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2013.07.31

「レオ・レオニ 絵本の仕事」展に行く

 先日、bunkamura ザ・ミュージアムで2013年8月4日まで開催されている、「レオ・レオニ 絵本の仕事」に行って来た。
 会期終了間際ということで、夕方から行ったけれどもかなりの人出で、チケット売場には行列ができていた。
 中に入っても二重三重の人だったけれど、少し進むと空いていたりして、上手く行ったり戻ったりするとほとんど待たずに最前列で堪能することができた。

 レオ・レオニといえば、私は「あおくんときいろちゃん」と「スイミー」なのだけれど、行ってみるとねずみを主人公にした絵本が多かったのが意外だった。
 子どもの頃にガラスの入れ物で育てていた生き物たちを絵本で遊ばせたらしい。
 また、本人の、ねずみだったら子ども達の世界にすうっと入っていけるのだというようなコメントが、何だかとてもらしいなと思えた。
 レオ・レオニの絵本に出てくるねずみは多くの場合貼り絵で描かれているのだけれど、レオ・レオニの机の上には、その貼り絵のパーツが常に用意されていたのだそうだ。
 自分を投影したのもねずみだったし、特に思い入れの深い存在だということは間違いなさそうだ。

 レオ・レオニはグラフィックデザイナーでもあるわけだけれど、タイトルのとおり、この展覧会は「絵本のしごと」である原画が主な展示作品になっている。
 ごくまれに、絵本の原画ではない絵や、彫刻も飾られている。

 開場は5部構成になっている。
 最初は「Ⅰ 個性を生かしてーちょっぴりかわり者のはなし」で、詩人であるねずみのフレデリックの話や、画家になったねずみのマシューの話(このマシューには、レオ・レオニ自身が投影されているという)など、私には「ねずみだぁ」というコーナーだった。
 そして、ここでまず使われていたのは、貼り絵(コラージュというのが正しいのか?)の技法である。
 これが、結構いい加減に貼ってあったりして可笑しくも楽しい。
 そして、その貼る紙にも、スイミーの背景のようなマーブル模様の紙が使われていて、何だか懐かしい。

 「Ⅱ 自分は自分−みんなとちがうことは すばらしいこと」である。
 ここで目を引かれたのは、色鉛筆で描かれた「さかなはさかな」という絵本の原画だ。貼り絵なしで、色鉛筆だけで描かれている。
 この展覧会にはレオ・レオニの絵本をたくさん集めて自由に読めるようにしたコーナーもあって、そこで「さかなはさかな」の絵本も見たのだけれど、当然のことながら原画とは全く違うものだ。色鉛筆の原画にある柔らかさや曖昧さが、絵本という印刷物にすると鮮やかさに取って代わられてしまう。
 何だかもの凄く惜しいような気がして、絵本を見た後で、もう1回、原画を見に戻ってしまった。

 「Ⅲ 自分を見失ってーよくばりすぎはよくないはなし」で目を引いたのは、もう何といっても「みどりのしっぽのねずみ」である。
 別に緑色の尻尾が珍しいということではなく、展示では絵本の内容やその「鑑賞のポイント」が恐らくは子ども向けにポップであちこちに出されていたのだけれど、お話の内容がポイントだったということでもない。
 何が私の目を引いたかといえば、ねずみの話なのに貼り絵ではなく、すべて油絵で描かれていたことだ。正確に言うと、何故か私は「紙じゃなくてキャンバスに描いているんだ−。珍しいな−。」と最初は思って、画材が油だってことは全く頭に浮かばなかったのだけれど、それはまぁいいだろう。
 メキシコでの体験が元になっているということで、色彩がまず違う。淡くないし、そして輪郭がくっきりとしている。
 油絵だから当然なのかも知れないのだけれど、他の絵では紙なら紙の地が見えている部分が結構多かったりするのだけれど、このシリーズだけは背景が全て塗りつぶされている。
 その重い感じがこの絵本には合うということだったんだろう。ちょっと異様で、印象に残る。

