« ツアーのキャンセルが出たという連絡が来る(蔵王) | トップページ | 350000アクセス達成 »

2012.02.06

鹿児島旅行記1日目

2011年11月27日(日曜日)

 国内線の飛行機にeチケットで搭乗するのは初めてだったような気がする。
 チェックインは必要ないと言われ、それなら離陸の30分前に着くように家を出れば十分だろうと踏んだのが間違いだった。
 最寄り駅までのバスが遅れた。その結果、最寄り駅で狙っていた電車に乗れなかった。線路に転落した人がいたということで乗り換えた山手線がしばし停車した。
 結果、モノレールが第2ターミナルに到着したとき、母と私が乗るはずの飛行機の表示が「最終受付」から「締切」に変わった。

 まずい! と母を急かし、もの凄い早足で出発ロビーに向かう。荷物検査の手前でバーコードを機械にかざしたのが9時25分、70番ゲートに到着したら「最終案内」のアナウンスが響き、飛行機に乗り込んでシートベルトを締めたら「扉を閉めました。」のアナウンスが流れる。
 何とかギリギリで、羽田空港9時40分発ANA621便に間に合った。
 もちろん、その後しばらく、母から苦情の嵐だったことは言うまでもない。

富士山 離陸した直後から富士山の青い姿が見えていた。飛行機は姿勢をかなり頻繁に変えており、何とかこの1枚だけ富士山の写真を撮ることができた。
 偏西風が強かったらしく、ANA621便は、鹿児島空港11時35分着予定が5分くらい遅れた。
 できれば11時40分発の霧島行きのバスに乗りたかったし、空港ビルはそれほど大きくないから外に出るのはすぐだという友人からの情報もあったのでダメ元でダッシュしたけれど、空港ビルの外には、バスの影も形もなかった。

お鮨 次のバスまで1時間あるので、空港でお昼ごはんを食べることにした。予定変更である。
 レストランのあるフロアまで上がり、母の希望を聞いてお鮨屋さんに入る。「少し時間がかかります。」と言われたけれど、全く問題ない。母は握りのセット、私は背まぐろのセットを頼んだ。
 この「背まぐろ」とはどんなものなのか、鹿児島名物なのかどうか、未だによく判らない。かなり脂が乗っていて美味しかった。

  12時40分発のバスで霧島温泉に向かい、30分強で丸尾に到着した。
 道中、ところどころ真っ赤に色づいて陽の光を浴びたもみじがきれいだった。観光客誘致のため、街路樹としてもみじを採用しているようだ。
 丸尾でバスを乗り換え、本日の宿であるさくらさくら温泉に向かいたかったけれど、ちょうどいい時間のバスがない。近辺のホテルで日帰り湯を楽しむことも考えたけれど、うちの母は何故か「宿以外の場所で温泉に浸かる」ということを非常に面倒くさがる人である。
 宿にはタクシーで向かうことにし、その前にちょっと寄り道をしようと、丸尾滝を目指した。

丸尾滝 丸尾滝は、丸尾のバス停から霧島神宮方面に10分弱歩いたところにある。
 歩道のない車道を少々おっかなびっくり歩いて行くと、唐突にカーブの奥に滝が現れた。滝見台のような四阿がしつらえられているものの駐車場がなく、カーブの縁に何台かの車が駐まっていた。ちょっと危ない感じである。
 丸尾滝は、温泉が落ちているという珍しい滝だ。11月末に行った感じだと、特に湯煙が立つ訳でもなく、普通の滝に見える。残念ながら「紅葉に彩られている」という時期には少し早かったようだ。

