伊豆断食旅行記2日目その1
2008年5月17日(土曜日)
7時に「まだ眠れるぞー」と思いながら起き出した。
昨日よりは楽だけれど、まだ頭痛がしている。喉が渇いているのは、タイマーを2時間にセットしてあったとはいえ寝るときにエアコンで暖房を入れたせいだと思う。
念のためショウガ湯を飲み、7時30分からの体操のメニューに参加した。
体操の指導をしてくれるのは昨日の問診の先生である。
20人くらいが外へ出て体操をする。音楽も動きも太極拳風である。涼しい風が吹く中ゆっくりした動きの15分くらいの体操ですっかり汗をかいた。
少し休憩し、ポットのハブ茶をペットボトルに半分くらい入れ、10時の朝食まで散歩に出た。
昨日の入所説明会で散歩コースの紹介があり、「池の水田」コースは往復約2時間と説明されていた。多分、行って帰って来られるだろう。
高原館から歩き始めるとすぐ、大室山が見える。こんなに近いところにある見えるのが、何だか変な感じである。大室山は10年くらい前に高校の同級生数人で行ったなぁと思い出した。
地図は持っていものの、「方向音痴」「地図が読めない女」を自認する私は不安で仕方がない。
恐る恐る歩いて、目印である「青い家」が出てくるとほっとし、道祖神を見ると嬉しくなり、「池小学校」という看板を見て方向は合っていたということが判り、野菜の無人販売所で売っていた夏みかんを見ないように通り過ぎ、目印の生涯学習センターを発見してほっとしつつも「この地図はおかしい」と憤り、車道の左側に水田が広がって地図に書かれた「山神社」が見えたときには安堵した。
断食中なのでパワーはないし、道を間違えたんじゃないか、引き返すときに道に迷わないように目印を覚えるようにしようとキョロキョロしながら歩いたこともあり、高原館から山神社まで40分かかった。
かなり寂れたぼろぼろの神社さんを想像していたら、第一印象が「かなりちゃんとした神社さんだわ」という感じのお社だった。
鳥居をくぐり、手と口を浄め、階段を上って狛犬にご挨拶し、お賽銭箱がないから省略と都合のいいことを呟きながらお参りする。
断食の成功と、道に迷わずに無事に高原館に帰れることをお願いした。
山神社の辺りから水田が広がっている。
立ち止まってはパシャパシャと写真を撮りつつ歩く。
車を駐めて池の水田を眺めているおじさんがいて、「ここの景色いいでしょう。僕も好きでよく眺めに来るんですよ。」と話しかけてくださった。
割とご近所の方だったのかも知れない。
うろ覚えの記憶によると、この辺りに看板が立っていて、そこには「伊豆に残る唯一の風景」という趣旨のことが書いてあった。この「水田」は意識的に残された水田であり、景色のようである。
農作業をされている方も、耕耘機を使っている方もいたけれど、手作業で田植えをする方がいたた。姐さんかぶりをした40代くらいの女性が3人で作業をしている姿も見えた。
いわゆる景色だけでなく、そこで働く人の姿も含めて「農村風景」を守ろう残そうとしている場所だと感じた。
高原館でもらった地図によると、この水田を囲むように遊歩道があるらし。しかし、どうもそれらしい道に出会わない。
9時を過ぎて朝食の時間までに戻れるかどうか不安になり、途中で農作業をしていたおじさんに道を尋ね、車道をこのまま歩いくと川にぶつかる、その川に沿って遊歩道があり、生涯学習センターの横に出ると教えていただいた。
川にぶつかるまで車道を歩くとかなり大回りになりそうだったので、途中で車も通れるあぜ道を折れてショートカットした。
流れに沿ってあじさいが植えられ、遊歩道も整備されているその川は、川というよりも「清水の流れ」という感じだ。水音も涼しげで、何より透明度の高いきれいな水である。
もう少しすると蛍が飛ぶというのも納得できる。
あと半月くらい来るのを遅らせて、紫陽花と蛍を見るのも良かったなぁと思う。
遊歩道がアスファルトでなくなり、また少し不安を感じ始めた頃、川に注ぎ込むパイプの水をタンクに汲んでいるおじさんがいた。
