「映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生」を見る
「映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生」
原作 藤子・F・不二雄
脚本・監督 八鍬新之介
出演(声優) 水田わさび/大原めぐみ/かかずゆみ
木村昴/関智一/千秋
「映画ドラえもん 新・ドラミの日本誕生」の公式Webサイトはこちら。
ネタバレありの感想は以下に。
5歳の甥っ子のお供で、「映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生」を見てきた。
上映時間1時間40分のうち、甥っ子は40分を過ぎた頃から「あと何分?」と聞くようになり、飽きちゃったのかと心配してしまった。終わってみれば「楽しかったね〜。」「ギガゾンビがちょっと怖かった」と連発していて、ほっとした。
ストーリーとしては、毎度お馴染みの家出を試みたのび太が現実世界で失敗し、ドラえもんの助けを借りて、ジャイアンらとともに、7万年前の日本を家出先に選ぶ。
7万年前に行く途中で亜空間の乱れがあり、その影響を受けて逆に7万年前の中国からのび太の家の近くにククルという少年がやってくる。
のび太らとククルは出会い、ククルの村の人々が「闇の一族」に連れ去られたことを知り、ドラえもんが精霊の王の振りをして村人達を助け出す。
闇の一族を支配しているギガゾンビや、さらにその黒幕の反撃に遭うものの、ドラえもんとのび太、そして二人の仲間達はドラミちゃんの力も借りて最終的な勝利を収め、ククルらは中国から安全な日本に移住して日本人のご先祖様になる。
そういうお話だ。
映画ドラえもんの対象年齢は一体どれくらいに設定されているのだろう?
「形状記憶セラミック」だの「23世紀」だの「亜空間」だの「私有地ではない土地は国有地になっている」だの、どう考えても5歳の甥っ子には伝わらないだろう単語が頻発する。
かといって、大人向けの内容という訳でもない。私が見ていても、展開がゆっくりだなと感じる。甥っ子が40分で集中力を切らしたのもむべなるかなという気がする。
そしてまた、何というか、内容が教育的な感じがする。
しかも、その「本日の教訓」めいたメッセージを、ドラえもんやのび太に直球で台詞として語らせている。道徳の教科書を見に来た訳じゃないんだから! と「付き添い」である自分の立場も忘れてツッコミを入れたくなった。
メッセージは、「感じて」もらってこそのメッセージであって、それを台詞としてそのまましゃべらせるって芸がなさすぎるんじゃないかと思う。
私だったら、もっとエンタメに徹する。
そして、もっと、とっとと話の本題に入る。
そうした方が、小さな子供たちの集中力を途切れさせることなく、作品世界に引っ張り込めるんじゃないかと思うし、それで必要十分じゃないかと思う。
同時に、「子供向け」の作品を作るというのは、様々な場面で難しいのだろうなとも思った。
テレビアニメもここ何十年も見ていないし、久々に見たドラえもんの声が大山のぶ代さんではなかったのは寂しい。
記憶が定かではないけれど、のび太やジャイアン、スネ夫にしずかちゃんはもちろん、のび太のお母さんの声も変わっているような気がした。そんな中で何故かのび太のお父さんの声は同じ方が当てているような印象だった。
真偽は確認しないでおこうと思っている。
土曜の朝一番(10時から)の回に行ったら、大体1/5から1/6くらいのお客さんだった。
春休み中の休日でその感じはちょっと寂しい。
今、どんな映画がヒットしているのかしらと思った。
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