「モンゴル国立馬頭琴交響楽団 JAPAN TOUR 2007」を聴く
日本・モンゴル国交樹立35周年/楽団設立15周年記念公演
「モンゴル国立馬頭琴交響楽団 JAPAN TOUR 2007」
出演者 モンゴル国立馬頭琴交響楽団
ゲスト チメドツェーイ シェラ/アユルザナ ドルゴル
曲目
モンゴルの調べ
モンゴル長唄・絶え間なく照らす太陽
悲しみの三座山
美しいメロディー
ゴーリンゴー・かなわぬ想い
バレエ組曲「ウラン・ハス」のアダージョ
宵待草
モンゴルの草原
千の風になって
めざめた草原
ー休憩ー
イデレンのゴビにて
心のメロディ
八頭の栗毛の馬
青い絹のデール
ブラハン ハルドゥン
チャルダッシュ
バレエ組曲「ウラン・ハス」よりワルツ
ふるさと
美しいモンゴル国
ーアンコールー
母国
公演日 2007年11月21日(水曜日)午後7時開演
場所 川口・リリアホール 1階J列28番
料金 6000円
公演時間 2時間(15分間の休憩あり)
招待券をいただいて、モンゴル国立馬頭琴交響楽団のコンサートに行って来た。
失礼ながら、思っていたよりも席が埋まっていてびっくりした。
司会をNHKアナウンサーの方が務めていたけれど、お仕事としてということではなく、個人的に毎年モンゴルに出かけて高校生と一緒に日本語を勉強しているご縁で、と言っていた。司会の感じでコンサート自体の印象もだいぶ変わるのだなと思った。
この日が日本全国8ヶ所でのコンサートの最終日ということもあってか、最後に、この交響楽団の創立者でもある指揮者の方と、ゲストの歌手のお二人に花束贈呈が行われていた。
感想は以下に。
馬頭琴が12台揃うと流石に圧巻という感じがする。
「交響楽団」ということで、ピアノやフルート、打楽器や鉄琴が加わり、交響楽団として低音を必要としたために作られたという馬頭琴を中型・大型にした楽器が加わる。もっとも、中型の馬頭琴と紹介された楽器は、私には、チェロの頭に馬の装飾をつけただけに見えたのだけれど、そもそも、ヴァイオリンなどの楽器と馬頭琴との差はどこにあるのだろう?
総勢30名強の楽団である。
1曲目を聴いている時から思っていたのだけれど、モンゴル国立馬頭琴交響楽団と女子十二楽坊というのは、どこかしら似ている気がする。
伝統の音楽だったり伝統の楽器だったりをベースに、その一流の弾き手が集まり、さらにステップを上がろうとしている。女子十二楽坊は、そこでシンセなども使ってポップス系に進もうとし、この交響楽団はクラシックを次のステップに選んだということのように思う。
どちらも難しい選択だし、厳しい条件なのだろうなという感じがする。
管弦楽曲(といっていいのだと思う。全員で演奏する曲)や交響曲(これも、ソロ奏者がいて、全員で演奏する曲という意味で)の他に、モンゴル長唄が歌われ、「モンゴルの草原」と「千の風になって」ではメゾソプラノのオペラ歌手が登場した。
モンゴルは長くロシアのとの強いつながりがあったから、曲目にバレエ曲が入っているし、日本よりもよほどオペラも盛んなのだという話を聞いたことがある。
「千の風になって」は日本語で歌われて驚いた。なかなか、機を見るに敏な選曲だと思う。
基本的にはモンゴルの現代作曲家の曲が多かったようだけれど、「チャルダッシュ」というのは、ハンガリーの民族舞踊曲を馬頭琴用に編曲したものだったりした。ハンガリア舞曲のあの早いテンポの曲を馬頭琴で弾きこなすというのはかなりのテクニックが必要なのだそうで、でも、馬頭琴の音とハンガリア舞曲のあの旋律はなかなか合っていたと思う。
後半にはホーミーも入り、高音と低音が同時にコンサートホールに響き渡る。
モンゴル長唄を聴いたときにも思ったけれど、やはり、マイクなしで、コンサートホールではなく空の下で聴きたいものだと思う。
特に、マイクなんて全く必要なかったのではないだろうか。
やっぱり「めざめた草原」などの疾走感のある曲が聴いていて楽しい。
アンコールで演奏された「母国」は4人のホーミーが聴けて、いかにも「広がり」を感じさせる曲だったと思う。
全体として、モンゴルの風景やモンゴルの人を想って作られた曲が多く、そしてバラエティに富んだ選曲になっていて、ホーミーも馬頭琴もヤガタというモンゴル琴(膝に乗せて斜めに置いて弾き、ソロ奏者が前に出てくるときには片手で持ち上げていて驚いた)もたっぷり堪能できて、楽しいコンサートだった。
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