「飲めるんですか?」と聞くと、「湧き水だから美味しいよ。」とおっしゃる。
お言葉に甘えて、ペットボトルのお茶を飲み干し、そこに湧き水を詰めていただいた。
冷たくて美味しい。
馬頭観音を通り過ぎ、「平安都城碑」を通り過ぎ、9時30分くらいに生涯学習センターに戻って来た。ほっとする。
このほっとしたのがいけなかったらしい。
そこから緩い上り坂になっていたこともあり、いきなりガス欠状態で、足が進まなくなって焦った。
何とか9時50分に高原感に帰り着き、10時の朝食に間に合った。
高原館では、どのコースに参加していても食事は1日2回である。
「半減食コース」や「自然食コース」の方々は昨日の夜ももちろんお食事が出ている。
そして、今朝からは「断食コース」の2泊3日の方々も回復食が始まる。お食事ありの方々と野菜ジュースのみの我々のテーブルの間に衝立が立てられる。
リピーターの方によると、3泊4日断食コースの人が10人弱という今回のような少数派になることは珍しいらしい。
この野菜ジュースの中味は、りんごだけは判った。その他は「小松菜かなぁ」というあまり自信のない予想が当たっただけだ。
それも、緑色とほうれんそうだったらもっとえぐみのようなものがあるだろうと思ったというだけの話で、実際のところ、この緑色と青臭さはケールによるものらしい。
他には、にんじんとレモン汁とパセリが入っていたそうだ。ジュースの材料をホワイトボードで掲示してもらえるのが嬉しい。
すりおろしりんごが入っているから甘いし、繊維質もあり、意外とお腹に溜まる感じがした。
朝食の前後に施術の予定が組まれており、私は今日は10時30分からである。
引き続き問診のときの先生が担当で、マッサージから始まった。
肩凝りが酷くて腰が痛いと訴えたら、「背中もがちがちですよ。肩凝りと腰痛だけで背中は全く問題ないということはないですから。」と非常に納得のゆく答えが返ってきた。
腰というか脇腹の辺りの一点を押さえて身体全体を揺らされるとかなり痛い。「そこは何ですか?」と尋ねたら「腎盂です。」という回答だ。
朝から2時間歩いても頭痛が治らなかったので、恐る恐る「頭痛薬、飲んじゃだめですよね?」と尋ねたら、飲んでも問題ありませんというお返事だった。
こんなことならもっと早く聞いてみれば良かったと思う。でも、勘としてこの頭痛は頭痛薬が効かない種類の頭痛だろうなという気もする。この施術の後に頭痛薬を飲んだけれど、やっぱり効かなかった。
マッサージの後は、20分間の低周波治療器である。整形外科に通っていた頃のお馴染みなので「もっと強くしてください。」と頼んだら、「お疲れですね。」と言われてしまった。
最後のメニューは、20分間のひまし油湿布だ。お腹にひまし油を塗ったラップをぺたっと貼り付け、そこを温めて、かつローラーベッドで寝る。お腹は温かいし、アイピローを乗せてもらえるし、もうこれは「寝てください」と言われたようなものである。
気持ちよく寝て、約1時間の施術が終了した。
ひまし油は昔から下剤として飲まれていたというお話も聞いたし、断食を始めてからお通じもなかったので、W効果を狙って便秘茶を飲む。
出かけてからお腹が痛くなっても困るので、足湯を使いつつお腹の調子を見る。ついでに漫画を読む。
足湯の底には突起があって足つぼマッサージも同時にできる。ゆったりした椅子に座って足湯というのはなかなか気持ちがよい。
施術を終えて1時間くらい安静にしたところ、どうも特別の変化はなさそうである。安心してお散歩に出た。
バスに乗って大室山に行こうと歩き出したものの、バス停までは意外と近く、ゆっくり歩いて20分弱で到着してしまった。そうするとバスの待ち時間が長くなるし、リピータの方お勧めの干物屋さんに行くために坂を上る元気はない。
下り坂を歩いて海岸の吊り橋に行ってみることにした。
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