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2023.08.21

「闇に咲く花」を見る

こまつ座「闇に咲く花」
作 井上ひさし
演出 栗山民也
出演 山西惇/松下洸平/浅利陽介/尾上寛之
    田中茂弘/阿岐之将一/水村直也
    増子倭文江/枝元萌/占部房子
    尾身美詞/伊藤安那/塚瀬香名子
観劇日 2023年8月19日(土曜日)午後1時開演
劇場 紀伊國屋サザンシアター TAKASIMAHA
上演時間 3時間10分(15分間の休憩あり)
料金 8500円

 ロビーでは、パンフレットやTシャツ、次回公演のチケットが販売されていた。

 ネタバレありの感想は以下に。

 こまつ座の公式Webサイトはこちら。

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2023.08.18

特別展「古代メキシコ -マヤ、アステカ、テオティワカン」に行く

 2023年8月16日、東京国立博物館で2023年6月16日から9月3日まで開催されている特別展「古代メキシコ -マヤ、アステカ、テオティワカン」に行って来た。
 古代メキシコに興味を持っている人なんて少ないよねと思っていたら、博物館入口に「ただいま混雑しています」の立て札が立ち、平成館に向かう人も平成館から歩いてくる人も多く、コインロッカーもかなりの使用率だった。想定外だ。

 15時頃に到着し、少し時間を置いて入ろうと、ロビーで上映されていたテオティワカン、マヤ、アステカの各文明を紹介する映像を先に見ることにした。
 マヤはパレンケ遺跡とチツェンイツァ遺跡、アステカはメキシコシティのテンプロ・マヨール遺跡を中心に展示が構成されていることが伺えた。

 特に、パレンケ遺跡の「13号神殿」で発見された通称「赤の女王」の棺からの出土品はこの展覧会のメインとして扱われている。
 今回取り上げられた遺跡の中でパレンケ遺跡だけは行ったことがあり、パカル王の棺が発見されたという碑文の神殿や、宮殿、赤の女王が発見された13号神殿(私が行ったときは、ガイドさんたちは「赤の女王の神殿」と呼んでいた)も見学している。
 再会でき、メインで扱われていて嬉しい。

 私が2012年に訪れたときは、13号神殿で辰砂に覆われた棺の内部を少し離れたところから見学することができた。
 確か、マスク等を始めとする副葬品はメキシコシティの考古学博物館に所蔵されていると説明を受けた記憶である。
 辰砂に覆われた棺もなかなかインパクトがあったけれど、さらに仮面を始めとしてヒスイなど緑色の石を中心に作られている副葬品が収められている状態は、ビジュアル的に最強である。

 映像を見てから入場し、音声ガイドを借りた。
 音声ガイドにはアプリ版もあるらしい。スマホはともかくとして、イヤホンを常備している人が多いということだろうか。
 音声ガイドは、上白石萌音と、雨の神に扮した杉田智和との掛け合いで進む。

 会場に入ると、結構な混雑ぶりだった。お盆中だからかも知れないが、それにしても、いつの間に「古代メキシコ」がこんなにメジャーな存在になったのだろうと思う。
 絵画展と違い展示物の説明が親切だし、映像での説明も随所にある。それほど身近な存在ではないので説明をしっかり読む人も多い。
 今回、すべての展示物で写真撮影ができたので、もちろん写真撮影する人も多い。
 自分も、絵画展だと概ね1時間くらいで見終わるけれど、今回、1時間半かけていた。
 後になって、一人一人の滞留時間が長いから、入場者数に比して会場が混雑しているのかも知れないと思った。

