「岩合光昭 写真展 ネコライオン」に行く
柏そごうで2015年7月24日から8月2日まで開催されている岩合光昭 写真展 ネコライオンに行って来た。
平日のお昼過ぎという時間だったためか、かなり空いていて、ゆっくり見ることができた。
視覚、嗅覚、触覚等をテーマにして、ネコとライオンの「同じようなポーズ」「似たような表情」の写真を並べている。
その写真を見ていると、惹句の「ネコは小さなライオンだ。ライオンは大きなネコだ。」という言葉の意味がよく判るような気がした。
本当に同じようなポーズをし、似たような表情を作っているのだ。
ライオンは主にタンザニアの国立公園にいる野生の生き物だし、ネコは飼い猫だったり野良猫だったりするのかも知れないけれど、基本的に人間の近くで暮らしている生き物だ。
その生活は全く違うのだろうに、同じ「種」の生き物だからなのか、本当に似ている。
やっぱり、仔猫、仔ライオンは可愛い。
母親にくわえられて運ばれている写真や、子供どうしでじゃれあっている(筈がエスカレートしている)写真、母親に甘えている写真など、本当に可愛い。
仔猫よりも仔ライオンの方が何故か無邪気に見える。
そして、印象的なのはやはりライオンのハンティングの写真だ。
漁師さんから魚をもらっている猫と、自ら狩りをするライオンとでは随分と違っている筈なのに、獲物であるヌーに食らいついているライオンの姿と、漁師さんからもらった魚を加えている猫の姿とが何故か重なる。
サバンナで獲物を探知しようと全神経を研ぎ澄ましているライオンと、どこかの街角で危険を察知せんと全身を緊張させている猫との表情が何故だか同じに見える。
不思議だ。
何者かを睨みつけているかのような表情を真っ正面から捉えた写真や、真っ青な空の下で寛いでいる猫たちの写真、もの凄い瞬発力を見せて飛び上がっている猫の写真に、川を飛び越えようと真剣な表情の雌ライオンの写真など、いいなぁ、私もこんな写真が撮れればいいのになぁと思わせられる。
しかし、これらの写真には、シャッターチャンスを待ち続ける忍耐力や体力等々、様々な積み重ねがあるのだろうなということもよく判る。
猫は緑の中にいると可愛らしく映えるのだけれど、ライオンは黄昏が似合うような気がする。
枯れかけた草が茂るサバンナの黄色っぽい茶色っぽい背景にいる方が格好いい。
そして、猫は真正面から捉えた方が可愛いし楽しいけれど、ライオンの後ろ姿には何故か惹かれるものがある。
私が一番気に入っていた写真は、ライオンが座り込んでいる姿を真後ろから撮った写真で、確か、ライオンの視線の先にはフラミンゴでピンク色に染まる湖が見えていたと思う。
ぜひ、絵はがきが欲しかったのに、何故か販売されていなかったのが残念だ。
A5サイズのクリアファイルを見つけて、買うかどうかもの凄く迷ったのだけれど、なかなか使う機会もないだろうということで諦めた。
何となく出かけた写真展だったけれど、なかなか楽しめた。
やっぱり動物はいい。猫もライオンもいい。鋭い目つきの動物、ハンティングのシーン、可愛らしい仔ども達等々の写真を堪能した。
写真の一枚一枚に付けられたキャプションも洒落ていて、写真展をより楽しめるようになっていた。
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