 丸尾に戻ってタクシーに乗り、さくらさくら温泉を目指した。
 タクシーの運転手さんによると、霧島温泉は新燃岳噴火の影響で客足が鈍っているそうだ。新燃岳の火山灰が降るとか噴煙が流れて来ることは滅多にないそうで、私たちがいたときにもそんな気配は全くなかったけれど、やはり風評というものはあるようだ。
 今年は紅葉があまり綺麗ではない(綺麗に色づく前に枯れてしまったらしい)とも言っていたから、その辺りも客足が鈍い理由の一つなのかも知れない。
 神話の里公園の辺りから見えた桜島に「おぉ!」と歓声を上げているうちに、宿に到着した。

20111127_140621 14時とまだチェックイン時間になっていなかったので、荷物だけ預かってもらい、せっかくだからと霧島神宮にお参りすることにした。20分強待てばバスが来るので、それまで一つバス停を戻って桜島をもう一回眺めに行く? と尋ねたら「歩いて霧島神宮に行く。」と自ら言ったのに、歩き出してすぐ、母は「歩いている人なんていないね。」と文句を言う。だから、バスを待つかって聞いたじゃん! と言い返す私も私である。
 確かに歩いている人なんて一人もいない。歩道も整備されているし、下り坂だから歩きやすい。道の先には山が見えて、なかなか歩くに気持ちのいい道のりなのに勿体ない気もする。

霧島神宮から桜島 天狗の顔がいくつも付いた橋を渡ると、霧島神宮の入口が見えた。
 結構な急階段の上に見える赤い鳥居が二の鳥居である。
 二の鳥居から真っ直ぐに伸びた表参道を抜けたところが広場のようになっており、そこの展望所から桜島を見ることができる。写真だと水平線上に桜島の稜線がぼんやりあるようにしか撮れない。
 肉眼でも、じーっと目を凝らしているうちに何とか空との境が判るようになってくる、くらいのぼんやりさで見ることができた。
 「桜島を見るならもっと寒くなってから」という友人のアドバイスどおりである。

さざれ石 霧島神宮の三の鳥居の手前には、「君が代」に歌われている、「さざれ石」がある。
 さざれ石って何? と思って説明を読んでみたところ、小さな石灰石が地中で集まって固まり、大きくなって地表に現れたものだった。国歌発祥の地である岐阜県春日村で発見され、霧島神宮に奉納されたといういわれを持つそうだ。
 こういう「いわれ」のものがあると、ついお賽銭(しかも五円玉率高し)を投げたくなるのは、日本人の性なんだろうか。そう思いつつ、お参りするのもどうかという感じがして、写真だけ撮って奥に進んだ。

霧島神宮霧島神宮

 残念ながら本殿は工事中で、そのためかお参りにも結構長い列が出来ている。霧島神宮は「西の日光」とも称されており、確かに東照宮ほどではないけれど、明るい派手な装飾が施されている。
 列がゆっくりと進むのでそうした装飾などもじっくり眺め、粛々とお参りする。戻って来ておみくじを引くと、風のままに身を任せましょう、といった、実に私向きの文言が書いてあって、一気に好感度が高くなるところが我ながらゲンキンだ。
 御朱印もいただいて、帰りは裏参道を下った。

裏参道と亀石 裏参道は林の中の階段だった。その階段の両脇に、今は風を感じられなくなった「風穴」や、亀石などがある。
 この亀石には「神様との約束を破った亀が石にされた」といういわれがある。一体どんな約束をして、どうしてその約束を破ったのか、その説明は残念ながら見つからなかった。

 15時30分過ぎのバスにちょうど間に合い、桜島の眺めを期待して、霧島神話の里公園まで行った。
 しかし、桜島はすっかり雲の中というか、ぼんやり霞んでしまっていた。休憩がてら展望レストランでブルーベリーのジュース(というよりドリンク。あんまりブルーベリーを感じられなかったのが残念)を飲みつつ桜島の出現を待ったけれど、どうも姿を現してくれる様子がない。
 バス停1個分を歩いて戻り、改めて宿にチェックインした。

