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「ライフ・イン・ザ・シアター」
作 デヴィッド・マメット
翻訳 小田島恒志
演出 水田伸生
出演 堤真一/中村倫也
観劇日 2025年9月14日(日曜日)午後2時開演
劇場 IMM THEATER
上演時間 1時間45分
料金 10000円
ロビーではパンフレット(今どき500円は珍しいと思った)が販売されていた。
ネタバレありの簡単な感想は以下に。
舞台は楽屋で、その後ろに高さを上げて作られている。
何だか言葉にするとややこしい。
大御所俳優と若手俳優が、最初は若手俳優が大御所俳優に終演後挨拶に来たシーンから始まり、次第に同じ楽屋になり、ときに公演風景が演じられ、最後には・・・という二人の関係性を見せる舞台である。
登場人物が二人の二人芝居である。
山西惇と佐藤誓の二人芝居とは別の路線を行っている、しかし「芝居巧者な二人」が演じることで面白くなる舞台だというところは共通していると思う。
そして、演じる俳優さんたちの個性と、組み合わせによって、千変万化するだろう雰囲気がある。むしろ、そういう雰囲気しかない。
堤真一って大御所俳優って柄じゃないよね、と思って見ていて、ん? と思って今ウィキペディアを見てみたら、しっかり「大御所俳優」で少し驚いた。
お若い頃から舞台で拝見していたので、どうにも若いイメージがある。
そして、舞台上でもかなり気さくな感じに大御所俳優を作っていたと思う。作っていたというより、自分に寄せているという感じもあった。
一方の中村倫也も、メキメキ実力を付けていき、追いつけ追い越せを地に近い感じで演じていたと思う。
ちょっと二人の関係性もオーバーラップされるようで面白かった。生身の人間が演じることの醍醐味だと思う。
中村倫也も、もっと若いときから舞台で拝見しているので、何というか、サクセスストーリーそのままだわ! という感じだ。
時の流れが分かりにくいところもあって、楽屋での会話とかちょっとしたことの頼み方とかで関係性の変化を見せて行く。
そもそも、最初は挨拶に来ていた若手俳優が、同じ楽屋になり、遠慮がなくなって行く。
逆に大御所俳優の方は、衰えを如実に見せて行き、何とも心が痛む。
ラストシーンは割と唐突な感じに訪れる。
でも、ラストを引っ張るよりも好ましいと思う。
スパッと「事実」を見せずに終わって、この後、二人の役者はそれぞれどうなるんだろう? と思わせて終わる。潔い。
贅沢な舞台を堪能した。
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