ハトヤホテル旅行記1日目
2009年3月14日(土曜日)
10時30分に東京駅の新幹線中欧改札口に集合した。女3人旅の始まりである。
ところがこの朝、目覚めてみれば、電車が強風のためストップしていた。
雨ではないけれど、やはり、雨女の面目躍如といったところである。
友人二人に「遅れるかも」とメールして、計算よりも早めに家を出た。
迂回した電車がことごとくタイミングぴったりに来て、混雑した電車に乗らざるを得なかったものの、ほぼオンタイムで待ち合わせ場所に到着できた。
ホームでペットボトルのお茶を買い、10時56分発のこだまに乗って出発である。
電車の中で友人が持ってきた「iPod Touch」でハトヤホテルのCMを繰り返し眺め、聞き、大いに気分が盛り上がった。
私が一番よく覚えているのは、サンハトヤができたばかりの頃だろうCMで、ねじりはちまきに法被の女の子が海をバックに「前は海、後ろはハトヤの大漁苑〜。」と歌うCMだ。その他にも全部で5〜6種類もあるらしい。びっくりである。
熱海駅で伊豆急行のリゾート21 黒船号に乗り換える。
友人はこの黒船号がいたくお気に召したらしい。リゾート21は海に向いた座席があって居心地がよい上、各駅停車だから特急料金がかからないところが素晴らしい。
お昼頃、伊東駅に到着した。
風は多少強いものの、このまま雨には降られずに済みそうである。
今回の旅の指南役は、友人がコピーを持ってきてくれた週末ジャパンツアー (杉浦さやかの旅手帖)
という本の、その名も「ハトヤ・ワンダーランド」という章である。
その本のお薦めに従い、お昼ごはんに伊東駅前の商店街にある「きなし」でまつり寿司(840円)をいただいた。
このそぼろは、鯛のそぼろだったと思う。箸使いの悪い私にはかなりの難関でぽろぽろこぼしつつ、ぎゅっと詰まったお寿司を完食した。
食べ終わったらもう14時を回っていた。お天気も、崩れそうではないけれどポツポツ来そうな微妙な辺りだったので、このまま真っ直ぐ本日の宿に向かう。
もちろん、向かうはハトヤホテルである。
駅の改札を出たところに停まっているバスはサンハトヤ行きで、ハトヤホテル行きのバスは道の反対側に停まっていた。
後日にインターネットで見たところでは、サンハトヤよりもハトヤホテルの方がクチコミの評判がよく、かつ、サンハトヤよりもハトヤホテルの方が予約が取りにくいようだ。
この違いはどこから出ているのだろう。
電車の中から見えるのは「ホテル・サンハトヤ」で、ハトヤホテルは山の上にあって電車からは見ることができない。
やけに細い急な坂道をくねくねと上り「私には運転できない・・・」と思っていたら、ハトヤホテルに到着した。
3人で何故か異様に盛り上がり、「ハトヤホテル」という看板に興奮し、きゃーきゃー言いまくる。はっきり言って、怪しい客である。
チェックインし、フロントにあった「ハトヤホテル」のタグなども頂いて、とりあえずお部屋でまったりする。
私たちが案内されたのはステージ館という一見リゾートマンション風の建物だ。建物の外壁に滝があるところがポイントである。
エレベータに下層階のボタンがなかったのでホテルの方に聞いてみたら、「ステージ館」の名のとおり、1階にはステージつきの大レストランがあって、その上下のフロアにはステージのための機構が詰まっているという。
今現在はその機構を使った大がかりなステージは行われていないそうだ。残念である。
お部屋は和室で、海が眺められるのが嬉しい。大きな窓のあるお風呂もついていて、半露天気分で温泉も楽しめる。
ウワサどおり、床の間には鳩の置物が飾られ、お部屋に用意されたお菓子が「ハトヤサブレ(ハトサブレではない)」ところもポイントである。
楽しい。
ハトヤホテルに来たからにはこれを見ずには帰れるまいと、何はともあれ消防車を見に行く。
女3人旅の好奇心はこういうところで発揮される。
確か、この消防車は一般道を走ることはできず、あくまでもハトヤホテル敷地内での火事にしか対応できなかったと思う。サンハトヤで火事があっても駆けつけることはできない。
もっとも、車庫の中に入り込んだ友人によると、車庫内には色々とモノが置いてあって、迅速な出動は望めそうにないらしい。「出動したことのないハトヤ消防隊」が自慢であり、あるべき姿なんだろう。
「ハトヤ消防隊」のこの文字は、夜になると光るようだった。芸が細かい。
ハトヤホテルに行ったら卓球をしようと決めていた。
ゲームコーナーの隣の微妙に狭い空間に3台並んだ卓球台を発見して早速始める。
何故かシャンデリアが下がっているこの場所での卓球が異様に楽しい。友人二人のプレイを動画で撮影する。
温泉宿では、不思議と隣の卓球台に「やたらと卓球の上手い人」がいるものである。この悪条件下での見事なプレイに心の中で拍手する。
ついでに、隣にあるゲーセンにも寄り、友人を無理矢理誘って全然知らない曲で「太鼓の達人」に挑戦した。自分のダメっぷりがこれまた可笑しい。
ハトヤホテルは増築に増築を重ねて今の姿になっている。
うろうろしていると、自分がどこにいるのか判らなくなってくる。
最初は「室内プールを見てやろう」と探検していた筈が、ふと気がついたら「ハトヤホテル」という看板を背負った屋上に出ていた。
空も晴れ渡り、青い海がくっきりと見えて気持ちよい。
「ハトヤホテル」の看板をバックに3人で記念撮影をした。この綺麗な青い海をバックに撮ったのではないところがポイントである。
何しろ、今回はハトヤホテルの旅である。
夕食前に、いかにも「職人」といった風情のおじさん2名が登場し、手際よいという言葉では追いつけないくらい手際よくお布団を敷いてくださる。
そして、19時に個室の食事処に向かった。
ハトヤホテルといえば、「バイキングでわたあめ」というイメージだ。今回は、インターネットで探し回ったところ、個室での食事になるこのプランにだけ空きがあったのだ。
夕食はなかなか豪華で、鰒のステーキまで出たのが驚きだった。
多分、私にとっては生涯で4回目の鰒である。
混雑していたのか、ビールをお願いしてもなかなか出てこなかったのが唯一のマイナス点である。
食休みをして21時頃、大浴場に行った。
ハトヤホテルでは、夜中に入れ替え制でお風呂を両方満喫することができる。男風呂の方が大きく立派に作った時代の名残かなと思う。
最近作られたホテルや旅館の大浴場は、全く同じか、逆に女風呂の方を広めに作ったりしていることが多いように思う。
お風呂にも鳩の置物が仕込まれ、何故かケースに入った大理石の人魚像が飾られている。時代だ。
大きなヒノキ風呂もあってなかなか気持ちがよい。
露天風呂がないのが惜しい。
そして、もう一つ残念だったのは、お風呂に行く途中、すでに終了して片付けが始まっているわたあめ製造器を見かけたことである。こんな場所でやっているとは気がつかなかった。
私は「わたあめを作る」というのをやりたくて、友人は「わたあめを食べたい。」と言っていたので、ちょうどよかったのに、残念だ。
お風呂から上がってお部屋に戻ってからは、持参のアイスワインを飲んだり、えびせんをいただいたり、ぽんかんをいただいたり、「まったりモード」が全開になった。
お腹がいっぱいになってお風呂に入ってお酒を飲んで、眠くなった私たちは健康的なことに23時前に就寝した。
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