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ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル」
劇作 John Logan
演出 Alex Timbers
音楽 Justin Levine
出演 平原綾香/井上芳雄/松村雄基/上川一哉
伊礼彼方/中河内雅貴/加賀楓 他
観劇日 2023年7月15日(土曜日)午後1時開演
劇場 帝国劇場
上演時間 3時間(25分の休憩あり)
料金 17500円
ロビーでは、本日のキャストの顔写真入りのボードがあり、その写真撮影に長い列ができていた。
ミュージカルを見に行くのも帝国劇場に行くのも久々で、恒例のことなのかどうか、よく分からなかった。
パンフレットやTシャツ等の販売も行われていた。
ネタバレありの感想は以下に。
劇場のロビーも赤い照明をメインにして「怪しげ」な雰囲気が演出され、さらに客席に入ったらさらに赤い照明、キラキラの電飾、舞台に向かって左側の高い位置で風車が回り、反対側には何故か青い象がいる。
シャンデリアがいくつも下がっている。
とにかく「絢爛豪華」である。
舞台上にはすでに役者さんたちがスタンバイし、怪しげな雰囲気を醸し出している。
やっぱりニコール・キッドマン主演の映画を見たことがあったことに気がついた。
ストーリー等々はすっかり忘れていて、ニコール・キッドマンが歌も踊りも全部自分でやっているなんて、この映画のためにマスターしたなんて凄すぎる、と思ったことを思い出した。
劇場にいるときは、映画のストーリーをそのままに舞台化したのかと思っていたけれど、ネットで見てみるとちょっとずつ設定や展開が異なっているようだった。
平原綾香演じるサティーンは、パリのモンマルトルにあるクラブ(という言い方で合っているのか?)ムーラン・ルージュのスターである。
華やかなショーの裏側でムーラン・ルージュは経営に行き詰まっており、松村雄基演じるオーナーのハロルドは、伊礼彼方演じる公爵をサティーンのパトロンのすることで倒産を回避しようとする。
このサティーンとハロルドの関係が今ひとつ分かりにくくて、どうしてここでサティーンが自身を犠牲にしてまでムーラン・ルージュにお金を出そうとするのか謎だった。イメージとして共同経営者みたいな感じなんだろうか。
その公爵が来店した日にちょうど、井上芳雄演じるクリスチャンがパリに到着したその日に知り合った友人たちと「自分達の作るショーを上演するためにサティーンを味方につけよう」と来店しており、サティーンが自分のパトロンとなる公爵とクリスチャンを取り違えたところから、二人の悲劇が始まることになる。
何しろ毎日ショーを上演しているムーラン・ルージュが舞台だし、クリスチャン達は歌も踊りもあるショーを上演しようとしているし、歌と踊りをこれでもかと盛り込む要素満載である。
そして、その機会を存分に活かして、タンゴやカンカンなどめくるめくショーがこれでもかと展開される。
とにかく贅沢。そしてとにかく派手。つい見とれてしまう。
場面転換が結構あったのにもの凄くスムーズで手前に幕を下ろしてその前で演技、その間に舞台奥で場面転換する等々、「暗転」をほぼ感じさせずに次々とシーンが展開される。
井上芳雄は言うまでもなく、平原綾香の低めの声が役柄に合っている。踊りだけでなく歌のシーンもふんだんにあって、ハーモニーも心地よく、落ち着いて歌声に浸れる。
主役二人の一人勝ちではなく、バランスのいい舞台だったと思う。
サティーンはクリスチャンと恋しつつ、ムーラン・ルージュのために公爵の愛人となっている。
クリスチャンたちは自分達のショーを上演すべく奮闘し、公爵は「ムーラン・ルージュ」のパトロンとなってその舞台に勝手な注文を付けまくり、結核を患っていることを知ったサティーンはショーを上演してクリスチャンが作詞作曲した音楽を世に広めたいと、無理を押してショーに出ることを望み、ムーラン・ルージュの仲間達に協力を依頼する。
そして、と舞台は展開する。
ハッピーエンドではないよねということは当たり前のこととして、ストーリーを全く覚えておらず、滅茶苦茶集中して舞台を追った。
歌も踊りも気持ちいいし楽しいし、正しく「堪能した」という感じだ。
終演後、劇場から出たら自分がもの凄くスッキリしていることにびっくりしたくらいだ。
カーテンコールで紙吹雪の塊が右肩を直撃してびっくりしたけど、その紙吹雪を集めている人が結構いらっしゃって、むしろ役得だった感じだ。
豪華絢爛。
楽しかった。
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