうじや、一人になりたかったかえるくんや、そり遊びを経て、2人が仲違いをしそうになった冬に届く。グッドタイミングだ。
そして、クリスマスにかえるくんはがまくんに、がまくんが春に壊してしまった時計を贈り、がまくんからかえるくんへのプレゼントは配達をかたつむりに頼んだので届くわけもなく、そしてまた冬眠に入って行く。
最後は、また春になり、冬眠から覚め、また1年が始まるぞ! というところで幕である。
カーテンコールの挨拶で、バンマスの方(多分)が緑のフチのかえるくん用めがねをかけていたのが、遊び心があって、バンドの方も一緒に舞台を作っているという感じが伝わってきて、つい笑顔になってしまった。
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コメント
ageさま、コメントありがとうございます。
そして、中山昇さんのお名前を教えていただいて、ありがとうございます。
おっしゃるとおり、パパガエルとママガエルのデュエットも、子供時代のかえるくんを交えた三重唱も、とても聴き応えがあったと思います。
出演されている方全員が楽しそうで、持ち味が生かされていて、とても楽しい舞台でした。
きっとまた「○○が判らない」ということがあると思います。どうぞそのときもお教えくださるようお願いいたします(図々しくてごめんなさい)。
投稿: 姫林檎 | 2006.05.09 21:37
もう一人の出演者は、中山昇さんという男優さんですよ。パパガエルでの、彼の歌声は素晴しかったですよね。
投稿: age | 2006.05.08 22:30