「天保十二年のシェイクスピア」のDVDを見る
「天保十二年のシェイクスピア」
作 井上ひさし
演出 蜷川幸雄
音楽 宇崎竜童
出演 唐沢寿明/藤原竜也/篠原涼子/夏木マリ
高橋恵子/勝村政信/木場勝己/吉田鋼太郎
壌晴彦/高橋洋/毬谷友子/沢竜二
西岡徳馬/白石加代子/他
2005年9月28日 シアターコクーンで収録
いのうえひでのり演出の「天保十二年のシェイクスピア」は2002年に上演されたから、その3年後に上演されたものだ。私はいのうえ演出版は舞台で見たけれど、蜷川演出版は、今回DVDで見たのが初めてだ。
恐らく舞台を見ていても同じことをしてしまったと思うのだけれど、最初のうちはゲームみたいについつい「ここはいのうえ版と違っている」「お話の流れや登場人物がほぼ重なっているということは、元の台本から割愛した場所も似ているんだろうな」などと比べて見てしまった。
それで、最初に思ったのは、「語り」の配役についてだった。いのうえ版はマクベスの魔女と二役で熊谷真実が演じていて、蜷川版は最後のシーンで一揆の先頭に立つ農民と二役で木場勝己が演じている。男女の違いと、他にどの役を演じているかで随分と印象が変わるのだ。
もう一つ「二つのお芝居の違い」ということで思ったのは、ロミオとジュリエットの見立てである棺桶職人と遊女の恋をいのうえ版はばっさりと落としてあったのだな、ということだった。最初のうちは、棺桶職人とその母とのシーンになるたびに「この母子はいのうえ版ではどのシーンに出てきたのだろう?」と考えてしまった。
このお芝居にはたくさんのカップルが登場していて、設定は恐らく違うと思うのだけれど実年齢では女優さんの方が年上という組み合わせが多かったのが何だか気になった。DVDで最初に見たからこそ感じたのかも知れない。
これは意図的な配役なんだろうか。
歌には全て字幕が入っているし、役者さんの顔もアップで見られて、楽しい「お芝居のDVD」なのだけれど、やっぱり舞台で見たかったと強く思った。
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