「学校に行きたい~極寒モンゴルの移動教室~」を見る
今日の16時05分からフジテレビ系列で放映された「学校に行きたい~極寒モンゴルの移動教室~」を見た。ちゃんと覚えていて、見られて、良かったと思う。
遊牧民の一家の8才のナラという女の子を永作博美が訪ねる。
彼女は、怪我をした父や病を持つ母を助けて働くことに忙しく、兄や姉が通った村の学校に通っていない。夏と冬に学校の休みを利用し、学校に通えない子ども達のための移動教室が開かれている。これはモンゴルの制度としてあるもののようだ。
秋の、冬の支度に忙しい一家とナラを訪ね、最初は恥ずかしがっていたナラも段々慣れてきて教科書を見せてくれる。「学校に通いたい」「将来は医者になりたい」と夢を語る。
でも、永作博美が帰国する日、強風のために一家の家畜が全て逃げ出してしまう。これは一家の生活の根幹を揺るがす事態だ。足に痛みの残る父とナラは家畜を探しに行く。
そして、移動教室のやってくる冬に、再び永作博美はナラを訪ねる。
秋に例年より早く訪れた冬を避けて引っ越していたナラの一家を捜すことがまず大変だったようだ。
そして、トラックの故障で一日遅れでやってきた移動教室のゲルの組み立てをみんなで手伝い、1日目の授業を終えるのを見届け、永作博美は帰国する。
今日でお別れだという永作博美に、ナラがくれた紙にはモンゴル語で「友達」と書いてあった。
今年のお正月に永作博美が絵馬に「ナラが本を読めるようになりますように」と書いたところまでを1時間強の番組で伝えているから、内容はかなり盛りだくさんだ。
モンゴルでは小学校5年、中学校4年、高校2年の11年間が義務教育だということもこの番組で初めて知ったし、モンゴル文字が全部で35文字だということも初めて知ったし、移動教室の存在も初めて知った。
夏のモンゴルは空が低くて広くて緑の草原がどこまでも続く爽やかな風景が広がっていたけれど、冬のモンゴルは寒風が吹きつける零下の世界だった。
ナラが素手で仕事をしているときには自分も素手でいた永作博美がとてもいい印象だった。
彼女が涙を流す気持ちも判った。
でも、涙ではない方法で伝えられるものがあるんじゃないかと思った。
そういう意味で、番組の最後に、学校に行きたいのに行けない子どもも学校に行けるけれど行きたくない子どももどちらも不幸だという意味のナレーションが流れたときに、(変な言い方になるけれども)ちょっとほっとした。
だけれど、この番組の取材を受けたことは、ナラと彼女の一家にどんな影響があったのだろう。
何となく気になる。
フジテレビ(CX)で2月22日(木曜日)26時40分から30分のメイキング番組が放映されたのだそうだ。
まだまだ、今日の番組で語られていないことがたくさんあるような印象を受けたので、そちらもぜひ見てみたかった。
2007年2月25日(日曜日)16時05分から
フジテレビ「学校に行きたい~極寒モンゴルの移動教室~」
番組ホームページはこちら。
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