「キリンビール 横浜工場」に行く
「キリンビール 横浜工場」
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先日、職場のレクリエーションで、キリンビール横浜工場に行って来た。
ビール工場を見学し、その後バーベキューという企画で、昨年のサッポロビール千葉工場に続く第2弾である。2回目ということもあるのか、今回の参加者は前回の半分の10名だった。
生麦駅は遠い。初めて降り立った。
そして、何故か、工場に行く前に生麦事件の事件現場と、石碑を見に行くという予定が組まれていた。この辺りは、企画者の興味とセンスとの賜である。
結局、生麦事件の現場(薩摩藩士にイギリス人が斬られた場所)は判らなかった。
また、石碑がある場所というのは、「馬で逃げ出したイギリス人4人のうち、落馬した一人が止めを刺されて亡くなった場所」に建てられたのだけれど、現在、そこは首都高の工事中で、仮設場所に移されている。
その石碑には「弱っているのでお線香をあげないでくれ」という注意書きが添えられていて、お線香の煙で倒れてしまうかも知れない石碑ってどこまで弱っているんだろうと思ったのだった。
さて、いよいよ(?)工場見学である。
結構、たくさんの人が集まっていて驚く。そういえば、幹事さんが「結構前から予約で一杯だった」と言っていたなと思い出す。かなり人気の「オトナの社会科見学」コースのようだ。
何故か入口の「トリック写真を撮ってください」というボードの前で、ボードは無視して記念撮影をし、11時15分のスタートを待つ。
サッポロビール工場は写真撮影不可だったけれど、こちらは「動画と録音は不可」ということで、写真を撮らせてもらえるのが嬉しい。
最初は工場長さんと、CMにも出ている役所広司が出演する「キリンビール横浜工場の歴史」と「キリンビール 一番搾りの極意」といった感じのビデオを見る。
横浜工場は、最初は山の手にあったらしい。「スプリングバレー・ブルワリー」として解説されたのが1870年、その後、引き継いだ「ジャパン・ブルワリー」からキリンビールが発売されたのが1888年だそうだ。
その後、1907年にさらに引き継いで麒麟麦酒株式会社が創立されたそうなのだけれど、果たしてキリンビールはいつから始まったと言えるのか、微妙なところだ。
当時としては、かなり洒落てハイカラな建物であり、事業だったんだろうなぁと思う。
麦を発芽させたり、砕いた麦芽とお湯を煮込んで麦汁を作ったり、麦汁に酵母を加えて発酵させたりする「釜」は、見学コースの上から見ると全部同じに見えるけれど、内部や下半分はそれぞれの役割ごとに違っているそうだ。
この「釜を上から見る」という行程は、ビール工場としては絶対に外せないところなのだろう。正直に言って、上から見ただけでは「大きいなぁ」とか「清潔そうだなぁ」とか、そういう感想しか浮かばないので、この際、釜を一部透明にして中を見せてくれるとかしてくれればいいのになぁと思う。
それはそれとして、麦芽=モルトだということを初めて知った。オトナの社会科見学企画だけのことはある。
ビールといえば、麦とホップと水である。
その品質の高さはビール工場としては絶対に外せないアピールポイントらしい。
「一番搾り」で使われているホップは、チェコのザーツ産のファインアロマホップを使用しているのだそうだ。その輸入量の7割をキリンビールで購入していると言っていたような言わなかったような。一社でそんなに使っちゃっていいものかと思う独占量だったのは確かだ。
そのホップを乾燥させたものを手に取って香りも確認させてもらえた。ただ匂いをかいだときには「畳の匂い!」と思ったのだけれど、くしゃっと潰すと清涼感のある香りが強くなって驚いた。青くて清々しい香りである。
そして、キリンビール一番搾りのもっとも強調したいところは「麦汁の一番搾りしか使っていません」ということらしい。
通常は、一番搾りと二番搾りの麦汁を混ぜてビールを造るそうなのだけれど、「キリン 一番搾り」はその名のとおり、一番搾りの麦汁しか使っていないそうだ。
そして、一番搾り用の麦芽からは二番搾りは取らないのだというから徹底している。
右側の色が薄い方が二番搾り、左の色が濃い方が一番搾りである。
二番搾りの麦汁もさっぱりしていて香りがあって美味しいのだけれど、一番搾りを飲むと、その甘さにびっくりした。蜂蜜みたいだと思ったくらいだ。
ところで、生ビールと普通のビールの違いも初めて知った。
「ビール」は、完成後に発酵が止まるよう熱処理を行ったものをいうそうだ。しかし、技術の進歩で今は熱処理をしなくとも発酵を止めることができるようになっていて、缶ビールも「生ビール」がほとんどを占めているという。
缶ビールに生ビールが入っている、って変な感じだ。
キリンビールでは、技術的には全部生ビールでもちろんいいのだけれど、昭和40年代の味を再現しているキリンクラシックラガーだけは、その当時の製法のまま熱処理を行っているということだった。
なるほど、トリビアである。
工場見学の後は試飲コーナーで、20分間で3杯まで試飲することができる。
おつまみに、ビール酵母使用のチーズ味柿の種をいただき(これが結構美味しくて、工場限定ということだったのでお土産に買い求めた)、一番搾りと一番搾りスタウトをいただいた。
一番搾りスタウトは、何故か「出汁」の香りがしたのが謎である。
工場見学後は、レストランに移動してバーベキューのランチである。横浜工場オリジナルというスプリングバレーというビールをいただきながら、たくさん飲んで食べておしゃべりしたのだった。
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