「先生の背中 ~ある映画監督の幻影的回想録~」を見る
パルコ・プロデュース2025「先生の背中 ~ある映画監督の幻影的回想録~」
作 鈴木聡
演出 行定勲
出演 中井貴一/芳根京子/柚希礼音/土居志央梨
藤谷理子/久保酎吉/松永玲子/山中崇史
永島敬三/坂本慶介/長友郁真/長村航希
湯川ひな/升毅/キムラ緑子
観劇日 2025年6月21日(土曜日)午後1時開演
劇場 パルコ劇場
料金 12000円
上演時間 2時間40分(20分の休憩あり)2025年6月8日~6月129日 PARCO劇場
料金 12000円
ロビーではパンフレットやTシャツ等が販売されていた。
感想を書く気力が不足しているので、簡単かつネタバレありの感想を以下に。
小津安二郎というと、ほとんど映画も見たことがないしもちろん人となりも知らないのに「枯れた」というイメージが強い。
それがこの舞台を見ると、随分と枯れてない、洒脱な人として描かれていたのが意外だった。
かなりというか、結構な偏屈者だし、人は悪いし、どっちかというとジゴロに近いのではないか、という印象だ。
小津安二郎(と明確に指名はしていないものの、最後に肖像写真が投影される)を演じた中井貴一のセルフイメージなのか、そちらに寄せて演じていたのか、よく分からない。
中井貴一の親って誰だっけ? と何故か気になって検索してみたら、佐田啓二で、佐田啓二はこの芝居で撮影風景が描かれていた(と思う)の「秋刀魚の味」にも出演していたという。
因果というよりも、結果なのだろうと思う。
小津安二郎の晩年を描いているのだから、当然、原節子を彷彿とさせる女優も登場する、柚希礼音演じる「ようこさん」である。
こちらも、私の原節子のイメージはずばり「和風美人」「楚々とした佳人」で、柚希礼音とはイメージが違うと思っていたら、「洋風の美貌」を歌われていたそうで、であればかなりイメージは近い。
役名は変えてあるものの、考えなくても分かるくらいに示唆されていて、そうなるとこの舞台で描かれていた他のあれこれも事実であったような気持ちになる。
それが狙いかなという感じがする。
芳根京子が演じていた撮影所前の食堂の看板娘は本当にいたのか、小津安二郎と「親娘」のような関係だったのか、気になるところである。
舞台は、(繰り返し言うけど見たことがない)小津映画よりも、少しだけ猥雑で、少しだけで派手で、少しだけ洋風である。
でも、それが作り上げられたセルフイメージを脱ぎ捨てた真実である、っぽい感じを漂わせる。実際のところはよく分からない。
出来レースっぽいよと思いつつ、そのイメージを最大限に活かした舞台で、没入できた。
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