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2020.09.30

「あなたの目」を見る

シス・カンパニー「あなたの目」
作 ピーター・シェーファー
上演台本・演出 寺十吾
出演 小林聡美/八嶋智人/野間口徹
観劇日 2020年9月30日(水曜日)午後2時30分開演
劇場 新国立劇場小劇場
上演時間 1時間35分
料金  6500円

 「わたしの耳」との2本連続3人芝居の2本目である。

 マスク着用、入口を含めあちこちにアルコール消毒液が設置され、靴の裏も消毒、座席は一人置きで、退席の際にはブロックごと、開口も大きくあけて換気も十分、氏名と電話番号を書いて個人情報を登録と、万全の感染症対策が施されていた。

 ネタバレありの感想は以下に。

 シス・カンパニーの公式Webサイト内、「わたしの耳」「あなたの目」のページはこちら。

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2020.09.22

「The UKIYO-E 2020 ─ 日本三大浮世絵コレクション」に行く

 2020年9月16日、東京都美術館で2020年7月23日から今日(9月22日)まで開催されているThe UKIYO-E 2020 ─ 日本三大浮世絵コレクションに行って来た。

 元々の開催機関が9月13日までだったところを10日間延長し、かつ、20分刻みの日時指定チケットが採用されていた。
 9月初旬にチケットを購入したときには、各日各回30〜40枚くらいのチケットがまだ残っていたところ、実際に行ってみるとチケット完売の張り紙が出ていた。
 いいタイミングでチケットを購入したのかも知れないと思う。

 太田記念美術館、日本浮世絵博物館、平木浮世絵財団の浮世絵コレクションが集められた展覧会は初めてだそうだ。このうち、私が行ったことがあるのは太田記念美術館だけだ。
 8月25日を境に、前期と後期で展示作品を総入れ替えしたそうで、前期も行きたかったと思うけれど後の祭りである。
 出品総数約450点ということだから、半分を見られたとして225点、これはかなりの出展数だ。私は美術展に行くと1時間くらいで見終わることが多いけれど、今回は気がついたら1時間半経っていた。

 200点以上を1枚1枚見ることなんて想像できない。
 「菱川師宣」「鈴木春信」「喜多川歌麿」「東洲斎写楽」「葛飾北斎」「渓斎英泉」「歌川広重」といった、私でも名前を知っている浮世絵師達の絵を中心に、他はちらりと見るくらいで回ったのに、1時間半である。

 日時指定チケットではあるものの、「だから空いている」ということもなかった。
 最前列で絵を見ようとすると、辛抱強く列になって見て行くほかない、というくらいの入場者数だ。
 これだと、イヤホンガイドがある絵の前では渋滞が起きるし、近づいたり離れたり角度を変えたりして見ることが難しいので、どうしても最前列で近づいて見たいという絵の他は、一重から二重の人垣の後ろから絵を見ていた。

 もうとにかく色々な絵がありすぎて、見て歩きながら「ところで浮世絵って何だっけ?」と思っていた。
 実のところ、今でもよく分からない。本展のホームページを見ると「浮世絵は、江戸時代の庶民たちに愛好された、日本を代表する芸術の一ジャンルです。」と書いてあるのみで、それで、「どういう絵が浮世絵なの?」という疑問への答えはない。
 それくらい、色々なタイプの絵があったということである。

 この展覧会は5部構成になっていて、3フロアで展開されていた。
 「第1章 初期浮世絵」では、役者絵もあったし、吉原を描いた絵もあったし、美人絵もあった。最初の最初は墨一色で描いていたようで、そのうち赤が乗り始める。
 江戸庶民の「自分では体験できない憧れ」を絵にして飾れるようにしたことが始まり、ということだろうか。
 ここで菱川師宣と出会える。
 色々な絵がありすぎて、最初の方に見た絵などは地味すぎて、「それで、結局のところ浮世絵って何?」という疑問が浮かんだ。

 第2章 錦絵の誕生では、私のイメージしている「浮世絵」に近づいて、何だかほっとした。
 個人的に贅を尽くしたものを求める人が増えたということで、多色刷りが始まり、画面が華やかになっていったようだ。
 風景を描いた絵の中に遠近法を極端に用いたものがあって(ここだったと思う。作者も絵のタイトルも覚えていない)、こういう西洋画の手法を取り入れたのは葛飾北斎が最初だと思っていたよ、と驚いた。モノを知らないと、あちこちに驚きの種が溢れている。
また、ここに来て背景が描いてあったり塗ってあったりするのを見て、草創期の浮世絵の素っ気なさは背景がなかったり一部だけだったりしたせいか! と思った。

