「草木染めのシルクストール 小金花と蘇芳の重ね染め」に行く
2016年9月、朝日カルチャーセンターで開催された「草木染のシルクストール 小金花と蘇芳の重ね染め」に参加した。
13時30分開始で、参加者は6名。講師の方も含めて全員が女性である。
小金花の根、蘇芳の心材を使って先生が染液を作って来てくださっているし、予めストールに媒染の下処理もしてくださっているので、今回もまた我々生徒がやるべきことは少ない。
予定では3時間取ってあったところ、2時間弱で全員完成させていたと思う。
1 3種類のシルクのストールの中から好きなもの選んで購入する。
*今回は、こちらの三重織りのストールを選んだ。
*この段階で、媒染済みである。
先生曰く「透明なお湯で20分くらい煮るだけなので、みなさん退屈そうなんです」ということだった。
2 ストールをぬるま湯で濡らして軽く絞る。
3 小金花(黄色)の染液を水で適当な濃度に薄めて大きなボールに用意する。
カセットコンロで60度前後に温め、20分ほど浸けて染める。
4 水洗いする。
5 蘇芳(臙脂)の染液を水で適当な濃度に薄めて大きなボールに用意する。
(今回は、先生が濃さの違う二つの染液を用意してくださった。)
6 蘇芳で染めたい部分を残してラップで包む。
7 カセットコンロで染液を60度前後に温め、10〜20分、好みの色になるまで染める。
(このとき、布を上下させながら染めると、グラデーションになる。)
8 水洗いする。
9 蘇芳(臙脂)の濃い方の染液をカセットコンロで60度前後に温め、10〜20分、好みの色になるまで染める。
10 蘇芳で濃く染めたい部分を残してラップで包む。
11 カセットコンロで染液を60度前後に温め、10〜20分、好みの色になるまで染める。
(このとき、布を上下させながら染めると、グラデーションになる。)
12 水洗いする。
13 仕上げ液に10分ほど浸ける。
14 軽く絞ってタオルドライする。
15 アイロン等で仕上げる。
前回は桜の枝で一色に染めた。
今回は、最初から「重ね染め」ということになっていたし、グラデーションにしようと思った。
逆に、参加者の方の中に小金花で染めた後、黄色く染まった部分は残さずに蘇芳を重ねた方もいらした。蘇芳だけで染めるとかなり臙脂に近い色になるそうで、小金花と重ねることで色味が変わる。パッと見たところでは判らないけれど実は手が込んでいるというのはなかなか渋いと思う。
まず全体を小金花で染める。
ボールに入れたストールを菜箸で動かして染めムラがないようにする。菜箸の細い方でストールを動かすと引っかけてしまうので、太い方を鍋に入れて動かすのがポイントだ。
元々、小金花の根っこは漢方薬でもあるそうで、20分煮ていたらどんどん染液の匂いが漢方薬っぽくなってきた。
次に、横長にグラデーションにしようと、ストールの長辺を蛇腹に折って、上半分をラップで包んだ。
ラップで包んでも染液が上がって来るだろうと予測したところ、蘇芳の染液(薄い方)のボールに浸けてもラップで包んだ部分には全く染液が上がってこない。
すると、希望よりも黄色い部分が多くなってしまう。
10分ほど煮た後で、ラップを1/4ほどの長さを残して上に引き、再度全体の3/4を蘇芳(薄い方)で染めることにした。
このとき、先生から「布を上下させるようにすると、くっきりと色分けされるのではなくグラデーションに染めることができる」と教わり、10分ほど、ストールを上下させつつ染めた。
元々、私は他の方々よりもスタートが遅かったし、ここで10分ほど余分に煮ているし、いつのまにか染液の入ったボールは独り占め状態になった。
染液がどんどん薄くなってきているのはご愛敬だ。
先生によると、染液の中の染料がすべてストールに移ってしまうと、染液が透明になるそうである。
そういうことなら、少し長めに染液に浸けて煮ようと思う。
今回、先生は媒染液を濃いめに作って下準備をしてくださっていたそうだし、蘇芳(濃い方)の染液を本当にかなり濃く作ったのだそうで、見本として用意されていたものとはずいぶんと染め上がりの色が違っていた。
その蘇芳(濃い方)の染液も10分くらい、下1/4くらいを目処に上下に振るようにして染める。
好きな濃さに染まった(濡れていると濃く見えるので、好みより少し濃いめになるまで続けた)ストールを水洗いする。
この段階で結構染料が落ちる。
よくよく洗った後で、仕上げ液に10分ほど浸し、今度は水洗いせずに絞る。
タオルドライし、扇風機で乾かす。
こうして、4段階に染め分けてグラデーションにしたストールが完成した。
我ながら、なかなかいい感じに出来上がってのではないかと思っている。
気軽に出来すぎて達成感がないところが難点かも知れない。
もうちょっと下準備的なところから教室で教わることができたら、自宅でもチャレンジできるのではないかと思う。
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