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「TAP MAN × PIANO MAN × MOVIE MAN」
出演 熊谷和徳(TAP)/稲本響(p)/奥秀太郎(映像)
観劇日 2006年9月9日 午後6時開演
劇場 新国立劇場中劇場 15列54番
料金 7500円
上演時間 1時間50分
1時間50分は、アンコールの時間も含む。このアンコールが何だかとても楽しかった。
ロビーでは、パンフレットやTシャツ、DVDやCDを販売していた。「PIANO MAN」というCDが売られていてとても気になったのだけれど、確か今回のこのステージは即興の応酬だと聞いていたので、ライブ盤が欲しいと思って、その場では購入しなかった。
テレビカメラが入っていてシアターテレビジョンで放映されると張り紙してあった。DVDもきっと発売されるだろう。
感想は以下に。
映像とタップとピアノとのコラボレーションの舞台。
開演前にロビーで「1時間30分 休憩はありません」の張り紙を見て、「ノンストップ一本勝負かぁ」と思った。
実際は、熊谷和徳が一人でTAPを踏んでいたり、稲本響が一人でピアノを弾いていたり、奥秀太郎の映像だけが舞台上に映されていたりという時間もそれぞれあって、緩急が上手く組み合わされていたように思う。
この3人の中では、熊谷和徳のタップを見たことがあるだけだなと思っていたのだけれど、ロビーにあったチラシを見たら、稲本響の紹介に「舞台「海の上のピアニスト」(演出:青井陽治)にて、作曲・ステージ演奏で市村正親と二人だけのセッションを行うなど−以下略−」と書いてあった。
その舞台なら見ている。
あのときにピアノを弾いていたのがこの人だったのか。
映像だけは予め準備しておく必要があって、そういう意味では、「お互いの呼吸をはかって、即興の応酬」という面では、映像が不利だ。だから、どちらかというと映像は全体をまとめ、雰囲気を作るように流れていたように思う。
そんな中で、タップに合わせて、ペンキの落書きが舞台の背面いっぱいに広がっていくところは、何だか楽しかった。
ピアノとタップとの応酬は息もつかせぬ感じだ。
お互いがお互いの呼吸をはかって探り合っている感じが伝わってくるシーンと、何だか神がかっているかのようにお互いが自分の気持ちいいように演奏したりタップを踏んだりしていて、それが見事にひとつの音楽になっているシーンと、何だか鬼気迫る感じがした。
ピアノの音とタップの音とで作られる音楽が、とても格好良かったし気持ちよかった。
映像は入らなくなってしまうけれど、ぜひライブ盤のCDを出してもらいたいと思う。
とにかく舞台上の二人は楽しそうだったのだけれど、アンコールになって客席に降りてきた二人はもっと楽しそうだった。
通路にピアノを引き出して来たり、タップの板を持って通路でタップを踏んでみたり、手拍子を求めたり、握手攻めにあったり。
私が座っていたのは通路沿いの席で、そこから2列くらい後ろでタップを踏んでいたときは、目の高さと足の高さがほぼ同じだったので、じーっと足元を見つめてしまった。信じられないような速さと軽さでタップが踏まれていた。
本当に楽しい舞台、というよりも、やっぱりコンサートだった。
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