山寺旅行記2日目
2007年5月27日(日曜日)
朝食は8時30分からでお願いした。
6時30分か7時くらいに暑くて起き出した私は、昨夜の宣言どおり温泉に行った。
昨日は展望風呂に行ったので、朝は大理石風呂に行く。ほとんど貸し切り状態だ。
お湯も熱いし、空気も暑い。何だかすぐにのぼせてしまい、汗を流しただけでさっと出た。
朝食は、昨日の夕食と同じ場所でいただいた。和食である。
チェックアウトしてホテルにあったお土産コーナーをのぞき、10時過ぎの電車に間に合うように駅まで送っていただいた。
作並駅では、これまた昨日から気になっていた「交流電化発祥地」の碑を写真に撮る。
仙山線で交流電化を試験運用したのが日本の電車の交流電化の始まりで、その後の東北本線の電化や新幹線開通につながる日本の鉄道発展の基礎となった重要なできごとらしい。
駅でもう一つ友人が気に入っていたのが、同じ作並温泉の宿である「鷹泉閣 岩松旅館」の方が3人くらいホームに並んで小さな横断幕を掲げ、宿泊客を見送っているところだった。
多分、「鷹泉閣 岩松旅館」に宿泊した方々の誰よりも早く気づき、喜んでいたのは彼女だったと思う。「次に来るときには絶対にあそこに泊まる。」と宣言していた。
30分ほど仙山線に揺られ、11時くらいに仙台駅に到着した。荷物をコインロッカーに預け、11時30分から「かまぼこ手焼き体験」を予約しているお店を目指す。
友人のお父上の実家が仙台だそうで、彼女の記憶と方向感覚に頼りきりでついて行く。
ポツポツと雨が落ちる微妙な空模様の下、予約時間に間に合うように「笹かまぼこの老舗 阿部蒲鉾店」に到着できた。脇道を入ったちょっと奥まったところに、でん、と大きな構えのお店がある。
カウンターの中にいたお姉さんに声をかけると、そのお姉さんが「手焼き担当(と、予約確認の返信メールに書いてあった)」の方だったらしい。
お姉さんの案内でまずはお店に併設されている工場を覗かせてもらう。ガラス張りになっていて、元々「見せる」ことを想定した工場のようだ。
見える範囲には二人しかいなかった成形など一部を手作業でかまぼこを作っているようだ。半ば「見せる」ことを考えてのことだろうけれど、でも何だかすごい。
写真を撮っていたら、作業していたおじさんがわざわざ近づいてきてピースサインを出してくれた。いい味出してるおじさんに感謝である。
体験スペースに着くと、まず手を洗って風で乾かし、アルコール消毒してもらった。
すり身はすでに用意されている。中味はお魚4種(たらと、あと「ナントカ鯛」が3種だったと思うが自信はない)、塩、卵白、デンプン質として馬鈴薯、セルロース(甘味料)、みりんなどである。お店で売っている「千代(せんだい)」というかまぼこと同じ材料だという。
手を軽く水で濡らし、直径3cmくらいのアイスクリーム・ディッシャーのようなものですり身を落としてもらう。
掌で楕円形にまとめ、長い方に串を刺す。ちょうど、丈の短いきりたんぽみたいな感じである。
そのまま葉っぱの型が彫ってある木の台に置き、指の腹で平らにする。
これで成形は終了だ。
焼き鳥を焼くような機械のところで、串を手に持ってかまぼこに焼き色を付ける。確か700度くらいだと聞いた記憶があるけれど、これまた確かではない。
焼き色がつくまで意外と時間がかかる。両面5分ずつ、10分くらい裏表を返しながら焼いたところでお姉さんのOKが出た。
そのままかじりつく。
お魚の優しい味がして美味しい。お店で買ったかまぼこも、袋のまま電子レンジで少し温めて食べると美味しいですよ、とお姉さんは言っていた。
その後、15分くらいの「かまぼこづくり」のビデオを見せてもらい、お店に降りてお茶と試食のかまぼこを出していただいた。至れり尽くせりである。しかも、無料だ。
