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2021.10.30

「ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス」に行く

 2021年10月30日、Bunkamura ザ・ミュージアムで2021年9月18日から11月23日まで開催されているポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランスに行って来た。
 土日祝日のみ時間指定の予約制を採用しており、昨日サイトを見たときにはほとんど空いていたのに、今日のお昼前に見たらお昼前後を除いて全て予約不能となっていて驚いた。お天気もいいし、美術展に行こうか、という気分になった人が多かったのかなぁと思う。
 それでも結構な混雑具合で、これが時間指定でなかったらもっと混雑していたのだなぁと思う。

 全5章で構成されていて、比較的コンパクトな美術展だと思う。
 そこに、私でも半分くらいは名前を知っている28人の画家の作品を揃えている。
 全ての絵画に解説が付けられている美術展は珍しいのではないだろうか。今回、音声ガイドは借りなかったけれど、それでもいいかなという充実ぶりだった。

 また、「当時のパリ」をテーマにしたコラムのパネルがあったり、絵が描かれた当時に(恐らく)パリで使われていたお化粧道具等のガラス製品も併せて展示されていたことも「ちょっと違う」ポイントだったと思う。
 小さめの作品がガラスケースに入っていて、上から覗き込む感じになっていたので目立たなかったものの、ガレやラリックの作品もあって、決して「刺身のツマ」ではなかったと思う。

 美術展のスタートはモネの睡蓮で、やはりクロード・モネは「印象派」の中心なんだなと思う。
 クロード・モネという画家を親しく感じられるのは、原田マハの「ジヴェルニーの昼食」という短編集のおかげだ。この短編集にはマティスやピカソも登場し、ちょうどこの美術展の登場人物たちと重なる。興味深い。

 この美術展の解説では、割と「明るい」という説明が多かったと思う。
 多かったけれど、「これが明るいか?」と首を傾げてしまうことも多かった。そういえば、印象派以降の絵画が展示されているからそう感じるのであって、例えばレンブラントの絵がこの美術展の中に含まれていたら、それは異様に暗く見えたに違いない。
 それにしても、あまりにも「明るい」と言われたので、紛れもなく明るい絵に目が行った。
 例えば、モネならば、「睡蓮」よりも「散歩」の方が断然明るい。

 モネの「散歩」が(私にとって)好印象なのは、スコンという感じの抜け感があったからだと思う。
 地平線が遠くにある感じというか、遠くまで見通せる感じというか、そういう広がりがある。さらに色彩が明るければ、それは解放感あふれるという印象になるに決まっている。
 モネは、「サン=ラザール駅の線路」や「花咲く堤、アルジャントゥイユ」といった絵に機関車や工場地帯を絵に描き込んでいて、「散歩」にはそういう煙を黙々と吐き出す感じとは正反対のうららかさがあったことも「好きだわ」と思った理由だと思う。

 モネの絵があったお部屋には、もう一角「ルノワール・コーナー」とでも言いたくなる感じでルノワールの絵も同じくらいの点数が展示されていた。「レースの帽子の少女」の絵など、柔らかで可愛らしくてこの絵を嫌う人とか絶対にいないよ、というくらいの作品だと思う。
 でも、ここで私がもう1枚気になったのは「エヌリー街道の眺め」というピサロの風景画だった。
 この絵でも、エヌリー街道だと思われる道が絵の真ん中上方に描かれていて、その道が木々の間を遠くまで続いて行く感じがやっぱり「抜けてる」感じがして、ちょっと息を吐けるように思えた。

 その後、ポスト印象派として、セザンヌ、ゴーガン(ゴーギャンと書いてもらった方がイメージしやすい。もしかして別人、ということはないと思う。)、ゴッホらの絵が続く。
 ゴッホの「ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋」は「おぉ!久々に明るい絵になったよ」というくらい明るい絵で、こちらも手前に大きく川面が描かれ、橋の向こうに青く低い空がずっと続いている、抜け感のある景色が絵があkれている。
 近寄りすぎると「ちょっと浮いてない?」と思うくらいの赤い色で描かれた木や橋の上の人物の服などが、少し離れてみるとアクセントとして効いてくる。不思議な感じだった。

 「抜け感」とか言っていると風景画にしか目が行かなそうだけれども、ピカソの「花売り」の絵は、絵に地平線(水平線か?)が引かれているためか、使われている色が原色多めのためか、子供が描きそうな太陽が光っている(しかし、その光は青の線で描かれている)からか、平面っぽいというか書き割りのような背景にも関わらず、「ふーっ」というよりも「ほーっ」という感じの息が出た。

