「ゴンチチ30th Anniversary TOUR 2008 -Very Special Ordinary Days-」を聴く
「ゴンチチ30th Anniversary TOUR 2008 -Very Special Ordinary Days-」
演奏 ゴンチチ
共演 青柳誠(Pf & Key)/南部昌江(Key)/渡辺等(B)/楠均(Ds) /清水靖晃(sax)
ゲスト 吉野友加(アイリッシュハープ)
RACHAEL DADD(ボーカル)
公演日 2008年11月2日(日曜日)午後5時30分開演
場所 オーチャードホール 1階15列25番
料金 6500円
デビュー25周年ではなく、結成30周年を記念したCD「VSOD」を8月にリリースし、その後全国ツアーを敢行しているゴンチチの、オーチャードホールでのコンサートである。
やっぱり、相変わらず楽しい。
私はこの言葉を余り好まないのだけれど、でも「癒し」という言葉が頭に浮かぶ。
実は、ゆったりおっとりした曲よりも、アップテンポの曲の方が多いくらいなのだけれど、でもガチャガチャと騒がしいのではなく気持ちの良い速さと激しさだと思う。
このコンサートは二部構成で、一部はいわゆる「これまでの代表曲」「気に入っている曲」が演奏されていたように思う。
曲目を覚えていようとがんばったのだけれどあっさりと挫折し、実はほとんど覚えていない。
一曲目のタイトルに「夏」が入っていたこと、ホーンセクションが加わったこともあって最初の3曲はかなりアップテンポの曲を揃えてきていたこと、それがとても楽しかったことは覚えている。
あと、「課外授業」「放課後の教室」と学校シリーズがあったことも覚えている。
実は最初の3曲では、かなり照明を派手に使っていて、でも(私に果てしなくリズム感がないのかも知れないのだけれど)それがどうも曲のリズムと微妙にずれているような気がして、お尻がむずむずしてしまった。
今思い返してもやっぱり微妙にずれていたと思う。手動ではなくて、予めインプットしてあったタイミングで照明を切り替えていたのかなと思ったりした。
ゴンチチお二方のMCも非常に楽しい。
チチ松村が主にしゃべっているのはいつものとおりだし、その声としゃべり方がいい感じだし、突然に堰を切ったようにしゃべりだし、しゃべりたいだけしゃべると唐突にマイクを押しやってギターの調弦を始めてしまうゴンザレス三上もいい味出しているとしか評しようがない。
二部は、最新CD「VSOD」からの曲が演奏された。
私はこのCDを聴いたことがなかったので、初めて聴く曲ばかりだったのだけれど、それでものんびりと懐かしさに浸れるのが不思議である。
不思議といえば、客席の人々がほとんど直立不動で聴いていたのが不思議だった。チチ松村があんなに揺れていて、ゴンザレス三上があんなに勢いよく足でリズムを取っているのだから、もうちょっとリラックスしてもいいのにと思ってしまう。
そして、二部は舞台後方にスクリーンが設置された。
曲に合わせた映像作品が流されたり、ゴンチチのお二人やゲストがアップで映されたりする。
ゴンザレス三上のコレクション(妙な牛のマスコットだったり、ストラップだったり)がアップで映されたときには笑ってしまった。
CDにも参加しているアイリッシュハープの吉野友加と、イギリスの歌手であるRACHAEL DADDも登場し、演奏する。
アイリッシュハープという楽器は初めて見たように思う。高音の綺麗な楽器なのだけれど、音そのものよりも演奏している吉野友加の優雅すぎる手元に見入ってしまった。
RACHAEL DADDは、CDに入っているという「たんぽぽ」という曲のときは抑え気味だったのか、自分の曲である「ケーキを食べながらお墓を掘る」(というタイトルだったと思うのだけれど、自信はない)を歌っているときの方がやはりパワー全開という感じで楽しそうだった。
彼女が歌っている間、ゴンザレス三上は下を向いて手を組んで照明の影に沈もうとし、チチ松村は彼女の方を向いて身を乗り出さんばかりにして聴いている。そのギャップも何だか面白い。
ゴンチチのコンサートは、やっぱり、ゴンチチのお二人はもちろんのこと、演奏している全員が楽しそうだからこんなにリラックスできるんだなと思う。
コンサートの最後はいつも演奏するという「マイ・フェイバリット・シングス」でお開きとなった。
(この曲の紹介のとき、「サウンド・オブ・ミュージック」というミュージカルで歌われた、と言われて「ドレミの歌か?」と思ったのはきっと私だけに違いない。)
アンコールで「まだどのCDにも入っていない」という「スリー・スィート・ブーン」という曲と、あともう1曲、タイトルを忘れてしまったけれどラストにサックスのソロが入る曲が演奏されて、本当にお開きになった。
CDや、Tシャツなどのグッズを購入するとお二人のサインがいただけるということだったのだけれど、かなりの行列ができていたので諦め、家に帰ってからネットで「VSOD」のCDを購入した。
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