« 「君となら 〜 Nobody Else But You 〜」を見る | トップページ | 「避難体験オペラコンサート」を聴く »

2014.09.01

「ショーガール」を見る

パルコ・ミュージック・ステージ KOKI MITANI'S 「ショーガール」
作・演出 三谷幸喜
出演 川平慈英/シルビア・グラブ
演奏 ピアノ:荻野清子 ベース:一本茂樹 パーカッション:萱谷亮一
観劇日 2014年8月30日(土曜日)午後9時開演
劇場 パルコ劇場  H列7番
上演時間 1時間
料金 5000円

 ロビーでは、パンフレット(600円)等が販売されていた。

 また、ロゼのスパークリングワイン(何故か辰巳琢郎プロデュース)が1杯500円で販売されていて、開演15分前にならないと客席に入れず手持ちぶさただったこともあったし、「せっかくオトナの時間だし」ということでいただいた。辛口のワインで少々回る。

 ネタバレありの感想は以下に。

 パルコ劇場の公式Webサイト内、「君となら」のページはこちら。

 「君となら」の終演1時間後に幕を開ける「ショーガール」を見た。
 交互上演のような形なので、セットは「君となら」をそのまま流用しており、バスケットゴールもちゃんとある。「君となら」でケニーが乗っていた自転車が登場したり、「探偵さん」の川平慈英がケニーという名の猫を探していたり、両方見る人向けのくすぐりもたくさんあって楽しい。

 細川俊之と木の実ナナのショーガールは残念ながら見たことがないので、どこらへんがオマージュでどこらへんが新しいのかよく判らないまま見た。
 前半はミュージカルで、シルビア・グラブ演じる「地味な女」の身辺調査を探偵さんが依頼されるところから始まる。
 小磯家のセットはそのまま、「地味な女」の家になり、ピアノが舞台袖に登場し、ベースとパーカッションは物干し台の上に陣取る。

 三谷幸喜曰く「気恥ずかしいくらい、お洒落な舞台に仕上げるつもりです。」ということで、確かにこの2人が揃うと「オシャレ」という感じは出るのだけれど、そこは三谷幸喜なのでどちらかというと「クスリ」とさせる笑いの場面の方が目立つ。
 前半のミュージカルで歌われた楽曲の作詞は、ほぼ三谷幸喜だったらしい。
 「ここはニューヨーク」と歌い上げさせておいて(セットは障子だったりするのに)、「じゃない」と落とすのが可笑しい。その後「ここは、東京 三鷹市 下連雀」と続いて笑ってしまった。

 変装して自分のことを調べてくれと頼みにくる地味な女、というのは、どこかで聞いたことがあるような気はするけれど、なかなかお目にかかれないシチュエーション。
 そうして知り合った2人が恋に落ちるというのも、まず絶対になかろうよと思うけれど、ぬかみそが縁になるならそれも良し、という感じ。どちらにしても、川平慈英とシルビア・グラブという2人だから許せてしまうところはある。
 川平慈英と瀬戸カトリーヌとが三谷幸喜のミュージカル「オケピ!」に出ていたとき、2人の会話だったかインタビューだったかで「我々には顔がある!」みたいなことを言っていたような記憶があるのだけれど、それはシルビア・グラブにも当てはまって、この2人ならありでしょう、という感じはやっぱり強い。

 それはもう後半のショータイムになったらパワー全開で、スタンダードナンバーに乗せて(とはいうものの、あまり外国語の音楽を聴かない私には耳慣れない曲もあって、日本語の歌が挟まるとほっとしたりもする)歌って踊って(タップダンスもあった)小芝居までしちゃう様子は楽しい。
 ただ、私の気のせいかも知れないのだけれど、この2人の声質はハモるには向いていないんじゃないかしらという感じがした。2人がそれぞれ別の旋律を歌い上げているときの迫力はピカ一なのだけれど、ハモりましょうという部分に来ると何故かしっくりこない。

 でも、やはりというべきか、舞台が進むに従って乗ってきて、迫力も増してきて、とりあえずお遊びはなし、という感じにもなってきて楽しめた。
 ショーガール第2部とか、ショーガール第2シリーズとか、そういう感じでこれから夏の恒例になるといいなぁと思った。

|

« 「君となら 〜 Nobody Else But You 〜」を見る | トップページ | 「避難体験オペラコンサート」を聴く »

*コンサート」カテゴリの記事

*感想」カテゴリの記事

*ミュージカル」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「ショーガール」を見る:

« 「君となら 〜 Nobody Else But You 〜」を見る | トップページ | 「避難体験オペラコンサート」を聴く »