 ところで誰の絵を見ているときに思ったのか忘れてしまったけれど、画家ごとにまとめられている絵が、なぜかその画家が描いた順ではない順番に並んでいて、時々混乱した。
 章構成が時代順になっているので、個々の画家の絵を並べるときも描いた順になっている方が有難い。この美術展は1枚1枚の絵に解説がついていて、そこでは時代背景や画家の変化も記載されているので、余計に時系列になっているといいなと思ったりした。

 印象派が生まれたパリは、「芸術の都」となり、若い画家たちが集まってきて「パリ派」的なものを構成したという。
 とはいっても、統一的な主張とか特徴とかがあるわけではなく、むしろ逆に、この当時のパリに惹きつけられてそれぞれ独自の進化を遂げた画家たち、という位置付けなのかも知れない。
 ここに、ユトリロ、モディリアニ、マリー・ローランサン、シャガールと並んで来て、統一感的なものは思い浮かばない。やはり「同じ時期にパリにいた」という点をめちゃめちゃクローズアップしているのだと思う。
 なにしろ、この美術展のテーマは「女性像」と「フランス各地への旅」と、そして「パリ」である。

 そのパリを描いた絵では、デュフィのそのものずばり「パリ」と題された、パリのランドマークを縦長の画面に4枚描き屏風のように仕立てた絵が面白かった。
 エッフェル塔と、凱旋門と、(多分)オペラ座と、(多分)ノートルダム寺院だけ分かって、あとの場所が分からなかったのがちょっと悔しい。コンコルド広場のオベリスクが描かれていなくて、1937年頃にはあまり注目されていなかったのか、デュフィという画家からあまり好かれていなかったのか、ちょっと残念だった。

 最初に「雰囲気が似てるかも」と思ったシャガールの「オペラ座の人々」の方が、不気味さがあって、その「自分の頭を投げている芸人」が描かれちゃうような不気味さ故か、ぼんやりと霞の中に続く感じで、これまで感じたのとは別の抜け感があって面白かった。
 何というか、地面や空が続いて行くというよりは、霧の中を通って全く違う世界とか夢の中とかに繋がっている感じがあると思う。

 友人と会ったり旅行に行ったり美術展に来たりといったことがなかなかできない時期が2年近く続いていて、それが意外とストレスになっているのか、一度「抜け感」という言葉を思い浮かべてしまったら、ついついその視点からばかり見てしまった。
 そういう風に見るのもありなんじゃないかと思っている。
 でも、この美術展に出品されていた中で1枚購入するなら、ちょっと画面が暗いと思いつつも、ルノワールのアネモネの絵かなぁと思っている。とてもとても買えないけれども、妄想するくらいいいよね、と思う。

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2021.10.28

「ザ・ドクター」のチケットを予約する

パルコ・プロデュース「ザ・ドクター」
作 ロバート・アイク
翻訳 小田島恒志
演出 栗山民也
出演 大竹しのぶ/橋本さとし/村川絵梨/橋本淳
    宮崎秋人/那須凜/天野はな/久保酎吉
    明星真由美/床嶋佳子/益岡徹
2021年11月4日~11月28日 パルコ劇場
料金 10000円


 どうしようかしばらく迷っていた。新型コロナウイルス感染症の感染状況がこのまま落ち着くことを期待し、チケットを予約した。


 パルコ劇場の公式Webサイト内、「ザ・ドクター」のページはこちら。

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2021.10.26

「ジュリアス・シーザー」を見る

パルコ・プロデュース2021「ジュリアス・シーザー」
作 ウィリアム・シェイクスピア
翻訳 福田恆存
演出 森新太郎
出演 吉田羊/松井玲奈/松本紀保/シルビア・グラブ
   藤野涼子/久保田磨希/智順/中別府葵
   小山萌子/安澤千草/高丸えみり/岡崎さつき
   鈴木崇乃/水野あや/清瀬ひかり/原口侑季
   西岡未央/三田和代
観劇日 2021年10月26日(火曜日) 午後1時開演
劇場 パルコ劇場
料金 11000円
上演時間 2時間20分

 ロビーではパンフレット等が販売されていた。

 ネタバレありの感想は以下に。

 パルコ劇場の公式Webサイト内、「ジュリアス・シーザー」のページはこちら。

続きを読む "「ジュリアス・シーザー」を見る"

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2021.10.17

「徒花に水やり」の抽選予約に申し込む

千葉雅子×土田英生 舞台製作事業VOL.2「徒花に水やり」
作・演出 土田英生
出演 田中美里/桑原裕子/千葉雅子/土田英生/岩松 了/
2021年12月15日~12月19日 ザ・スズナリ
料金 4500円

