オーロラ(イエローナイフ)旅行記1日目
2012年3月20日(火曜日)
今日は妹一家が我が家にやって来るので、飛行機は19時10分だけれど早起きした。
それでもお洗濯して、お墓参りに行って、甥っ子と遊んでとやっているとバタバタしてしまった。昨日のうちに荷造りをほぼ終えておいて正解である。
家を出たのは14時30分過ぎで、成田空港に16時10分過ぎに到着することができた。スカイアクセスは速い。
もっとも色々と失敗していて、荷造りを終えておいた筈のリュックに文庫本が入っていないし、空港宅配の支払いをしようとしたらクレジットカードの割引クーポンのプリントアウトがなければダメと言われて、JCBのカウンターにもらいに行くことになったし(バンクーバーのガイドをもらえたので結果オーライだった)、クレジットカードの暗証番号がどうしても思い出せないし、ヒートテックのタートルネックの上にセーターを着ていたら空港では暑すぎて大汗をかいてしまったし、窓際の席がすでに指定されていたし(やはり事前にリクエストを出すべきだった)、カナダにスキーに行くらしいお子たちのチェックインに時間がかかってかなり待ったし、そんなに久しぶりでもない海外旅行なのに、この手際の悪さが我ながら情けない。
ツアーのカウンターでeチケットを渡され、チェックインして戻ってきたら添乗員さんから説明の紙を渡された。バンクーバーまでツアーメンバー全員が揃うことはないらしい。
カナダ国内線では食事は出ないそうで、成田でおにぎり等を買っておくか、カルガリーで3時間くらいあるのでそこで食べてくださいと案内があった。空港にカフェくらいはあるだろうと、特に買って行かないことにした。
その代わり、トラベラーズチェックのみでカナダドルの現金を持っていなかったので、念のため両替する。100カナダドルが9293円だった。
この時点で何となく察せられたところ、ツアーメンバーは年輩のご夫婦が多いようだ。
セキュリティチェックも出国審査もガラガラだ。今どきの大学生は卒業旅行などしないのだろうか。出国審査を抜けたところでカートがこんなに揃っている成田空港は初めてだ。
唯一の割引クーポンが使えるANA系列の免税店にクリニークが入っていなかったので(お隣のJAL系列の免税店では扱っていたらしいが、この日から閉店していた)、他の免税店で乳液と美容液を購入する。
家に電話をかけて甥っ子とおしゃべりし(甥っ子が何を言っているかはさっぱり判らなかった)、18時過ぎに搭乗口前の待合いに到着した。あまりにもお腹が空いて、先ほどスーツケースから抜いたSOY JOYを食べ、ペットボトルのお茶を飲む。
19時10分発予定のエアカナダ0004便が滑走路の定位置に着いたときには20時近くになっていた。あまりにも長く地上を動いたので、もう離陸したのかと勘違いしたくらいだ。
それでも、今日は強烈な追い風が吹いていて、予定よりも30分以上早くバンクーバーに着く予定だという。
そして、13Kの座席は窓際だけれど、通路まで一人しかいないし、そのお隣も若いお嬢さんで安心した。
私の座席周辺の座席中央部は灯りが全くつかないらしい。読書灯も点かない席があって、何人かの方が苦情を言っても、アテンダントさんは「調整中です」と言うばかりである。私の席の読書灯も点かない。結局、バンクーバー到着まで直らなかった。
20時30分くらいに夕食が出た。機内食の写真を撮る。
ビーフシチューか焼き鳥丼から選べ、焼き鳥をお願いする。豆のゴマドレッシングサラダとパン、チョコレートケーキという妙なメニューだけれど、そこそこ美味しかった。
国際線ではアルコールは無料だけれど、かえって眠れなくなるので止めウーロン茶をもらう。
灯りが点いているうちにとカナダの税関申告書を記入し、持参したポメラで旅行記も同時進行で書く。旅行中にポメラで旅行記を書くのは初めてだ。最初だけ詳しい旅行記というのもどうなんだろうと思いつつパタパタとキーボードを叩いた。
バンクーバー時間の10時くらいに朝食が出た。オムレツかおかゆと言われればオムレツだ。それにリンゴジュースを頼んだ。
この頃からお隣の席の女性とお話するようになって、聞けばバンクーバー在住だという。カルガリーでさらに乗り換えだと話したら、空港の中に入っているティム・ホートンの(彼女曰く)「薄くてまずい」コーヒーを熱烈に推奨された。それがカナダの味だそうだ。
フレンチフライにグレービーとチーズをかけ、チーズを溶かして食べるモントリオール生まれの食べ物が(名前も聞いたけれど忘れてしまった)ザ・カナダの味だという。
ロブスターも美味しくて、こちらはバーベキューの味らしい。カナダの男性はバーベキューができるとプチ・ヒーローになれるという。確かに、バーベキューでロブスターを手際よく捌いたらそれはかなり格好いいに違いない。