オルメカのジャガー 入ってすぐの「Ⅰ 古代メキシコへのいざない」では俯瞰というのか、今回取り上げたテオティワカン、マヤ、アステカの三つの文明だけでなく、「古代メキシコ文明」全体を俯瞰するような、それぞれの関係を示すような展示になっていた。
 お願いだから順番に見せて! と一瞬、混乱したけれど、これらの共通点、引き継がれたもの等を最初に示すというのはありだと思い直す。
 例えば、共通して崇められたジャガーを模した翡翠製の石偶(オルメカ運命)や土器(まあ文明)、球技に使われた防具やゴムのボール、ナイフや神の頭像などである。
 何しろ、音声ガイドにも「雨の神」が登場する。

 そして、「Ⅱ テオティワカン 神々の都」である。この三つの文明の中で最も古いテオティワカン文明から始まるらしい。
 私の中でテオティワカン文明は、「テオティワカン遺跡で完結」というイメージだ。もちろん広大な遺跡で、10万人が暮らしていたという。
 その中心は「死者の大通り」とその両側に連なるピラミッド等の建造物だ。と思う。

死のディスク クフ王のピラミッドとほぼ同じサイズの基壇を持つという太陽のピラミッドや、月のピラミッドである。
 「羽毛の蛇神殿」と呼ばれる建造物は、金星を象徴するピラミッドだという。
 太陽のピラミッド前の広場から出土したという「死のディスク」は、そのかなりおどろおどろしい名前や中央のドクロのような意匠に反し、沈んだ太陽の姿であり、再生を象徴しているそうだ。
 確かにドクロの周りのヒダはは太陽のフレアのようにも見える。

 「羽毛の蛇神殿」関連の展示もインパクトがあって、羽毛の蛇神がシバクトリ神を運んだのだったか、その逆だったか、とにかく「神が王を認めて運んだ」とアピールし、王権の正統性を強調するような意味があったらしい。
 それは数も多くなるし、姿が大きくもなるよねと思う。
 また雨の神を描いた壁画があったり、トサカのようなものを持つ鳥の形の土器があったりして、「赤」という色はテオティワカンでも特別な色だったんだなと思う。

 テオティワカンというと遺跡が広大すぎて何だか大雑把なイメージだったけれど、かなり精巧な細工を施された香炉や、モザイクで飾られた神の像なども展示されている。
 遺跡群の地下に通路も発見されているそうで、流石に観光客が入れはしないだろうと思うけれど、行ってみたいなぁと思った。

王族同士の球技の石彫 そして、私としては本日のメインイベントである「Ⅲ マヤ 都市国家の興亡」である。
 世界樹であるセイバを描いた土器のお皿や、織機で布を織っている女性の土偶、糸を紡ぐのに使っていただろう紡錘車、カカオを飲んでいたという土器のカップなど、何となく懐かしい、マヤっぽいよねと思わせる展示品が続いている。
 マヤが統一王朝を持たず、都市国家群がネットワークを築いて緩やかに連携していたというのはよく聞くお話で、この石彫で球技をしているのはカラクムルとトニナの王で、両国の外交関係を示すものと考えられているという。
 戦いでなく儀式であることを祈る。

 マヤ文字の石彫もあって、やっぱりビジュアルのインパクトが凄いよと思う。
 日本語のように、一つの文字が偏と旁があったり、その組み合わせで様々な意味を表したり、同じ内容を表すのに複数の文字があったりするというのが面白い。それは解読も大変だし、「書記」役も大変だったろうなぁと思う。
 内容ではなく文字そのものが展示になるのは、ロゼッタストーンと日本の書道とマヤ文字くらいなんじゃないかと思ってしまう。
 都市国家群の一つであるパレンケのいわば黄金時代を築いたのがパカル王で、その「パカル」が盾を意味していると説明があり、何となく納得した。
 パカル王を表すマヤ文字はいくつもあり、そのうちの一つのマヤ文字の作りの部分は盾の絵だという。

