「ヒトラー、最後の20000年~ほとんど、何もない~」を見る
cube presents「ヒトラー、最後の20000年~ほとんど、何もない~」
作・演出 ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演] 古田新太/成海璃子/賀来賢人/大倉孝二
入江雅人/八十田勇一/犬山イヌコ/山西惇
観劇日 2016年8月4日(木曜日)午後7時開演
劇場 本多劇場 P列5番
上演時間 2時間30分
料金 7400円
8月4日に観劇し、その後すぐ旅行に出かけてしまったので、感想を書いている余裕がなかった。
すでに10日がたち、感想を書くにはあまりにも記憶が薄れているので、簡単に。
ポスターやチラシ等から全くその気配を感じていなかったので、いつかどこかで見た、古田新太演じる探偵アラータ(第3の人格まで持つ)と犬山イヌコ演じる探偵助手のアルジャーノン君が登場したときには驚いた。
このシリーズだったのか、と思う。
死後のヒトラーを古田新太が、生前のヒトラーを入江雅人が演じる。
もちろん、タイトルのとおり「ほとどん何もない」物語である。
アンネ・フランクも出てくるけれど、このアンネ・フランクは「可愛いだけで賢くない」女の子である。
ひたすら、ナンセンスで、あるのかないのか判らない筋立てが進んで行く。
そもそもは、死後のヒトラーが自ら望んで反省文を書くというのがオープニングだった筈だ。
しかし、全く反省の心のない反省文だったことから、ユダヤ人達がヒトラーを責め、責められるヒトラーに何故か同情した大倉孝二演じる神様が探偵アラータを雇うというところから物語が(一応)始まったと思う。
しかし、見終わったときには、さて神様の依頼内容が何だったか、全く覚えていなかった私である。
どこかに意味があるのかないのか、思わせぶりなのかこちらの勝手な想像なのか、とにかくアグレッシブかつナンセンスに舞台は進む。
そして、終わる。
このナンセンスさは、八十田勇一と山西惇も含めて熟練カツ円熟の出演者陣と、そこに軽やかに乗っかってみせた成海璃子と賀来賢人のがんばりのお陰で、堂々と成立していたし、そうでなくては成立しなかったのではないかと思う。
判らない・・・、と終わったときに呟いてしまった。
しかし、それもここまでくれば、実際はないのだろうストーリーを必死に追った脳みそのお陰か、意外とスッキリもしていたのが我ながら可笑しかった。
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コメント
みずえ様、コメントありがとうございます。
みずえさんもご覧になったんですね〜。
本当に「隠された意図が」とか「裏の意味が」とか考えずに楽しんでしまいました。本当はどちらもあったのかも知れませんが(笑)。
安定感が宝物だし、この出演者陣だからこそ無茶もできる、という感じがしましたです。
またどうぞ遊びにいらしてくださいませ。
投稿: 姫林檎 | 2016.08.17 22:16
姫林檎さま
私も観ました。
本当に何も「中身が」ない舞台でしたね。
頭をからっぽにして、ただ楽しみました。
さすが舞台出身の役者が多いだけあって、アドリブも飛び交っていたようだし、現場も楽しかったのではないでしょうか。
たまにはこういう舞台もいいですね。
それにしても、ケラさんは振り幅広いですねー。
投稿: みずえ | 2016.08.17 12:02