バンクーバーに友人が遊びに来たとき、アウトドアをする人なら、ビクトリアに行ってカヤックをするとか、カナディアンロッキーに行くとか色々選択肢があるけれど、そうでない人を案内するのは難しいとおっしゃる。
街が好きな人が来たときには、車で2時間のシアトルに行ってしまうそうだ。大きな会社がたくさんあるので街全体が裕福、安全で、楽しく街歩きができるという。
逆にカナダで「行ってよかった」と思うのはレイク・ルイーズだと言っていた。ナイアガラは、行ってみたら「ただの段差」だったそうだ。なるほどと思う。
最終日、バンクーバーに夕方から朝まで滞在すると言ったら、グランビルアイランドはあまりお勧めしない、お天気がよければイングリッシュ・ベイを朝一番で散歩すると気持ちがいいと思うと教えてもらった。
予定より早く11時40分くらいにバンクーバーに到着する直前、カルガリー行きの便がキャンセルになったとアナウンスが入った。正確に言うと、添乗員付きツアーに参加してお任せモードの私はアナウンスに気が付かず、隣の女性に教えてもらった。
飛行機を降りたところで添乗員さんから説明を聞くと、やはり乗る予定だった便はキャンセルされたそうで、1本前の13時発の便に乗るらしい。カルガリーでの待ち時間が4時間に延びた。
逆にバンクーバーの乗り継ぎは忙しい。12時くらいには入国審査を抜け(「何故カナダにきた?」「どこへ行く?」「イエローナイフに何しに行く?」の3問だった)、荷物を預け直して搭乗口に直行した。
13時発の予定の飛行機は、アナウンスで「japanese」を連発させつつ(多分、日本からの便の乗り継ぎを待つので離陸が遅れると言っていたと思う)、13時30分に離陸した。振り替えのチケットなので、ツアーメンバー全員、ご夫婦でいらした方もバラバラに座ることになったようだ。
バンクーバーまでの便では全く訪れなかった眠気がここでやってきて、1時間のフライト中、ずっと爆睡した。
カルガリーでは時差が縮まり、1時間のフライトを終えてターミナルビルに入ったのは15時45分だった。
ゲート19に19時5分集合を告げられ、いったん解散となる。ここで私を含めた一人参加の女性4人のうち2人は友人同士で、5人家族のお子さんたちを除くと全員が私より10〜20歳は年上らしい等々、ツアーメンバーの全貌が判った。
バンクーバーまでの機内で一緒になった女性のお勧めに従って夕食はTim Hortonにしようと思う。しかし、その前にとりあえずお腹が空いている。16時過ぎでは夕食には早い。
green teaの文字だけを見てCanada dryの文字を見そびれたジンジャーエール500mlを2,61ドルで買い、日本から持ってきたチョコバーと機内でもらったプリッツェルでお腹をなだめた。ジンジャーエールは特に緑茶の味とか香りはしなかったと思う。
ついでにお土産を探したら、メープルシロップの小さいボトル3本が14ドル強、大きいボトル1本が10ドル強だった。これなら、50mlのアイスワイン12本セット100ドルの方がお得な気がする。
18時30分に、tim hortonで夕食代わりにサンドイッチを食べた。
ベーグルサンドと言ったらクロワッサンが出てきたり、チェダーチーズのベーグルにハムを挟んでと言ったらハムとチーズとレタスとトマトが挟んであったり、トーストしてねと言ったら何故か笑われたり、しみじみと英語力のなさが情けない。とりあえず美味しいベーグルサンドにありつけたから良しとする。これで6ドル弱だった。
コーヒーは、さすがに機内で推奨された「ダブダブ(砂糖とミルクを二つずつ)」とは言えずに一つずつにしてその薄さを存分に味わった。
19時5分の集合を目指して指定されたゲートに向かったら、添乗員さんが「お探ししていました。」と現れた。「まだ時間大丈夫ですよね?」とびっくりして尋ねると、「19時40分発予定の便が21時30分発に変更になりました。」と言う。そうすると、イエローナイフに着くのは23時30分くらいになってしまう、今日のオーロラ鑑賞はどうなるのだろう。
オーロラの本は読んでしまったし、スーツケースには何冊か入れてある文庫もリュックには1冊しか入れていないし、暇つぶしのタネがない。ソファ席に落ち着いて、うとうとしていた。
後から思えばここでもう一度カメラの設定を確認しておくべきだった。後の祭りである。
20時30分過ぎにボーディングタイムを確認したら、21時30分発の予定がさらに遅れて22時発に変更されていた。今日中にイエローナイフに到着できるのか心配になってくる。
