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2007.01.29

「日本人が知らない日本へ -熊野古道-」を見る

 昨日の午後、母から「あなたの(いつも騒いでいる)熊野古道がやってるわよ」と言われ、テレビをつけてみたら、画面にC.W.ニコルさんが映っていた。NHK教育の「日本人が知らない日本へ -熊野古道-」という番組だった。別に「私の」熊野古道ではないのだけれど、45分というコンパクトな番組だし、せっかくなので有り難く見ることにした。

 ちらっと映ったテロップを見ただけなのでうろ覚えなのだけれど、世界に向けて放送しているNHKワールドというチャンネルの番組を再放送しているものらしい。そう言われれば「日本人が知らない日本へ」というタイトルも、日本語に堪能なニコルさんがカメラに向かって英語で解説している理由も納得である。

 世界遺産登録を機に作られた番組らしく、世界遺産に登録されている範囲が地図で示される。「参詣道」として登録されているから、その範囲はかなり広い。
 ニコルさんは高野山から旅を始めていた。
 宿坊で、外国人に英語で高野山の始まりを物語る御歳90歳になろうという女性が格好良かった。

 中辺路を歩くニコルさんを案内していたのは、2006年の熊野旅行でお世話になった宇江先生だった。そういえば、バスの中だったか歩いているときだったか、ニコルさんの話が出ていたような気もする。
 道端のお墓は、熊野古道に巡礼に来て倒れた方の無縁墓であることや、「だる」について語られていた。
 突然に疲労困憊する「だる」になったときのために、お弁当を全部食べることはせずご飯粒だけでも残しておくといいと言う。そのご飯粒で「だる」から復活できるのだそうだ。私たちには教えてくれなかったぞ、と思ったりした。

 ニコルさんが「この道は、人が一人歩くには広いですね」と言って説明を受けていた。その昔、上皇様などが熊野詣でをした際には、歩いたのではなく輿に乗って移動しており、だから数人に担がれた輿が通れるだけの幅はあるのだと言う。
 言われてみればそうだよな、でも道幅なんか気にしなかったよ、と思った。

 ニコルさんの旅は、熊野本宮大社から、熊野川を舟で下って熊野速玉大社、神倉神社を見上げて、熊野那智大社で終わる。
 その辺りは、私たちとほぼ同じコースで、何だか嬉しかった。

 熊野那智大社の宮司さんが、「道は歩かなければ意味がない」とおっしゃっていたのが印象的だった。そして、神道の「道」は「感謝する心」なのだそうだ。
 私が「道」を歩けたのかは大いに疑問だけれど、でも熊野古道を自分の足で少しだけでも歩けて良かったと思った。

2007年1月28日(日曜日)午後3時30分から
NHK教育「日本人が知らない日本へ -熊野古道-」

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