 そして、このコーナーでもう一つ印象に残ったのが「平行植物」である。
 私には今一つ説明が判りにくかったのだけれど、恐らくは、空想上の植物で、実際の植物の進化の仕組みからは外れている、いわば「異形の」植物たち、という感じ、だと思われる。自信がない。
 そして、その描かれた「植物」を見て、私が最初に思ったのは「宮崎駿だ」だったのだから、我ながらイメージが貧困である。でも、そういう感想が浮かんだのだから仕方がない。
 絵本では見せないダークサイドが出たということなのか、そもそも「平行植物」にダークサイドという感想を持つ方が変なのか、よく判らなかった。

 「Ⅳ 知恵と勇気−小さなかしこいゆう者たちのはなし」では、やっぱり「スイミー」である。
 大体、コーナーのタイトルだって明らかに判りやすくスイミーをイメージしている。
 ただし、今回はスイミーの原画は展示されていない。孫娘に描いたという「スイミーの元、かも?」といった感じの線画が数点あるだけである。
 その代わり、スイミーの絵本の世界を映像で見せようというようなコーナーがある。半円くらいの感じで壁を作り、その壁をスクリーンとしてスイミーの絵本の世界を映し出す。そして、そこには赤いお魚とスイミーがいて、大きなお魚を形作ったり離れたりする。さらに、人間が壁に近づくとその赤いお魚やスイミーが逃げて行く、という仕掛け付きである。
 これは楽しい。
 小さい子らは大喜びである。「壁に触らないでください」なんていう注意書きは無理に決まっている。

 1時間くらい、行ったり来たり空いている場所を探しながら、でもゆっくり見ることができた。

 ところで、この展覧会で一番混雑していたのは、間違いなく、ミュージアムショップである。凄い人だかりだ。レジの前にはロープを張ってディズニーランドみたいな通路が作られていたくらいだ。
 会期終了目前ということで、売り切れになってしまったグッズも結構あったようだ。
 私は、つい、ねずみのマスコットのついた時計と、あと暑中見舞い用に絵はがきを何枚か購入した。

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2013.07.28

「イーハトーボの劇列車」の抽選予約に申し込む

こまつ座 第101回公演「イーハトーボの劇列車」
作 井上ひさし
演出 鵜山仁
出演 井上芳雄/辻萬長/木野花/大和田美帆
    石橋徹郎/松永玲子/小椋毅/土屋良太
    田村勝彦/大久保祥太郎/みのすけ/他
2013年10月6日~11月17日 紀伊國屋サザンシアター
料金 8400円

 タイトルのとおり、宮沢賢治の物語のようだ。
 抽選予約に申し込んだ。

 こまつ座の公式Webサイトはこちら。

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2013.07.27

「小野寺の弟・小野寺の姉」 を見る

「小野寺の弟・小野寺の姉」
原作・脚本・演出 西田征史
出演 片桐はいり/向井理/木南晴夏/野村周平
    森谷ふみ/平田敦子/片桐仁/山内圭哉
    ユースケ・サンタマリア
観劇日 2013年7月27日(土曜日)午後1時開演
劇場 天王洲銀河劇場 2階C列13番
上演時間 1時間55分
料金 9000円

 ロビーではグッズがさまざま販売されていた。パンフレット(2000円)や、クリアファイルや、Tシャツ等があったようだ。お手洗いの個室のドアにまでグッズのチラシが貼られていたのには驚いた。

 ネタバレありの感想は以下に。

 「小野寺の弟・小野寺の姉」 の公式Webサイトはこちら。

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2013.07.26

「地下室の手記」のチケットを購入する

カタルシツ「地下室の手記」
原作 ドストエフスキー(光文社古典新訳文庫「地下室の手記」、安岡治子訳)
脚本・演出 前川知大
出演 安井順平/小野ゆり子
2013年7月25日~8月5日 赤坂RED/THEATER
料金 3800円

 迷っていたのだけれど、評判がいいようなので、チケットを購入した。

 イキウメの公式Webサイトはこちら。

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2013.07.21

「盲導犬-澁澤龍彦「犬狼都市」より- 」 を見る

「盲導犬-澁澤龍彦「犬狼都市」より- 」
作 唐十郎
演出 蜷川幸雄
出演 古田新太/宮沢りえ/小出恵介/小久保寿人
    大鶴佐助/金守珍/木場勝己 ほか
観劇日 2013年7月20日(土曜日)午後7時開演
劇場 シアターコクーン Q列24番
上演時間 1時間35分
料金 9500円