 鈴木春信も描いていた瀬川菊之丞という役者の絵がこの後も結構展示してあって、相当の人気役者だったのね、ここで描かれている瀬川菊之丞は一人じゃなくて「*代目」という感じで複数いるんだろうなぁ、そういえばJINにも同名の歌舞伎役者さんが描かれていたな等々と思う。
 北斎の師匠であった勝川春章もこの時代の人だ。
 写楽の役者絵は、徹頭徹尾異端で写楽だけのものかと思っていたら、全身ではなく役者の顔をどアップで捉えた絵も描いていて、こちらもちょっと驚いた。
 やはり積み重ねというものはあるんだよなと思う。

 第3章 美人画・役者絵の展開では、画面がより一層華やかになる。敢えて言い換えると、派手好みだ。
 ここはもう喜多川歌麿の美人画と、東洲斎写楽の役者絵である。
 美人画は、江戸時代の美人はこういう女性たちだったのね、という感じだ。というか、目鼻立ち以上に、お着物だったり髪だったり仕草や表情だったりの雰囲気美人がもてはやされていたのでは? という印象だ。あと、表情もポイントだったような気がする。

 写楽の役者絵は、背景を黒く塗り、かつその背景がきらきらと光っているところで勝負あったという感じだ。
 これが刷り立てで、もっと黒くてもっとキラキラが目立っていたら、さぞや派手、さぞや非日常だったんだろうなぁと思う。「欠点も特徴として大胆に描いた」的な説明が多い写楽の役者絵だけれど、別に欠点を赤裸々にしているようには見えない。当時の一般的な美男美女では亡いかも知れないし、多くの絵が盛っている中では目立ったのかも知れないけれど、役者じゃん、芸を際立たせようとする絵じゃん、と思う。

 第4章 多様化する表現は、私の中では地味目のコーナーだった。
 最初に北斎の絵が3枚あって、その後が続かなかったので「物足りない!」と心の中で叫んでしまったくらいだ。
 団扇用の絵が面白くて、この絵は実際に使ったのかしら、実際につかうのだとすると版画という手法は同じ絵をたくさん作るのに向いているよな、道具にまで浮世絵が広がってきたということは、誰にでも手に取れるものになったということかしら、と思ったりした。

 第5章 自然描写と物語の世界で、葛飾北斎の富嶽三十六景と歌川広重の東海道五十三次が出てくると、とりあえず満足だよ、という気分になる。
 気のせいか、北斎の絵の青や赤がくすんでいるように見えて、そこだけちょっと残念だった。五十三次の絵の方が保存状態が良い感じに見えた。
 藍一色で描いた絵もあって、墨一色で始まった浮世絵が、散々豪華絢爛を極めた後で藍一色に戻るって何だか気が利いている感じだわと思う。もっとも、「藍一色」の方は、敢えて表現として選んでいるのだから、一緒にしてはいけないのかも知れない。

 とにかく盛りだくさんすぎて、「色々なものを見た!」という印象が強すぎて、もやもやしている感想を書くのが難しい。
 そういう「浮世絵展」だった。
 浮世絵って何? の答えは、「浮世絵って何でもありなのね!」でいいような気がした。

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2020.09.21

「ハルシオン・デイズ2020」の抽選予約に申し込む

KOKAMI@network vol.18「ハルシオン・デイズ2020」
作・演出 鴻上尚史
出演 柿澤勇人/南沢奈央/須藤蓮/石井一孝
2020年10月31日~11月23日 紀伊國屋ホール
料金 8900円

 私はどうやら「ハルシオン・デイズ」を見たことがないらしい。何故だろう。見てみたい。
 抽選予約に申し込んだ

 KOKAMI@networkの公式Webサイト内、「ハルシオン・デイズ2020」のページはこちら。

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2020.09.20

「ゲルニカ」を見る

「ゲルニカ」
作 長田育恵
演出 栗山民也
出演 上白石萌歌/中山優馬/勝地涼/早霧せいな
    玉置玲央/松島庄汰/林田一高/後藤剛範
    谷川昭一朗/石村みか/谷田歩/キムラ緑子
観劇日 2020年9月19日(土曜日)午後6時30開演
劇場 パルコ劇場
上演時間 2時間35分(20分の休憩あり)
料金 9800円

