オーロラ(ホワイトホース)旅行記4・5日目
2008年9月22日(月曜日)・23日(火曜日)
4時30分過ぎには身支度も整い、荷造りも終えて準備万端となった。
お部屋も何とか見られる程度には回復している。鍵とスルーされたピローチップを再びベッドサイドに置いてキッチンで待機する。
朝食のバッグも忘れてはいけない。冷蔵庫からいただく。
寒い。
ココアをいただいた。
約束の4時45分ジャストにピックアップの車が到着した。
早めに着いていて、時間調整をしていたんじゃないかと思うくらい正確である。
空港に向けて走り始めたら、信号はないし、走っている車もほとんどなくて、これじゃあそこそこ正確に所要時間が読める筈だと納得した。
このドライブでも、昨日、ほぼ一晩中晴れていたのにオーロラが見えなかったと言ったら、「本当に見えませんでしたか? 北の空ですよ。」と不思議そうに言われた。そこまで言われると単に見逃したのじゃないかと不安になってくる。
5時30分過ぎにはホワイトホースの空港に到着し、チェックインも簡単に済んだ。
近々一時帰国するという話を聞いたのに申し訳なかったけれど、日本から持って来て手をつけなかったレトルトのお粥や飴などをもらっていただいた。行きにロッジまで送ってくださった方は一時帰国の予定がないというお話だったのでよしとしよう。
ロッジの冷蔵庫にイチゴのパックを忘れたことに気づき、ジョニーさんに「食べちゃってください!」と連絡してもらうようお願いした。
チェックイン手続きが終わると「6時にはそこのお土産物屋さんも開きますから。」と言い置いて、現地旅行社の方は帰って行った。
ベンチに座って朝食のバッグを開ける。少なくともオレンジジュースとヨーグルトはセキュリティチェックを抜けられないだろうから、朝ごはんを食べてしまうことにした。
バッグの中には、その他に、サンドイッチとハムとチーズとオレンジが入っていた。
余りのヒマさ加減に、オープンしたお土産物屋さんを覗く。
1軒きりだし、広さも狭めのコンビニといった辺りである。
絵はがきと、「地球の歩き方」のホワイトホースのページにお土産として載っていたハーブティーとコーヒーを棚の隅っこに見つけたのでそれらを購入した。全部で87カナダドルである。T/Cで支払うことができた。
細かいお金は現金で払おうとしたけれど、カナダに来てほとんど現金で買い物をしていなかったので、どのコインがいくらなのか全く把握していない。カウンターにお財布の中身をじゃらじゃらと明けて、「これで足りる?」というとんでもない買い方をしてしまった。
後ろに並んでいる方々に申し訳ない限りだ。
6時15分くらいにやっとセキュリティチェックが開いた。
意外と人が並んでいるし、セキュリティチェックのブザーもばしばし鳴っている。
チェックに当たっていたのがいかにも「新人とベテラン教育係」という感じの二人組で、機内持込したい液体をビニルに入れて掲げて見せたら、ベテランの方のおじさんが「こうすれば液体も機内に持ち込めるんだ。」と新人のお兄ちゃんに説明していた。
どこかしら、不安を覚える光景である。
不安といえば、7時発のAC8442便が離陸する際にキャプテンの放送が入り、「モニターが壊れているので、今日はラッキーなことに安全の説明はクルーが実演する。」と本当に久しぶりに救命胴衣の本物を見た。
しかし、ラッキーなのか?
飛行時間が短いのでモニターがなくてもどうということはないものの、機体整備はちゃんとしているんだろうなと何となく不安である。
「オーロラが見えたら書こう」と思っていて結局書けなかった絵はがきを何枚か書く。
ロッジでも絵はがきやTシャツなどは売っていて、見られたら買って書こうと思っていた。
絵はがきを書き終わった後、2時間ちょっとのフライト時間は爆睡していた。
バンクーバー空港は、国際線から国内線への乗り継ぎでは入国審査や荷物のピックアップがあり、国内線から国際線への乗り継ぎでは出国審査も荷物のピックアップもない。
国内線を降りると、そのままなーんにもないがらーんとしていかにも工事中な感じの通路を延々と歩く。
通路の途中、制服を着たおじさんがちょっとしたカウンターのようなところにヒマそうに立っていて、パスポートと航空券を見せた。
この10分くらいの歩行の間に、右足首がどんどん痛くなってきた。
この日の未明、オーロラをチェックしに行こうとしてロッジの玄関の階段でつまずき、コケはしなかったものの足首を妙な方向に捻ってしまっていた。
そのときはかなり痛くてしばらくうずくまっていた。その後、痛みも治まったので安心していたら、ここへ来てまた痛みがぶり返してきた。
痛い。
とにかく座って休憩しようと、10時頃、ハンバーガーショップに入って、朝ごはんとも昼ごはんともつかないごはんを食べた。
温かい食事にほっとする。
普通のハンバーガーとポテトとコーヒーで9ドルだった。空港価格だ。
その後、お土産物屋さんをあちこち覗きつつポストを探したら、これが見つからない。
出国審査を抜けたらポストはないらしい。こんなことなら、いったん、空港の外に出てしまえばよかった。
ホワイトホースではロッジに籠もっていたし、お土産を買うとしたら空港しかない。
我ながら意外なことに、「これは自分用に記念に買おう」というものが見当たらない。
結局、赤のアイスワイン(これは相当に珍しい)、スモークサーモン、アイスワインジェリー、友人の結婚のお祝い(熊の置物で、岩塩みたいにキラキラしていて可愛い)を購入した。
バンクーバー・オリンピックに向けて空港の改装も着々と進んでいるらしく、空港の待合いスペースは広く、天井も高く、水が流れていたり装飾もいい雰囲気である。何より、座るところがふんだんにあるのが有り難い。
4時間を超える待ち時間もやっと終了した。
13時45分発AC003便は満席である。
短期留学からの帰りだというお隣の席の女子大生の子と時々しゃべり、映画を見、眠り、10時間のフライト予定より多少遅れた16時20分に成田空港に帰り着いた。
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