こうなってくると、ただでさえ長い1日が異様に長く感じられる。そして、疲れる。
結局、私たちを乗せた飛行機は、22時30分にイエローナイフに向けて離陸した。
搭乗前の説明で、今日のオーロラ鑑賞は3時までか4時までか選べること、現地の現在の天候は雪であること等々が伝えられた。
カルガリーからイエローナイフに向かう飛行機に乗っている場合、進行方向に向いて右側の席からオーロラが見える可能性がある。そのことを知っていた私は、サーリセルカに一緒にオーロラを見に行った友人の忠告に従い、しつこくしつこく窓の外を見ていた。
途中、雲をオーロラに見間違えたりしたものの、そのしつこさが功を奏して、オーロラが筋状に現れて、カーテン状に大きく広がり、そして消えて行くまでを見ることができた。
白い、大きなオーロラである。
そして、機上から見ると、オーロラが縦に長く現れていることが確認できる。凄い。
よくぞ飛行機よ、遅れてくれたというものだ。
機長さんが気を利かせて途中で機内の照明を消してくれたので、より一層、はっきりと見ることができた。
幸先がいいぞ、と思う。
現地時間でも翌21日になってから、飛行機はイエローナイフに到着した。
この空港では、飛行機から空港ビルまで数十メートルを歩かなくてはならない。ここがとにかく寒い(しかも夜である)と聞いていたので、成田空港から防寒着をえっちらおっちら担いで来ている。綿入りのパンツを履き、ダウンジャケットを着込み、薄手の手袋を嵌めて毛の帽子を被る。それでも寒い寒いと跳ねるようにしながら空港ビルに飛び込んだ。
空港には、オーロラ鑑賞施設のオーロラビレッジのスタッフが待機してくれていた。ここからはオーロラビレッジ主催のツアーに日本からのツアー丸ごとで参加する形になるらしい。
混載のバスで、今日から3泊お世話になるイエローナイフ・インに送られた。
ホテルのロビーに到着して0時55分、「1時25分集合です」と言われる。この時間からでも、お天気が悪くても、とにかくオーロラ鑑賞に向かう。
ツアーメンバー26人がスーツケースを持って1台のエレベーターで各自の部屋に行こうとして大行列になる。でも、各自の部屋に防寒着が用意されているので、一旦、部屋に入らない訳にいかない。
私が自分の部屋に入ったときには1時を回っていた。
防寒着はかなりしっかりしているので中で厚着をすると汗をかいて却って冷えてしまうという注意事項を守り、フリースと綿入りのズボンを脱ぎ、部屋に用意されていた防寒服を着こむ。オーロラ鑑賞で必要なもの一式を詰め込んだバッグを作ってそのままキャリーケースに入れていたので、その他の準備は簡単だ。ぐちゃぐちゃに散らかった部屋は見なかったことにして慌ててロビーに向かった。
レンタルのズボンがあまりにもブカブカだったので、今日は仕方なくストールをベルト代わりに使い、オーロラビレッジのガイドさんにその旨を訴えて、明日、交換してもらうことになった。
送迎バスがオーロラビレッジに到着したのは2時過ぎで、駐車場からダイニングホールに歩き、施設の説明を受けたらもう第一陣が帰る2時20分だった。私が参加したツアーには1時間の延長が元々組み込まれているけれど、同じ飛行機で到着して個人で来た人たちは1時間延長すると25ドルになる。
逆にここで帰ることもできる。ツアーメンバーはほとんどの人が延長を選んでいたと思う。
ダイニングホールでホワイトフィッシュのスープ(ごはんが入っていて、胡椒が効いていて、美味しい)とパンをいただいていると、「真上にオーロラが出ています」の声に呼ばれ、カメラのセットもそこそこに外に出た。
確かに真上に出ていることは判る。いかんせん雲が結構厚く、雪も降っている。そして、私は三脚の使い方をすっかり忘れていて、写真は全く撮ることができなかった。
ダイニングホールにはホワイトボードで今日と明日の天気予報が表示されており、明日(というか、今日)の天気は晴れ時々曇りのようだ。この失敗を糧に三脚のセッティングをきちんとやっておこうと思う。
また、荷物を二つ持ち歩くのは無理なので一つにまとめること、カメラをフリースで巻いただけで電池は30分保ったけれど、そちらもきちんとセッティングしておく必要があること、レリーズの使い方はそんなに難しくないことが判った。
オーロラ鑑賞1日目は多数の反省事項とともに終了した。
4時にホテルに戻ってきて、シャワーを浴び、洗濯をし、目覚まし時計もセットした。
明日は11時集合で昼食を食べに行くことになっているので、10時に起きる予定である。
結局、ベッドに入ったのは5時を過ぎていた。長い長い1日が終わった。
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