大阪・京都旅行記1日目
2011年12月24日(土曜日)
東京駅でゆっくり駅弁を選ぼうと思っていたのに、ふと気がついたらあまり時間がない。
目に付いたお弁当屋さんに入り、今日の夕食は精進料理だしと心の中で言い訳しつつ、極撰 炭火焼き牛たん弁当(1300円)を購入した。
紐を引っ張って温めてください、というお弁当を購入したのは初めてだ。
9時20分発ののぞみ新大阪行きは、びっくりするくらいガラガラだった。
車両にぽつぽつとしか人がいない。私の隣の席もずっと空いたままだった。楽ちんである。
名古屋を過ぎた辺りでお弁当を広げる。シンプルだけれど、炭火で焼いた香りがしてなかなか美味しい。「まだお腹は空いていないよ」と思いつつ食べ始め、あっという間に完食した。
関ヶ原にさしかかり、ふと外を見ると雪景色になっていた。降ってはいないようだけれど、うっすらと雪が積もっていて寒そうである。
11時56分に新大阪に到着したとき、空は快晴だった。
そのまま大阪駅に出て環状線に乗り換え、森ノ宮駅に向かう。この旅行の最大の目的は、森ノ宮ピロティホールで上演されている、第三舞台の「深呼吸する惑星」というお芝居を観ることだ。
森ノ宮駅のコインロッカーに大きな荷物を預け、ほとんど迷わずにホールに着くことができた。方向音痴の私は道に迷うことを織り込んで早めに到着するように予定していたので、だいぶ余裕がある。
(お芝居の感想は、こちらに書きました。)
15時過ぎの終演後、環状線に乗って京橋に向かった。
電車の中から大阪城が遠くにくっきりと見えた。森ノ宮駅を出たところの公園入口から真っ直ぐ、遮るものなく大阪城を見ることができるらしい。ちょっと寄り道すれば良かった!と後悔する。
電車の中から一瞬見えた大阪城は、なかなか印象深い。じっくり眺めるのは、次の機会に取っておくこととしよう。
JRはSUICAで乗れたけれど、京橋駅で乗り換えた京阪電車は乗れないようだ。改札で、ピンポンピンポンと鳴ってちょっと恥ずかしかった。
京阪電車の特急で、大阪の京橋駅から京都の七条駅まで40分くらいだったと思う。あまりの近さにビックリする。
そして、JRに乗ったときと同様、進行方向に向いた椅子の並びを見て、関西は東京圏ほどのラッシュはないんだろうなと思う。特急だったので流石に座れなかったけれど、快適な車内だった。
「道に迷うかも」「電車の乗り換えを間違えるかも」と思って早め早めに動いたので、この日の宿である智積院会館に16時30分くらいにチェックインすることができた。
フロントにいらっしゃるのは作務衣姿のお坊さんで、宿代は現金先払いの宿坊である。
京阪七条駅から智積院会館までは真っ直ぐ一本道を10分くらい歩けば到着である。
その徒歩10分の間にも、美味しそうな和菓子のお店があったり、陶器体験ができるお店があったり、残念ながら改装中で中には入れなかったけれど京都国立博物館があったり、中学のときの修学旅行で来た筈の(しかしその外観は全く記憶に残っていない)三十三間堂があったりする。
流石、京都である。
一休みすることもなく荷物だけ置いて外に出た。
京都国立博物館は、ミュージアムショップとカフェは開店していた。ミュージアムショップには、特別展の図録の閲覧コーナー(30冊くらいは並んでいたと思う)があったりしてなかなか楽しい。閉店時間まで色々と見て楽しんだ。
三十三間堂はとっくに閉門していたけれど、門の隙間からその外観を見ることができた。情けないことに、実際に目にしても全く何の記憶も蘇って来ない。
三十三間堂の向かいには、淀殿が父母の菩提を弔うために建立したという養源院があった。大河ドラマの「江」でも出てきたな、今年は拝観者が多かったんだろうな、などと思う。
こちらも閉門していたけれど、門の前に「伏見城の血天井」と書かれた木製の看板が立っていて、日も落ちた時間に見るとなかなかおどろおどろしい。
伏見城の血天井は結構あちこちにあるような気がする。今年の2月に行った正伝寺にもあった筈だ。伏見城が落城したときに炎上はしなかったんだっけ、などと考えた。
今日はクリスマスイブだし、精進料理の早めの夕食でお腹が空くかもしれないと思い、ハイアットリージェンシーホテルのトラットリアに併設されたケーキショップに寄った。ロビーを通らなくても、直接外から入ることができる。
クリスマスイブの夕方だし、ケーキはショーケースに4〜5個を残す飲みだった。そりゃそうである。
少し迷って、モンブラン(420円)を購入する。
17時30分過ぎに宿坊に戻ったら、夕焼けが結構綺麗に見えていた。雪の予報も出ている明日の天気はどうなんだろうと思う。
夕食は18時から精進料理(1500円)をお願いしてあった。
レストランに行くと、他にも何組かのお客さんがいる。そういえば、11室ある(らしい)お部屋は満室のようだった。部屋の扉の前に「**様」という紙がぶら下がっているのも懐かしい感じである。
「精進料理」なので、こんにゃくとお豆腐がメインだ。冷たいものが多くなり、ちょっと寒々しい感じもある。お汁や味噌田楽が少しぬるかったのが残念だった。
でも、美味しくいただいた。山盛りのごはんを全て食べてしまったくらいである。
特に、汲み上げ豆腐は自家製だというお話で、濃い大豆の味がしてとても美味しかった。
覚えている限りでこの日のメニューは、以下のとおりである。
ごはん
湯葉と柚子のお汁
汲み上げ豆腐
茄子の田楽
ゴマ豆腐
刺身コンニャク
コンニャクの酢味噌和え
卯の花
大根とかぼちゃの炊き合わせ
紅白なます。
サツマイモの甘露煮
番茶
智積院会館は、私のイメージだと、やっぱり「宿坊」というよりは「会館」である。
洗面台とお手洗いが部屋の外にあるくらいで、後は普通の旅館のようだ。お部屋にはテレビもあるし、個別空調もある。お布団を敷くのがセルフサービスなのが、宿坊らしいと言えば言えるだろうか。
そして、宿全体がとても静かである。
ここで仕上げようと持ってきた年賀状を黙々と書く。1泊2日の旅なのに荷物が重くなった一因はこの年賀状だ。
21時くらいにお風呂に行くと、先客がお二人いらっしゃった。
お二人とも九州の方で、私が大阪に芝居を見に来たと言うと、高千穂の神楽のお話などしてくださった。
お二人とも、九州からより東京から来る方がずっと近いと思っていらっしゃったようで、私が「東京駅からは2時間半くらいで来ますが、東京駅までうちから1時間じゃ着きません。」と言ったら驚いていた。通勤に、ドアツードアで1時間40分かかると言ったらさらに驚いていた。
宮崎からいらした方は、行きは九州新幹線と山陽新幹線で来たそうで、でも「特にいい眺めじゃなかったわ。」と笑っていらした。
お風呂にゆっくり浸かってお腹も適度にこなれたところで、ケーキをいただいた。
ちょっと変わった香りがして(お酒なのか、よく判らなかった)、ケーキの中にマロングラッセが入っていて、なかなか美味しい、個性的で贅沢なケーキだった。満足である。
ケーキを食べてコーヒー(ドリップを持参した)を飲んでまったりしする。しかし、明日はおつとめに参加するため、6時15分にロビー集合である。
年賀状は書き終わらなかったけれど、消灯時間を少しオーバーした22時30分過ぎ、早めに床についた。
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