2010年5月4日(火曜日)
熊野古道ツアーでご一緒したお姉様お二方と「のんびり癒されよう」がテーマの温泉旅をGWに企画した。
お一方が足を痛めていることもあり、ベタに「スパリゾートハワイアンズ」などを提案したり、色々と調整した結果、目的地は順当に熱海になった。
私は熱海は3回目である。
新幹線で行こうか踊り子で行こうか東海道線のグリーン車でも使おうかと迷った末、川崎在住の方がいることだし横浜集合でランチをしてから出かけましょう、ということになった。
しかし、GWの横浜をなめてはいけない。
もの凄い混雑ぶりで、最初に目指した崎陽軒本店の中国料理 嘉宮は1時間待ちという案内だった。流石に待てない。
何となく「横浜で中華」というラインは外せない感じがし、ヨコハマスカイ11階の中国料理 大陸でランチをいただいた。
ランチメニューではなく一品料理をシェアしたこともあって、店構えはちょっと「ん?」という感じながら、かなり美味しくいただいた。
14時過ぎ、駅のホームで崎陽軒の横濱月餅 桃カスタードをおやつに購入し、東海道線の普通電車で熱海に向かった。
普通電車でも1時間ちょっとで熱海に到着である。
「桃カスタード」は若い(緑色の)桃が中に入っていて、桃っぽいというよりは、梅っぽい味だった。
熱海駅前では、芸妓さんたちがちらしを配布していた。
流石に綺麗だよなー、と見とれる。
4月28日と29日に「熱海をどり」というイベントが開催され、毎週土曜の11時から湯めまちをどり華の舞を見ることができるらしい。今回はこの両方の狭間だった。残念である。
熱海駅周辺でおやつとお酒とおつまみを探す。
前に来たときには、熱海駅前のお土産屋さんにはどこにでも少なくとも梅酒が置いてあった記憶だ。今回はどういう訳か全く見当たらない。
3人でうろうろ探し、駅前のファミリーマートで小樽ワインを買い込んだ。
今回の宿のホテル ミクラスには、ビュッとタクシーで向かった。
徒歩15分くらいという案内よりも、もうちょっとかかりそうな感じである。
タクシーの運転手さんによると「ここは元の大月ホテルだよ。」ということだった。
17時近くのチェックインとなり、「宿泊プランに付いているカフェチケットは明日ご利用ください。」と案内された。
かなり「いい」お部屋にしたので、流石に広く、居心地がいい。
インテリアは、バリ島風といえばいいのか、東南アジアの高級リゾート風といえばいいのか、白とダークブラウンが基調になっている。
このお部屋は手前のテーブルのさらに手前にソファが置かれ、ソファの背後は窓で目の前に海が広がっている。
お部屋にはDVDプレーヤーもあって、早くも「次に来るときにはDVDを持ってきて早めにチェックインして楽しもう!」という話になった。この3人の共通の趣味が「演劇鑑賞」である。
右奥に靴が脱いであるその手前にバスとトイレがある。バスルームに洗面台が2台あるのが嬉しい。
この奥にあるバスルームの壁はガラス張りになっていて、その隣にもう一つあるベッドルームから完全に素通しになっている。思わず3人で顔を見合わせてしまう。
ガラス部分に付けられているブラインドはベッドルームの側からしか操作できない。
その後、3人で「どちらがメインのベッドルームか」という議論が戦わされた。
少し休憩し、温泉に向かった。
女性用の大浴場は8階にあり、どう見ても女性向けのホテルなのに、どうして男性用の大浴場を13階にして優遇するのだろうと首を傾げた。海を向いたお風呂は8階でも13階でも眺めはほとんど変わらないためらしい。
女性用の大浴場のフロアにはスパがあり、また大浴場の更衣室から階段を上がると9階にリラクゼーションフロアが用意されている。
フロントとレストランはダメだけれど、大浴場にはお部屋に用意されたワッフル地のパジャマで行くことができる。
この大浴場は、ガラスの大きな戸を開け放てば内湯もほとんど露天と同じ開放感が味わえ、また、テラスには海を向いた露天風呂が備えられていて、寝湯もある。
気持ちいい。
内湯はそこそこに、露天風呂に向かう。
温泉はナトリウム・カルシウム-塩化物温温泉で、強烈な個性を主張しない柔らかいお湯という感じである。
私は苦手なので使わなかったけれど、ミストサウナもあった。