 ロビーではパンフレット(1500円)等が販売されていた。

 ネタバレありの感想は以下に。

 シアターコクーンの公式Webサイト内、「盲導犬-澁澤龍彦「犬狼都市」より- 」 のページはこちら。

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2013.07.19

「無休電車」 の抽選予約に申し込む

劇団鹿殺し充電前公演「無休電車」
作・出演 丸尾丸一郎
演出・出演 菜月チョビ
出演 オレノグラフィティ/山岸門人/橘輝/傳田うに
    円山チカ/坂本けこ美/山口加菜/鷺沼恵美子
    浅野康之/近藤茶/峰ゆとり/有田杏子
    越田岬/福田転球/岡田達也/美津乃あわ
音楽 入交星士×オレノグラフィティ
2013年9月27日~10月14日 青山円形劇場
料金 4900円

 鹿殺し、まだ2本しか見ていないのに、1年間は本公演を打たないそうだ。
 だったら、「充電前公演」は見ておかねばと抽選予約に申し込んだ。

 劇団鹿殺しの公式Webサイトはこちら。

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2013.07.18

「ロスト・イン・ヨンカーズ」の抽選予約に申し込む

パルコ劇場40周年記念公演 パルコ・プロデュース公演「ロスト・イン・ヨンカーズ」
作 ニール・サイモン
上演台本・演出 三谷幸喜
出演 中谷美紀/松岡昌宏/小林隆/浅利陽介
    入江甚儀/長野里美/草笛光子
2013年10月5日~11月3日 パルコ劇場
料金 8500円

 三谷幸喜と長野里美という組み合わせが滅茶苦茶新鮮である。
 とにかくチャレンジあるのみということで、抽選予約に申し込んだ。

 「ロスト・イン・ヨンカーズ」の公式Webサイトはこちら。

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2013.07.17

「非常の人 何ぞ非常に~奇譚 平賀源内と杉田玄白~」を見る

「非常の人 何ぞ非常に~奇譚 平賀源内と杉田玄白~」
作・演出 マキノノゾミ
出演 佐々木蔵之介/岡本健一/小柳友/奥田達士/篠井英介
観劇日 2013年7月14日(日曜日)午後6時開演
劇場 パルコ劇場 Z列8番
上演時間 3時間(15分の休憩あり)
料金 8000円

 ロビーではパンフレット(多分、1200円だった気がする)等が販売されていた。

 ネタバレありの感想は以下に。

 パルコ劇場の公式Webサイト内、「非常の人 何ぞ非常に~奇譚 平賀源内と杉田玄白~」のページはこちら。

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2013.07.16

「かもめ」の抽選予約に申し込む

シス・カンパニー公演 「かもめ」
作 アントン・チェーホフ
演出 ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演 生田斗真/蒼井優/山崎一/梅沢昌代
    中山祐一郎/西尾まり/浅野和之/小野武彦
    野村萬斎/大竹しのぶ
2013年9月4日~9月28日 シアターコクーン
料金 S席 9500円 A席 7500円 コクーンシート 5000円

 電話で抽選申込みをしなくてはならないのが面倒臭いけれど仕方がない。
 抽選予約に申し込んだ。

 シス・カンパニーの公式Webサイト内、「かもめ」のページはこちら。

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2013.07.14

「ジュリアス・シーザー」を見る

子供のためのシェイクスピア「ジュリアス・シーザー」
作 W.シェイクスピア
脚本・演出 山崎清介
出演 伊沢磨紀/戸谷昌弘/若松力/河内大和/北川響
    山本悠生/長本批呂士/チョウ ヨンホ/山崎清介 
観劇日 2013年7月13日(土曜日)午後2時開演
劇場 あうるすぽっと B列6番
上演時間 2時間
料金 5000円