でも、ここまでしていただいたら「お土産に買って帰ろう」と思いつくのが人情というものである。本店限定のささかまぼこや、試食で出していただいたかまぼこのゼリー寄せは海老風味で、蟹風味もあるということでそれと、いくつか購入した。
かまぼこ手焼き体験とお買い物を終えるとお昼近くになっていた。友人お勧めの「味太助 仙台牛タン発祥の店」を目指す。
土地勘のある友人にくっついて歩いて行ったので、実は今でもこのお店が仙台の町のどこにあったのか判っていないし、もう一度仙台に行っても辿り着けない自信がある。
お店の外に5〜6人並んでいる。13時前にお店に入ることができた。
ランチには「牛タン定食」を頼む人がほとんどのようだ。
この日は入荷がなかったようだけれど、アメリカ産牛肉だと定食が1660円、オーストラリア産だと1260円だった。アメリカ産の方が高いのか、と思う。
割とすぐ出されたご飯、テールスープ、何故か3人分一緒盛りだった牛タンと漬け物は、全部がとても美味しかった。
牛タンというと薄切りというイメージだったけれど、こちらでは厚めに切ってあり、そこに包丁を入れて食べやすくしてある。味はどちらかというと濃いめだ。おかげでご飯も進む。
8月になれば仙台七夕祭りの飾りで埋められるアーケード街を通り、ぶらぶらとウィンドウショッピングを楽しみながら駅に向かう。
三越デパートの地下では、作並駅近くにあるニッカウィスキー工場の方による実演販売が行われていた。友人は地ビールを購入して嬉しそうだ。
途中に何軒か見かけた「阿部蒲鉾店」では、支店ごとに「当店限定品」があるようだった。買い集めたい衝動をガマンして通り過ぎる。
「白松がモナカ」という看板も何度か見た。友人曰く「萩の月ができる前は、仙台土産といえばここしかなかった。」というお店だ。
この「が」が不思議な感じである。「3人いればいいよね。」とガラガラだった1軒に入ったら、見た目どおりの上品なおじさまの応対で、梅昆布茶まで出してくださった。
友人たちは、ここでもお土産を調達して嬉しそうだ。私は夏目漱石羊羹が気になってたけれど、賞味期限が短めだったので諦めた。
仙台駅に到着し、「20分後にここね。」と約束してそれぞれお土産を買いに走った。
私は、駅の牛タン通りで人が一番たくさん並んでいた利久というお店のお土産用牛タンセット3人分と、お茶屋さんがやっている喜水庵というお店のおまんじゅうを購入した。
このおまんじゅうが実は大ヒットで、喜久福という名前の付いた「抹茶生クリーム大福」と「ずんだ生クリーム大福」が美味しかった。聞けば、仙台はお茶どころでもあるそうだ。意外である。
集合場所に戻ったら、友人二人もそれぞれ大荷物になっていた。
何だか食べてばかりいるけれど、ここはやはり「ずんだ」でお茶をしなければならない。
駅の1階にある「ずんだ茶寮」という、「萩の月」のお店が出している喫茶の最後に一つ空いていたテーブルに滑り込み、私はずんだロールケーキと冷抹茶のセットを頼んだ。
友人らが頼んだずんだ餅と黒豆茶のセットも美味しそうである。
帰りの電車は時間が決められなかったので自由席にした。15時40分仙台始発のやまびこに乗るべく、20分前にホームに上がった。
やってきたのは2階建て新幹線Maxだ。
始発だから10分くらい前から入線しているのに、乗車まで何故か延々と待たされた。
「つばさ」は座席が横に4列だったけれど、この「やまびこ」は横に6列並んでいる。そんなに大きさが違ったのか、と不思議な感じである。
2階に上がって3人並び、爆睡して帰った。
上野到着は17時50分だ。
特に2日目は本当に美味しいものを食べて、お土産を選んでいたら終わってしまった。
仙台って、食べ物の美味しいいいところだ。
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