 やっぱり、舞台はいい。
 これは見てみたい。
 抽選予約に申し込んだ。

 パルコ劇場の公式Webサイト内、「ゲルニカ」のページはこちら。

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2020.09.19

「スクールオブロック」公演中止

 ホリプロの公式Webサイト内、「Sky presents ミュージカル『スクールオブロック』公演中止のお知らせ」のページにによると、

***** *****

 新型コロナウイルス緊急事態宣言の解除を受け、感染防止対策の徹底を前提に、主催者、ご関係の皆様と真摯に検討を重ねてまいりました。
 本作品の醍醐味である劇場全体を覆うような熱気とエネルギー溢れる歌と踊りを実現するための十分な準備期間や安全な稽古環境を整えることが困難であること、また人の往来が盛んになる夏休み時期と公演期間が重なることなどを鑑みまして、ツアー公演を含めて全公演を中止とさせていただくことになりました。

***** *****

 とのこと。

 楽しみにしていたので、とても、とても、残念である。

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2020.09.12

「わたしの耳」を見る

シス・カンパニー「わたしの耳
作 ピーター・シェーファー
上演台本・演出 マギー
出演 ウエンツ瑛士/趣里/岩崎う大(かもめんたる)
観劇日 2020年9月11日(金曜日)午後7時開演
劇場 新国立劇場小劇場
上演時間 1時間35分
料金  6500円

 劇場入口で検温と手のアルコール消毒、開演までの時間はロビーの扉を開放、チラシの手渡しなし、カフェの営業なし、個人情報の登録、一つ置きの座席の配置、「ココアをご利用のお客様はサイレントモードにしてください」というアナウンスがちょっと目新しい感じで、ブロックごとの退場まで、万全の感染症対策体制が取られていた。

 ネタバレありの感想は以下に。

 シス・カンパニーの公式Webサイト内、「わたしの耳」「あなたの目」のページはこちら。

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2020.09.08

「真夏の夜の夢」のチケットを購入する

「真夏の夜の夢」
原作 ウィリアム・シェイクスピア 小田島雄志訳「夏の夜の夢」より
潤色 野田秀樹
演出 シルヴィウ・プルカレーテ
出演 鈴木杏/北乃きい/加治将樹/矢崎広
    今井朋彦/加藤諒/長谷川朝晴/山中崇
    河内大和/土屋佑壱/浜田学/茂手木桜子
    八木光太郎/吉田朋弘/阿南健治
    朝倉伸二/手塚とおる/壤晴彦
2020年10月15日~11月1日 東京芸術劇場プレイハウス
料金 S席 8500円 A席 6500円

 野田秀樹の「真夏の夜の夢」は多分見ているけれど、どんな感じだったか思い出せない。
 真夏の夜の夢って女優さんが主演になるんだっけ? と思った。
 チケットを購入した。

 「真夏の夜の夢」の公式Webサイトはこちら。

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2020.09.06

「フリムンシスターズ」の抽選予約に申し込む

「フリムンシスターズ」
作・演出 松尾スズキ
出演 長澤まさみ/秋山菜津子/皆川猿時/栗原類
    村杉蝉之介/池津祥子/猫背椿/笠松はる
    篠原悠伸/山口航太/羽田夜市/笹岡征矢
    香月彩里/丹羽麻由美/河合優実/片岡正二郎
    オクイシュージ/阿部サダヲ
ミュージシャン 佐山こうた/千葉岳洋/佐藤芳明/田村賢太郎
        城家菜々/田子剛/阿部光一郎/河原真
        今井ブン/上原なな江
2020年10月24日~11月23日 シアターコクーン
料金 S席 12000円 A席 9000円 コクーンシート 5500円

 かなり豪華な出演者陣である。
 抽選予約に申し込んだ

 bunkamuraの公式Webサイト内、「フリムンシスターズ」のページはこちら。

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2020.09.05

「リチャード二世」のチケットを購入する

「リチャード二世」
作 ウィリアム・シェイクスピア
翻訳 小田島雄志
演出 鵜山仁
出演 岡本健一/浦井健治/中嶋朋子/立川三貴
    横田栄司/勝部演之/吉村直/木下浩之
    田代隆秀/一柳みる/大滝寛/浅野雅博
    那須佐代子/小長谷勝彦/下総源太朗/原嘉孝
    櫻井章喜/石橋徹郎/清原達之/鍛治直人
    川辺邦弘/⻲田佳明/松角洋平/内藤裕志
    椎名一浩/宮崎隼人
2020年10月2日~10月25日 新国立劇場中劇場
料金 S席 8800円 A席 6600円 B席 4400円

 新国立劇場のシェイクスピア劇はほとんど見たことがない、ような気がする。
 シェイクスピアの歴史劇は、当然のことながら、あちこちに同じ人物が登場している。その「あちこちに登場している同じ人物」を「同じ俳優さん」が演じているところが、「流石、国立」だと思う。

 チケットを予約した。

 新国立劇場の公式Webサイト内、「リチャード二世」のページはこちら。

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