 私たちが泊まったのは本館の和室である。ちょっと古びているのと、「浴衣を交換します。」と言いつつこちらから催促するまで代わりの浴衣を持ってきてもらえなかったのが減点ポイントだ。
 しかし、「さくらさくら温泉」の売りは、何といってもお風呂である。各宿泊棟に貸切のお風呂があるけれど、別棟になっている「大露天風呂 さくら湯」がいい。
 天然の泥湯温泉で、露天風呂ではその泥をパックのようにして温泉を満喫することができる。お湯自体もかなり泥の混ざったお湯で、自分の動きに合わせてお湯の中で泥が舞っているのが判る。
 そして広い。露天風呂には4〜5個もお風呂があったと思う。

 17時過ぎに行ったら、泥パックのできる露天はかなり涼しく、当たり前のことながら泥もどんどん冷えてきて冷たい。10〜15分待って乾いてから洗い流してくださいと説明書きがあったけれど、寒くて、とてもではないけれどそんなに長い時間お湯にも浸からずに外にいることはできない。
 多分、3分くらいでガマンできなくなってシャワーで洗い流し、改めて顔にだけ塗ってそのまま温泉に浸かった。もっとも、この「洗い流す」というのも簡単ではない。全身に塗りたくった泥パックは、シャワーをかけたくらいでは落ちきらず、母とお互い背中をタオルでごしごしと擦りあった。
 泥パックをしなくとも、温泉に浸かっているだけでも成分が浸透してくる感じがして、気持ちのいいお湯だった。

夕食さくら鍋 夕食は、さくら湯と同じ建物の中にあるお食事処で、18時半過ぎからいただいた。
 湯上がりでもあり二人とも生ビールを頼む。イカの岩のり和えや鶏肉のお刺身などの前菜の後は、ひたすら「さくら鍋」をいただく。
 鶏つくね、豚しゃぶ、皮を炙った鶏肉(あまりにもシコシコと歯ごたえが良かったので最初は鴨かと思った)、お豆腐、キャベツ、白菜、ニラ、牛蒡、にんじん、エノキダケ、もやし、ネギ、くずきり、うどんと具だくさんで、この具だくさんの鍋を玉子か柚子胡椒と青ネギのタレでいただく。
 美味しい!

 この後、雑炊にできると言っていただいたけれど、とても食べきれず、「雑炊はパスしてデザートお願いします。」とお願いしたら、「おにぎりにしましょうか。」と言ってくださった。とても朝までお腹が空くとも思えず、やっぱりパスしたのが心残りである。
 それでも、メロンと紫いものケーキというデザートはしっかりいただいた。甘いものは別腹だ。

内湯 食事後、明日の朝の霧島神宮駅までの送りをお願いし、部屋に戻ったらテレビでバレーボールをやっていた。男子バレーボール、日本対エジプト戦である。
 母はテレビを見ながら眠ってしまい、やっとお腹も落ち着いた21時30分頃、一人で本館にあるお風呂に行った。
 こちらも泥湯だけれど、「さくら湯」よりはさらっとしていて、湯船の底にうっすら泥が広がっている。さくら湯は、日帰り温泉も可能な時間帯に行ったのでわさわさしていたけれど、こちらは宿泊者だけだし、小さいし、泥パックもできないし、逆にゆっくり温泉に浸かることができた。

 部屋に戻ると母が目を覚ましていた。眠くて寝てしまい、お風呂に1回しか入っていないことが不満らしい。「明日は早く起きて朝風呂に入る。」と宣言して自分の携帯で6時に目覚ましをセットしている。
 その母に付き合い、22時半前には明かりを消して寝入った。

 -> 鹿児島旅行記2日目

|

« ツアーのキャンセルが出たという連絡が来る(蔵王) | トップページ | 350000アクセス達成 »

旅行・地域」カテゴリの記事

*201111鹿児島の始末」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 鹿児島旅行記1日目:

« ツアーのキャンセルが出たという連絡が来る(蔵王) | トップページ | 350000アクセス達成 »