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2016.03.20

「草木染のシルクストール 桜の枝で染める」に行く

 2016年3月、朝日カルチャーセンターで開催された「草木染のシルクストール 桜の枝で染める」に参加した。

 10時開始で、参加者は10名くらい。講師の方も含めて全員が女性である。

 桜の枝を使って染液を作るところまで先生が準備してくださっているので、我々生徒がやるべきことは少ない。
 予定では3時間取ってあったところ、大体2時間ちょっとで全員完成させていたと思う。

 1 3種類のシルクのストールの中から好きなもの選んで購入する。
 2 ストールをぬるま湯で濡らして軽く絞る。
 3 染液を水で適当な濃度に薄めて大きなボールに用意し、カセットコンロで60度前後に温め、20分ほど浸けて染める。
 4 水洗いする。
 5 錫を使った焙煎液(常温)に20分ほど浸ける。
 6 水洗いする。
 7 好みの濃さになるまで、3 -> 4 -> 5 -> 6 -> 3と繰り返す(「染め」の過程が最後になるようにする)。
 8 仕上げ液に10分ほど浸ける。
 9 軽く絞ってタオルドライする。
 10 アイロン等で仕上げる。

桜染め 桜染めの染液のボールが3つ用意され、それぞれ全く同じにはならない。
 また、染液に浸けている時間や染液の温度、ストールの素材や糸の太さ、織りなどによっても染まり方は違って来るらしい。
 私は、周りの方から「ピンクが綺麗に出たわね」と誉めてもらったことに気を良くして、染液に2回浸けたところで終了し、桜染め一色にした。
 先生はこの他にコチニールの染液も用意してくださっていて、そちらは濃いめのピンクに染めることができる。桜染めの上からコチニールを重ねてグラデーションにされた方も多かった。

 両手のひら一杯くらいの桜の小枝を煮出して、10人分のシルクのストールを染めるには充分過ぎる染液を作ることができる。
 染液を濃くすればピンクが濃くなるかといえばそうではなく、染液を濃くすると桜の枝の場合、ベージュが勝ってくるという。今回は、両手で掬って濃いめに入れた紅茶くらいの色の染液だった。
 また、媒染液によっても色が変わってくるという。

 桜であれば品種は何でも大丈夫だという。
 6月ころの新緑の葉っぱを使ってピンク色に染めることもできるし、紅葉した葉っぱを使えばオレンジに染めることもできるそうだ。

 例えば、槐の木で黄色く染めることもできるし、玉葱の皮(茶色い部分)でも染めることができるし、お花で染めることもできる。
 お花の場合は、ある程度の量が集まるまでは冷凍保存し、煮出してしまうと染色の成分が壊れてしまうので、水2に酢1の割合で混ぜ、そこに染めたいものと同量のお花を浸けて染液を作るそうだ。
 巨峰の皮も「お花」と同じように扱って、紫色に染まる染液を作ることができるという。

 今回、シルクを使ったのは下処理が楽だかららしい。
 綿を染めようとすると、予め薬品等を使った下処理を行っておく必要がある。綿よりも絹の方が色が入り込みやすいという。
 シルクだと扱いが面倒かなと思って尋ねたところ、柔軟剤の入ったおしゃれ着用の洗剤でつけ置き洗いすればOKというお話だった。有り難い。

 コチニールというのは、中米原産のサボテンに付く虫のことで、これを乾燥させてすりつぶすと濃い臙脂色に染める染液を作ることができる。
 今回、染液は屋台のかき氷の苺シロップくらいの色にしていた。
 染液は、好みの濃さでいいけれど、薄いなと思ったら重ねればいいけれど、濃く染まったものを薄くすることはできないので、染液は最初は薄めにして試してみた方が良さそうだ。
 グラデーションになるように染めたい場合は、濃くしたい部分を下にして、何度も布を上下させるようにして浸けるといい。

 10人が同じように染めた筈なのに、一つとして同じ色には染まらなかった。不思議な気もするし、当たり前な気もするし、何よりもそれが楽しい。
 何だかんだ集中して楽しんだ2時間だった。
 6月には藍染めのクラスが予定されており、帰り際に申し込んだ方も多かったようだ。

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