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「もののけ姫」
監督 宮崎駿
声の出演 松田洋治/石田ゆり子/田中裕子
小林薫/美輪明宏/森繁久彌 他
日本映画
1997年劇場公開
昨日、「もののけ姫」がテレビ放映されていて、うっかりぶつ切りで見たら気になって仕方がなくなり、今日(2021年8月15日)DVDを久々に見た。
「もののけ姫」は3時間近いイメージを持っていたら、実際は133分だった。
今さらなことを言うと、アシタカは何をしたかったんだろう??? と思う。
そもそもは、自分が受けた呪いを解いてくれる何者かがいるのではないかと西に旅してきていた筈だ。
そこで、サンと出会い、惹かれ、で、サンを人間社会に戻したかったのか? 人間と森で共生できないかとずっと言っていたけれど具体的にはどうしたかったのか、何だかよく分からない若者だなー、と思いながら見ていた。
「もののけ姫」という映画には、もの凄く色々なテーマが詰め込まれていて、最後の最後まで言いたいことは「生きろ」に尽きるのだろうと思う。
その「生きろ」の前に「**だけれど」という言葉が常についていて、この「**」が多すぎる。
それは、アシタカやサン、エボシらが抱える問題というよりは、見ている私たちが抱えている問題なんだろうと思う。
シシ神に腹の鉄砲傷は治してもらえたアシタカは、「呪い」が解かれていなかったことで、結局、そう遠くない自分の死を覚悟している。
そのシシ神は、エボシに撃たれてジコ坊らに奪われた首を、アシタカとサンによって返されたことで、ギリギリのところで世界を死滅させることなく、しかし自らは消え失せ、消え失せる際に吹かせた風によって一度は枯らせた森や山に緑を芽生えさせる。
その風を受け、アシタカが受けた呪いの証しであるあざも薄くなっていて、呪い自体も消えたようだ。
首を返してあげたからお礼に呪いを解いてくれた、というのだったら分かりやすいけれど、分かりやすかったら台無しである。
でも、分かりやすくない分、未だに分からないままでいる。
「象徴」しているものが多すぎて分からない。分からなくてもいいか、答えはないかも知れないし、と思った。
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