 ロビーではパンフレット(1000円)や、シェイクスピア人形のストラップ(800円)などが販売されていた。
 うっかりギリギリに行ってしまい、イエローヘルメッツが見られなかったのが残念だ。

 華のん企画の公式Webサイトはこちら。

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2013.07.13

「MIWA」のチケットを購入する

NODA・MAP第18回公演「MIWA」
作・演出・出演 野田秀樹 
出演 宮沢りえ/瑛太/井上真央/小出恵介
    浦井健治/青木さやか/池田成志/古田新太
2013年10月4日~11月24日 東京芸術劇場プレイハウス
料金 S席 9500円 A席 7500円 サイドシート 5500円

 これは見たいでしょう。
 役者陣も個性的といえば個性的、NODA・MAPらしいといえばNODA・MAPらしくて楽しそうだ。

 劇団(?)の先行予約でチケットを購入した。

 野田地図の公式Webサイト内、「MIWA」 のページはこちら。

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2013.07.12

480000アクセス達成!

 今日(2013年7月12日)、どなたかが480000アクセス目を踏んでくださった。
 少しだけ、ペースが落ち着いて来た感じである。
 これまでの経過は以下のとおりである。

 開始 2005年1月8日
 10000アクセス 2005年5月17日
 50000アクセス 2006年7月23日
100000アクセス 2008年1月20日
150000アクセス 2009年3月10日
200000アクセス 2010年4月26日
250000アクセス 2011年2月6日
300000アクセス 2011年10月25日
350000アクセス 2012年6月12日
400000アクセス 2012年12月6日

410000アクセス 2013年1月16日
420000アクセス 2013年2月17日
430000アクセス 2013年3月17日
440000アクセス 2013年4月11日
450000アクセス 2013年4月28日

460000アクセス 2013年5月15日
470000アクセス 2013年6月8日
480000アクセス 2013年7月12日

 このブログにお越しいただきましてありがとうございます。
 今後ともよろしくお願いいたします。

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2013.07.08

「悪霊-下女の恋-」 のチケットを購入する

M&Oplaysプロデュース 「悪霊-下女の恋-」
作・演出 松尾スズキ
出演 三宅弘城/賀来賢人/平岩紙/広岡由里子
2013年8月29日~9月16日 本多劇場
料金 6500円

 タイトルといい、松尾スズキの作・演出といい、これまた私の苦手意識を刺激する感じなのだけれど、チラシや公式サイトに書いてある、この惹句にやられ、チケットを購入した。

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 10年前の初演以来「悪霊」で広岡由里子が演じた役は、恋する乙女と、老いた母。
 はたして、この再再演、老いた母はますます充実するだろうが、恋する乙女をどう処理するか。
 もっともスリリングな公演になりそうだ。
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 「悪霊-下女の恋-」 の公式Webサイトはこちら。

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2013.07.07

「断色〜danjiki〜」を見る

「断色〜danjiki〜」
作 青木豪
演出 いのうえひでのり
出演 堤真一/麻生久美子/田中哲司
観劇日 2013年7月6日(土曜日)午後6時30分開演
劇場 青山円形劇場 Gブロック42番
上演時間 1時間50分
料金 6800円

 多分、ロビーで何らかの販売が行われていたと思うのだけれど、チェックしそびれてしまって、何が販売されていたのかよく判らない。

 ネタバレありの感想は以下に。

  「断食〜danjiki〜」の公式Webサイトはこちら。

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2013.07.06

「SONG WRITERS」 のチケットを予約する

「SONG WRITERS」
脚本・作詞・音楽プロデュース 森雪之丞
演出 岸谷五朗
作曲 KO-ICHIRO(Skoop On Somebody)/さかいゆう
    杉本雄治(WEAVER)/中川晃教/福田裕彦
出演 屋良朝幸/中川晃教/島袋寛子/泉見洋平
    藤林美沙/植原卓也/平野良/コング桑田/武田真治/他
2013年10月5日~10月30日 シアタークリエ
料金 S席 10500円 A席 8500円

 久々にミュージカルもいいかなと思い、チケットを予約した。

 東宝の公式Webサイト内、 「SONG WRITERS」 のページはこちら。

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