 パカル王の棺は、1954年にパレンケ遺跡の碑文の神殿で発見されている。
 碑文の神殿の隣にある13号神殿で1990年代に発見された棺に眠っていたのは女性で、その後の調査でパカル王とこの女性との間に血縁関係がないことが確認されている。
 元々、隣り合った神殿から発見された棺の中の人物は関係が深いだろうと推測されており、血縁関係がないことからも、13号神殿の棺の人物はパカル王の妃であるという説が有力になったそうだ。

 何となく、昔の王族のご夫婦ならむしろ全く血縁関係がないってことがあるかしらと思うけれど、その辺りはきっと今後の研究で明らかになって行くのだと思う。
 辰砂で覆われた棺に収められていた人が高貴な身分の人だったろうことはほぼほぼ間違いなくて、その「赤の女王」に日本でお会いできるというのが素晴らしい。
 当時、パレンケ遺跡の博物館には行くことができなくて、見学することができなかったので尚更だ。

Photo_20230818122201 赤の女王は、その墓室をイメージした空間を作って展示されていた。
 赤い布で覆われた人形に、マスクや装飾品が装着されている。
 パカル王の棺に納められた仮面は翡翠製だけれど、「赤の女王」の棺に納められた仮面が翡翠製ではないことだけ、ちょっと引っかかる。
 パッと見て、その質感の違いというか、鮮やかさの違いは明らかだ。
 何というか、ザラっとした質感の石である。

 赤の女王の仮面は孔雀石製である。
 しかし、腕輪や首飾りなどの装飾品はヒスイ製だ。
 腰飾りが翡翠製ではなく、緑色ですらない石灰岩でできていることが何となく不思議である。緑色は生命の色で、だからこそ副葬品等に使われていたという説明があったからなおさらだ。
 ぐるぐると周りを回って堪能した。

Img_0207 パレンケよりも少し時代が下がったチチェンイツァ遺跡で出土したモザイクの円盤や、生け贄を捧げるときに使われたのだろうチャクモールなども展示されている。
 この態勢でお腹にお皿を抱えていたらそれは供物を捧げる台だったのでしょうと思うけれど、展示の説明では「用途は不明」とされていたように思う。
 もしかしたら、何か定説を覆すような発見や知見が出てきているのかも知れない。

 しかし「生け贄を捧げた」と明確に説明されていたのは、次の「Ⅳ アステカ テノチティトランの大神殿」である。
 テンプロ・マヨール遺跡からは、1000人を超える人が生け贄として捧げられたことが分かっているという。
 そのテンプロ・マヨール遺跡は、元々は湖に浮かぶ島に築かれており、現在のメキシコシティはその湖を埋め立てた上に建設されていると聞いて驚いた。
 地理的にも歴史的にも地続きなんだわ、と思う。

Img_0211 そして、アステカ文明は、何だか「戦う文明」という感じで紹介されていたという印象が残っている。
 鷲の戦士像のインパクトが強すぎるからかもしれない。等身大よりも大きく作られたこの像は、顔は怖くないのに「睥睨する」という感じがあった。

 もう一つアステカ文明で印象的だったのは金製品で、テオティワカンとマヤでは翡翠がもの凄く高い地位にあったけれど、アステカではそれが金だったのかなと思う。
 もの凄く薄く延ばされていたから、なかなか手に入らない貴重なものであったことは間違いないと思う。
 それでもまばゆい感じで光っていて、鈴形ペンダントなどちょっと可愛くて欲しいくらいだった。

 1時間半かけて見学したのに時間が足らなかった。
 できればもう1回行きたいくらいである。

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2023.08.12

「ガラスの動物園」「消えなさいローラ」のチケットを予約する

COCOON PRODUCTION 2023「ガラスの動物園」
作 テネシー・ウィリアムズ
翻訳 田島 博
上演台本・演出 渡辺えり
出演 尾上松也/吉岡里帆/和田琢磨/渡辺えり
演奏 川本悠自(コントラバス)/会田桃子(ヴァイオリン)/鈴木崇朗(バンドネオン)

