「グループ魂」を聴く
グループ魂15周年「公園通りでSEARCH&片思い」
出演 グループ魂
破壊(vocal) sadawo abe
暴動(guitar) kankuro kudo
バイト君(大道具)seminosuke murasugi
小園(bass) ryuichi kozono
石鹸(drum) hiroki miyake
遅刻(guitar) taku tomizawa
港カヲル(46歳)sarutoki minagawa
公演日 2010年5月17日 午後6時30分開演
場所 渋谷C.C.Lemonホール 1階28列43番
料金 5500円
実は、グループ魂の音楽は一度も聞いたことがないのに、いきなりコンサートに行ってしまった。
せめて、公式サイトで多少の予習はすべきだったと反省することしきりである。
コンサートなのに幕が下りていて、その幕が上がると会場は「きゃー」という歓声と共に総立ち!
その瞬間、「そういうコンサートだったの?」と思ったのは私も含めて極少数派だったと思う。
その風情は、「チケット譲ってください」という手書き文字や、午後6時開場の筈が10分くらいに辿り着いたら「開場しております」という拡声器の声と入場の列ができているのを見た辺りで察しておかなければならなかった。
幕が開いていきなりの金屏風とその前に上下姿で並ぶメンバー、何故か「二代目港カヲル襲名」の看板が下がり、真ん中に御年8歳の阿部サダヲの息子(推定)がいるところが可笑しい。
歌舞伎のもじりである。
メンバーの宮藤官九郎が昨年夏に歌舞伎を書いたことや、歌舞伎座の閉場や、松本金太郎の初舞台等々が影響しているのかも知れない。
可笑しい。
そこに、メンバーの挨拶で「初代港カヲル老朽化のため」と連呼されたためか、会場からその初代港カヲルが登場し、その間にメンバーたちは着替えて再登場、コンサートの開始となった。
そういえば、15周年記念だからということで、シングルやアルバムのリリース、全国コンサートなどが宣伝され、そのたびに歓声が上がっていた。
1曲目から新曲だったそうなのだけれど、私は本当に1曲たりとも聴いたことがなかったので(そういえば、紅白歌合戦で白鳳関に「ブルガリア」と言わせたパフォーマンスは記憶にあるのだけれど、歌の方が全く覚えていない)、新曲かどうかなどということは最初から判断がつかない。
いきなり全員起立? ずっとタテのり?(もしかしてこの言葉自体が死後だったりするのだろうか)、ずっとシャウトしてるの? という疑問は頭の中をぐるぐる回る。
その通りであった。
新曲も、これまでのヒット曲も、脱力系MCあり、昔やっていたというコント(グループ魂の3人もやっていたし、ドラムの三宅弘毅もやっていた)を披露したり、スリッパで頭を叩いてはそのまま客席に投げたり、被った帽子がぴかぴか光っていたり、客席を乗せるのも上手いし、すっと入ってしまえば相当に発散できて楽しい。
本当に10年以上ぶりくらいでタテノリのコンサートに行ってしまったし、グループ魂の曲は1曲も知らない私は本当に心の底から場違いだったと思うけれど、本人はとても楽しかった。
「暴動」が宮藤官九郎だということに家に帰って来てから気がついたり、コンサートの2日前にお芝居で見た役者さんと「港カヲル」が同一人物であるということが未だに納得ゆかなかったり、「アルバムにこの会場のみなさんの声で録ったコーラスを入れます」というコーナーがあったり、歌詞はほとんど聴き取れなかったのだけれど(パンクバンドのコンサートというのはそういうものなのかも知れない)、何だかんだ言いつつ気持ちよく楽しく聞けたし、発散できた。
アンコール(だと思う。一度、会場が暗くなったので)を含めて2時間30分、発散できて爽快だった。
グループ魂というバンドの(恐らくは相当にカルト的な)人気にもかなり圧倒されたのだった。
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