 こちらもVOL.1を見逃している。悔しい。
 VOL.2は見たい。
 抽選予約に申し込んだ。

 MONOの公式Webサイト内「徒花に水やり」のページはこちら。

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2021.10.16

「シャンソマニア」のチケットを予約する

花組芝居「シャンソマニア」
原案・原作 紫式部
劇作・脚本・演出・出演 加納幸和
出演 原川浩明/山下禎啓/桂憲一/大井靖彦
    北沢洋/横道毅/秋葉陽司/磯村智彦
    小林大介/谷山知宏/丸川敬之/押田健史
    永澤洋/武市佳久
2021年11月26日~12月5日 あうるすぽっと
料金 6500円

 第一弾「桐壺」は見逃している。というか、花組芝居のサイトで見たら第一弾は18年前だそうだ。そんなに前だったろうか。
 そして、この第二弾は「葵」だそうだ。見てみたい。
 チケットを予約した。

 花組芝居の公式Webサイトはこちら。

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2021.10.14

「狐晴明九尾狩」を見る

いのうえ歌舞伎 「狐晴明九尾狩」
作 中島かずき
演出 いのうえひでのり
出演 中村倫也/吉岡里帆/浅利陽介
    竜星涼/早乙女友貴/千葉哲也
    高田聖子/粟根まこと/向井理 他
観劇日 2021年10月14日(木曜日) 午後1時開演
劇場 赤坂ACTシアター
料金 14800円
上演時間 3時間10分(20分の休憩あり) 

 ロビーではパンフレットが販売されていた。パンフレット以外の物販があったかどうかはチェックしそびれた。
 新感線の芝居で必ず配られる配役表は、今回はネットからダウンロードしてくださいという形になっていた。

 ネタバレありの感想は以下に。

 「狐晴明九尾狩」の公式Webサイトはこちら。

続きを読む "「狐晴明九尾狩」を見る"

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2021.10.10

「イモンドの勝負」の抽選予約に申し込む

ナイロン100℃
「イモンドの勝負」
作・演出 ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演 大倉孝二/みのすけ/犬山イヌコ/三宅弘城
    峯村リエ/松永玲子/長田奈麻/廣川三憲
    喜安浩平/吉増裕士/猪俣三四郎/赤堀雅秋
    山内圭哉/池谷のぶえ
2021年11月20日~12月12日 本多劇場
料金 7600円

 こちらもちょっとだいぶ見てみたい。
 抽選予約に申し込んだ。

 ナイロン100℃の公式Webサイト内「イモンドの勝負」のページはこちら。

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2021.10.09

「ミネオラ・ツインズ」の抽選予約に申し込む

シス・カンパニー「ミネオラ・ツインズ」
作 ポーラ・ヴォーゲル
翻訳 徐賀世子
演出 藤田俊太郎
出演 大原櫻子/八嶋智人/小泉今日子
2022年1月7日~1月31日 スパイラルホール
料金 10000円

 これはちょっとだいぶ見てみたい。
 抽選予約に申し込んだ。

 シス・カンパニーの公式Webサイト内「ミネオラ・ツインズ」のページはこちら。

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2021.10.07

1360000アクセス達成!

 昨日(2021年10月6日)、どなたかが1360000アクセス目を踏んでくださった。
 これまでの経過は以下のとおりである。

 開始 2005年1月8日
 10000アクセス 2005年5月17日
 50000アクセス 2006年7月23日
 100000アクセス 2008年1月20日
 200000アクセス 2010年4月26日
 300000アクセス 2011年10月25日
 400000アクセス 2012年12月6日
 500000アクセス 2013年9月11日
 600000アクセス 2014年3月20日
 700000アクセス 2014年9月29日
 800000アクセス 2015年6月29日
 900000アクセス 2016年3月29日
1000000アクセス 2017年2月17日
1100000アクセス 2018年1月28日
1200000アクセス 2019年4月1日
1300000アクセス 2020年10月22日

1310000アクセス 2020年12月8日
1320000アクセス 2021年2月4日
1330000アクセス 2021年3月29日
1340000アクセス 2021年5月23日
1350000アクセス 2021年7月27日

1360000アクセス 2021年10月6日

 緊急事態宣言が解除されました。
 それでもなかなか以前のようにチケットを取ったり劇場に出かけたりすることができないでいます。
 少しずつ、また観劇を暮らしの一部に溶け込ませたいと思っています。
 やっぱり、舞台は劇場で見たいですし、劇場で見るのが楽しいです。

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