« 「犯さん哉」の抽選予約に申し込む | トップページ | 「失われた文明 インカ・マヤ・アステカ展」に行く »

2007.08.08

「久石譲&新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ コンサートツアー2007」を聴く

「久石譲&新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ コンサートツアー2007」
出演者 久石譲&新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ
ゲスト 林正子(ソプラノ)
曲目
 World Dreams
 マイスタージンガー序曲
 パイレーツ オブ カリビアン
 ロシュフォールの恋人たち
 "24" Theme
 Mission impossible
 −休憩20分−
 Winter Garden 1st mov.
 Winter Garden 2nd mov.
 天空の城ラピュタ
 For You
 遠い街から
 Quartet
 La Ploggia
 水の旅人
 −アンコール−
 「太王四神記」よりM46
 となりのトトロ
公演日 2007年8月8日(水曜日)午後7時開演
場所 東京芸術劇場大ホール 1階J列28番
料金 8400円

 久石譲のコンサートは久しぶりに開かれると思っていたのだけれど、本人のコメントによると、ここ1年くらいはずっとコンサートをやっていたけれど、この後はしばらく作曲活動に入るということだった。
 私が知らなかっただけか、開催されていても平日だけで諦めていたか、多分そのどちらかだろうと思う。

 開場5分後くらいに行ったら、1階から大ホールに上がる長いエスカレーターも、会場入口も結構並んでいた。
 開場直後のためかと思っていたのだけれど、見た感じ、その行列はかなり長い間あったように思う。
 会場入口のひとつを招待券の引換窓口にしていたせいかも知れないけれど、それならば開場時間を通常より早めるとか工夫すればいいのにと思ってしまった。暑い中、並ばされると、私などはそれだけで不機嫌になってしまう。

 演奏された曲目については、開演前に「変更があります」というアナウンスが場内に流れ、予定されていた曲自体そもそも知らない曲が多かったので、どの曲がどう変わったのか、聴いているときは全く判っていなかった。
 曲名が判らなくても、コンサートを聴く分には全く問題ない。
 ここに書くときどうしようかなと思っていたら、終演後、演奏曲目がアンコールも含めて張り出された。ちゃんとメモしてきたつもりだけれど、書き写しミスがあったらご容赦いただきたい。

 感想は以下に。

 コンサートの感想にネタバレがあるはずもないのに、わざわざ感想を書く場所を変えたのは、正直に言って、あまり楽しい演奏だという風には感じられなかったからだ。

 聴いている私の側の問題である可能性はとても高いし、自慢ではないけれど私はそれほど音楽を聴く方ではないし、その素養にも教養にも欠けている。
 その点については十分に自覚しているつもりなのだけれど、それでもやっぱり、ついつい首を傾げながら聴いてしまった。

 オーケストラの演奏というのは、生で聴いて生で見ていると、指揮者を中心にしてぎゅっと集中した空気が常に舞台上にあるように思う。
 奏者たちの集中力というか注意力というか意識が、指揮者の立つ中心に向かって集中し、凝縮されて空気が濃くなっている感じが、自然に伝わってくる。
 例えば、指揮者が伸びたら音も伸びるし、指揮者が跳ねたら演奏も跳ねる。指揮者とオーケストラは、体のリズムというか動きも知らず知らず同調しているのではないかと思う。
 でも、今回の演奏では、何故だか判らないのだけれど、タクトを振る久石譲を中心とした「ぎゅっ」という感じが全く伝わってこなかったように思う。
 オーケストラの人々が、みな、一人一人完結していて、指揮者というよりは楽譜と自分の楽器と自分の演奏にだけ集中しているように見えてしまう。

 そう思い始めてしまったら何だか落ち着かなくて、タクトを見ながら聴いていたらと何だか気持ち悪くなってきてしまい、後半はほとんど目をつぶって聴いていた。
 バイオリン、トランペット、ソプラノ歌手との共演が後半の始まりに続いたのだけれど、彼らの目に自然に入る位置に指揮者がいないというのも気になってしまう。通常は、指揮者とソリストは普通に目の合う位置にいるような気がしているのだけれど、違うのだろうか。

 私にはオーケストラの一体感や、「音楽が好きで音を合わせるのが幸せ」という感じが伝わって来なくて、何だか落ち着かないコンサートになってしまったのが残念だ。

 でも、もちろん、客席はとても楽しんでいる風で、拍手も大きかったし、やっぱり受け取る私の側の問題だったのかも知れない。

|

« 「犯さん哉」の抽選予約に申し込む | トップページ | 「失われた文明 インカ・マヤ・アステカ展」に行く »

音楽」カテゴリの記事

*コンサート」カテゴリの記事

コメント

 まみ様、初めまして&コメントありがとうございます。

 このコンサートに行ったのも随分前のことなので、実は記憶も薄れてしまっているのですが・・・。
 ジブリの武道館コンサートは素晴らしかったんですね。
 そういえば、コンサートも随分行っていません。
 機会があったらまた行ってみようと思います。
 思い出させてくださってありがとうございます。

投稿: 姫林檎 | 2012.04.30 08:55

久石譲はピアノはとても下手ですよ。 タクトに専念した方が 新日本フィルワールドドリームオーケストラとも上手くいくはずなんです。才能は豊かな方です。ジブリの武道館コンサートを見てください。 アットホームで素晴らしいステージでしたよ。 私はオケにはうるさい人間ですが、とても感動し泣きっぱなしのステージでした

投稿: まみ | 2012.04.28 02:27

 kaoruさま、コメントありがとうございます。

 kaoruさんは7日のコンサートに行かれたのですね。
 「感想」はとても個人的なものだと思うので、あまり否定的なことは書かないよう心がけているのですが、今回はそれがとても難しかったのです。
 同じように「ん???」と感じた方がいらっしゃったことが判り、ほっとしたような、演奏としては残念だったような、私も久石譲の音楽(特にピアノ曲)が好きなので、複雑な気分ではあります・・・。

 3月にもコンサートがあったのですね。気がつきませんでした。
 感動されたとお聞きして、私も聴きたかったなぁ、と思いました。
 時間は開くようですが、また次のコンサートに期待しましょう!
 

投稿: 姫林檎 | 2007.08.10 23:43

姫林檎さま こんばんは。
私は7日のすみだトリフォニーホールの方に行きました。
久石譲は大好きでファンクラブにも入っているのですが
姫林檎さまの感想 すごく共感しました。
前回は3月にアジアオーケストラツアーファイナルコンサートが
ありました。
この時はとても感動したのですが
今回はしっくりこないものがあったのです・・・。
勿論,私の個人的な感想ですけれど。
だから姫林檎さまの感想を読んで
うまく言葉では説明できないのですが
私もそう感じた!!と思ってしまいました。

しばらくコンサートはお休みみたいで残念ですが
お休み明けにまた聴きに行ってみようと思いました。

投稿: kaoru | 2007.08.10 00:23

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「久石譲&新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ コンサートツアー2007」を聴く:

« 「犯さん哉」の抽選予約に申し込む | トップページ | 「失われた文明 インカ・マヤ・アステカ展」に行く »