COCOON PRODUCTION 2023「消えなさいローラ」
作:別役 実
上演台本・演出 渡辺えり
出演 尾上松也・吉岡里帆/和田琢磨/渡辺えり(トリプルキャスト)
演奏 川本悠自(コントラバス)/会田桃子(ヴァイオリン)/鈴木崇朗(バンドネオン)

2023年11月4日~11月21日 紀伊國屋ホール
料金 10000円

 「ガラスの動物園」の上演に続け、その後日談として別役実が書いた二人芝居「消えなさいローラ」を上演するという。
 見てみたい。
 チケットを予約した。

 bunkamuraの公式Webサイト内、「ガラスの動物園」「消えなさいローラ」のページはこちら。

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2023.08.06

「ピエタ」を見る

asatte produce 「ピエタ」
原作 大島真寿美
脚本・演出 ペヤンヌマキ
音楽監督 向島ゆり子
出演 小泉今日子/ 石田ひかり/峯村リエ
    広岡由里子/伊勢志摩/ 橋本朗子/高野ゆらこ
    向島ゆり子/ 会田桃子/ 江藤直子
観劇日 2023年8月5日(土曜日)午後1時開演
劇場 本多劇場
上演時間 2時間30分(10分間の休憩あり)
料金 8500円

 ロビーではパンフレットや原作小説、Tシャツ等が販売されていた。
 ネタバレありの感想は以下に。

 asatteの公式Webサイト内、「ピエタ」のページはこちら。

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2023.08.05

「リムジン」のチケットを予約する

M&Oplaysプロデュース「リムジン」
作・演出 倉持裕
出演 向井理/水川あさみ/小松和重/青木さやか
    宍戸美和公/田村健太郎/田口トモロヲ
2023年11月3日~11月26日 本多劇場
料金 8000円

 少し迷ってチケットを取っていなかったけれど、公式ページを見てやはりみようと思いチケットを予約した。

 M&Oplaysの公式Webサイト内、「リムジン」のページはこちら。

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2023.08.04

「連鎖街のひとびと」の抽選予約に申し込む

こまつ座 第148回公演「連鎖街のひとびと」
作 井上ひさし
演出 鵜山仁
出演 高橋和也/千葉哲也/加納幸和/鍛治直人
    西川大貴/朴勝哲/石橋徹郎/霧矢大夢
2023年11月9日~12月3日 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
料金 8800円

 こまつ座の舞台は結構見ていると思うけれど、この作品はまだ拝見したことがないと思う。
 見たい。
 抽選予約に申し込んだ。

 こまつ座の公式Webサイト内、公演情報のページ「連鎖街のひとびと」の情報はこちら。

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2023.08.01

1460000アクセス達成!

 先週末(2023年7月29日)、どなたかが1460000アクセス目を踏んでくださった。
 これまでの経過は以下のとおりである。

 開始 2005年1月8日
 10000アクセス 2005年5月17日
 50000アクセス 2006年7月23日
 100000アクセス 2008年1月20日
 200000アクセス 2010年4月26日
 300000アクセス 2011年10月25日
 400000アクセス 2012年12月6日
 500000アクセス 2013年9月11日
 600000アクセス 2014年3月20日
 700000アクセス 2014年9月29日
 800000アクセス 2015年6月29日
 900000アクセス 2016年3月29日
1000000アクセス 2017年2月17日
1100000アクセス 2018年1月28日
1200000アクセス 2019年4月1日
1300000アクセス 2020年10月22日
1400000アクセス 2022年6月15日

1410000アクセス 2022年8月28日
1420000アクセス 2022年11月5日
1430000アクセス 2022年12月26日
1440000アクセス 2023年3月6日
1450000アクセス 2023年5月19日
1460000アクセス 2023年7月29日

 まだまだコロナ禍前の観劇ペースには追いついていませんが、少しずつ「日常」に戻って来られている感じです。
 今後ともよろしくお願いいたします。

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