足を痛めているお姉さんに聞いたら、やはり、段差があるのが一番怖いという。
ここの内湯がまた、不必要なくらいに小さい段差があちこちにある設計だ。
湯船に出入りするために手すりが据え付けてあるものの、出入りするときだけではなくて、お湯に浸かっているときも手すりがないと不安があり、もっとたくさん手すりがあると安心できるのに、というお話だった。
特に寝湯は浮力に負けないように自分の体を押さえることが難しいそうだ。
バスタオルとタオルはお部屋から持って来ている。
化粧水などはPOLA化粧品のものが備え付けられていて、もちろんたっぷりと使わせてもらった。
9階のリラクゼーションフロアも、ソファがかなりゆったりと置かれていて、パウダーコーナーもたくさんあり、のんびりできそうな感じである。
露天の寝湯の隣がデッキフロアのようになっていて、そこにはデッキチェアが置かれていた。
夕食は19時30分からでお願いしてあった。
「このまま行きたいよねー。」と言い合いながら、パジャマから服に着替える。スリッパも禁止なので靴を履いて、3階のレストランに向かった。
ちょうど初夏のスパークリングカクテルフェアが開催されていて、3人ともそこから食前酒を選んだ。
私が選んだこのカクテルは、ジリャオ という名前がついていて、桂花陳酒とライチリキュールにレモングラスが入っている。
見た目どおり、さっぱりとした味で美味しい。
そして、いただいたお料理はこんな感じである。
前菜は、左から、
大福豆もフラン・バジルとブロッコリーのクーリ 2種の味わい
5種類の魚介のモザイク仕立て
ホワイトアスパラガスと紫花豆のアンサンブル
真ん中のサーモンには透明なゼリーがかかっていて、トマトエキスが入っている。
大福豆のフランは「茶碗蒸しです。」という説明だった。冷たくしてある。
どちらも美味しい。
スープは、
5種類の豆のヘルシーなビーフコンソメ
お姉様方に呆れられつつ、サーブされるや否やカメラを取り出す。
こんなに美味しいお料理を記録に残さずに何としよう。かなりしっかりとしたコンソメスープでとても美味しい。
莢隠元があしらってあるのを見て「そうだ、莢隠元も豆だったんだ。」と改めて変なことに感心した。
お皿の左上にちらっと写っているのは、パンと一緒に出されたオリーブオイルで、これまた美味しい。
お魚料理は、
本日の鮮魚 大葉・大納言のリゾットとご一緒に バルサミコでアクセント
本日の鮮魚が何だったか記憶が曖昧だ。確か真鯛だったと思う。
このリゾットが絶品で、こんなにバルサミコが使ってあるのに全然くどくない。豆の甘さもあって、ちょうどいい味加減である。
お肉料理は、
静岡産 牛サーロインのローストビーフ 種類の野菜の菜園風 自家製橙ポン酢と共に
そしてもう、このローストビーフがとにかく絶品だった。
こんなに柔らかく美味しく焼けたローストビーフを食べたのは初めてだ。
このローストビーフが食べられるのなら、またこちらに泊まりたいと3人で言い合った。
デザートは、チーズケーキと紅茶のアイスクリーム、クレープにマカロンだったと思う。
コーヒーをいただいた。
こうして2時間かけて、本日のディナーを美味しく完食した。
お部屋に戻り、もう1回温泉に行きたいと思いつつ、お腹がいっぱいすぎてそれどころではない。
窓から外を見ると、砂浜をブルーにライトアップしているのが見える。
そういえば、どこかで「砂浜のライトアップは世界初」と書いてあったのを読んだように思う。確かに綺麗だ。砂浜では花火を楽しむグループがいくつか見える。
駅前のファミリーマートでも花火をもう売っていたのを思い出した。
部屋の窓から見える夜景の他に、私たちの心を捕らえたのがこの照明だった。
何だかやっぱり東南アジアのリゾートという気配が漂う。
部屋の電気を消し、3人でデジカメを構え、あーでもないこーでもないと言い合いながら、何故か真剣に「芸術写真」撮影に邁進した。
もちろん、その間にも、新潟のお土産に持ってきてくださった柚子胡椒味のおせんべいなどをいただきながら、ワインを飲む。
「熱海に来て小樽ワイン?」と思いつつも、これがなかなか美味しい。口当たりもよくて、危ない感じである。
そうして翌1時過ぎまでしゃべり倒した。
熱海旅行記2日目はこちら。