2016年の5本を選ぶ
2016年の観劇は12月23日の「ア・ラ・カルト」で完走となった。
今年見たお芝居は46本47公演だ。
昨年より5公演4本減ってはいるものの、ほぼ週に1本のお芝居を観ていたようだ。
「2016年の5本」は、私としてはかなりすんなりと選ぶことができた。
「王女メディア」@東京グローブ座 2016.1.10
平幹二朗さんの王女メディアを観ることができて、本当に良かった。
その一言に尽きる。
「書く女」@世田谷パブリックシアター 2016.1.23
樋口一葉を描いた芝居というと、井上ひさしの「頭痛肩こり樋口一葉」が真っ先に思い浮かぶ。
男から見た樋口一葉と女から見た樋口一葉と言えるかと思う。
しかし、、井上ひさしが描く「樋口一葉」は女から見た樋口一葉、永井愛が描く「樋口一葉」は男から見た樋口一葉という感じがするのは何故なのか。
「コペンハーゲン」@シアタートラム 2016.6.18
段田安則と浅野和之と宮沢りえの3人芝居である。
シアタートラムの小さな空間で、この3人の濃密すぎる会話劇を浴びるということは、何と贅沢なことなんだろうと思う。
会話劇だからこそ、3人の台詞のクリアさが最大限に発揮され、説得力になる。
「BENT」@世田谷パブリックシアター 2016.7.23
佐々木蔵之介と北村有起哉が激しくぶつかり合う舞台である。
二人がふれ合うことはほとんどなかったにも関わらず、それは暴力的かつ強烈なぶつかり合いだったと思う。
余りの緊迫感に、2階席からで良かったとすら思った。
「母と惑星について、および自転する女たちの記録」@パルコ劇場 2016.7.30
こちらは、斉藤由貴演じる母と、田畑智子、鈴木杏、志田未来演じる3人姉妹がぶつかりあう舞台である。
自分で書いていて思ったけれど、「役者同士のぶつかり合い」ではなく、「登場人物達のぶつかり合い」の舞台だったという印象であり、感想だ。
息苦しいし全く納得ゆかないけれど、カタルシスが味わえる不思議な舞台だった。
この5本の共通点を敢えて探すと、「強烈であること」のような気がする。方向は違うけれど、とにかく力尽くで迫ってくる舞台たちだった。
「2016年の5本」を選ぶときに迷ったのが以下の4本である。どうも、2016年は、世田谷パブリックシアターと新国立劇場の年だったようだ。
「たとえば野に咲く花のように」 」@新国立劇場小劇場 2016.4.16
「遊侠 沓掛時次郎」@新国立劇場小劇場 2016.9.10
「遠野物語・奇ッ怪 其ノ参」@世田谷パブリックシアター 2016.11.12
「天獄界 ~哀しき金糸鳥」@ザ・スズナリ 2016.12.16
来年もまた楽しいお芝居に出会えますように!
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コメント
アンソニーさま、コメントありがとうございます。
そして、あけましておめでとうございます(笑)。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
楽しみにしてくださっているなんて、恐縮&光栄です。ありがとうございます。
そして、アンソニーさんに指摘されて初めて、翻訳物が過半数を超えている(笑)ことに気がつきました。
おっしゃるとおり、翻訳物は名前がややこしいですよね。
だから、選んだものはどれも登場人物が少ない(王女メディアは名前のついている登場人物は少ないと思います)作品ばかりだったのかも・・・。
今年はだいぶスタートで出遅れておりますが、楽しい芝居をたくさん見たいと思っております。
またどうぞ遊びにいらしてくださいませ。
投稿: 姫林檎 | 2017.01.21 00:17
姫林檎様、こんにちは。
今年も宜しくお願いします。
楽しみにしているこの企画を見落としてましてコメントおそくなりました(^_^;)
私は名前がややこしい、違和感がぬぐえない、のめり込むまでに時間がかかってしまうという理由で翻訳ものを苦手としていて、その時点でスルーしてしまうのですが今年の5本に3本も入っていたのでなんだかとてももったいないことをしたような気分です。
2017年は姫林檎様チョイスを参考に頑張ってみようかな。
今年も楽しく観劇しましょうね。
投稿: アンソニー | 2017.01.20 10:26