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2012.07.09

オーロラ(イエローナイフ)旅行記3日目

2012年3月22日(木曜日)


 就寝4時30分で、何故か6時30分に目が覚めた。しかも、目覚めた後、全く眠気を感じない。
 気になることがあるから目が覚めてしまったのだろうと考えて、カメラの設定見直すことにした。
 ティーピーも、オーロラビレッジ内の歩道に設けられた足下灯も写っているから、明るさが足りないに違いない。
 そんなこんなで苦節30分、カメラの説明書を読み直し、オーロラ撮影ガイドの本を読み直し、室温に慣れて電池も復活したカメラをいじりたおして、語るも恥ずかしい設定ミスが原因で撮ることができなかったことが判明した。


 判明した後、「よかった、これで今日の夜には間に合う。」と思えた自分が謎である。
 前々からチェックしておけば良かったのにとか、どうしてこんなバカな設定を見逃したんだとか、昨日のうちに気がつけたよねとか、そういう風に思いそうなものなのに、何故だか自分でも判らない理由で妙にポジティブシンキングである。
 その後、安心したせいか小腹が空いて、昨日買った「スパークリング、果汁100%」という両立しなさそうな表示のあった謎のオレンジジュースを飲んだ。さてどんな味かと思ったら、正しくファンタオレンジの味だった。100%って書いてあるのは何なんだ! と思う。


 昨日は爆睡していたし、「Do not Disturb」のカードを出しておいた。
 でも、今日は、お掃除やベッドメーキングはともかくとして、タオル交換はして欲しい。添乗員さんから、寝る前にドアを開けたすぐのところにタオルを置いておけば、お掃除の方々も慣れているのでタオル交換だけしてもらえますと教えてもらい、その通りにしておいた。
 9時過ぎにお掃除が始まったらしい気配があったので、廊下に出てお掃除の方を追いかけ、お掃除はパスさせてもらって部屋のゴミを捨ててもらい、新しいタオルに交換してもらった。
 お昼ごはんを食べた後で6時間くらい時間があるし、そこでお昼寝をして寝不足を補う心づもりである。


朝食 11時30分に集合し、昼食はホテルに隣接するショッピングモール内のMackenzie Loungeというお店だった。
 メニューは、クラブハウスサンド(サラダ付き)とコーヒーor紅茶、デザートのチーズケーキである。
 同じテーブルになった方のオーロラ写真を見せていただいて、ちょっと悔しい気持ちになる。昨日のオーロラがこれだけ「すごい」写真になるとは意外だった。私の目はとことん「色」を感じないらしく、昨日も白くぼんやりとした光にしか見えていなかったけれど、明るい緑色に写っている。
 また、ティーピーの明かりだけで、ある程度の時間シャッターを開けておけば、例えば懐中電灯で顔を照らしたりしなくても人とオーロラの写真を撮ることができるという。しげしげと見せていただいた。


 食後にモール内を歩いて、オーロラの絵はがきを買って友人に書こうかと思ったけれど、自分で写真が撮れてからでいいかなという気がして、先送りにした。そもそも、私がオーロラを見に来ていることを知っている友人はほとんどいない。
 一人参加の女性が私を含めて4人いて、食後のおしゃべりがなかなか凄かった。初めて会う人間が26人(添乗員さんを含めて27人)集まっているのだし、その中であれこれあるのは仕方がない。
 流石に若輩の私が参加するのはどうかという気もして、日本人得意の曖昧な微笑を連発というか顔に貼り付かせていたら、後で「ごめんね、おばさんの井戸端会議につきあわせて。」と言われてしまった。


 13時くらいに部屋に戻った。
 それほど眠気が差してきていないし、お天気もいいので町歩きに出かける手もあったけれど、体調がすこぶるいい訳でもないので自重し、当初予定通りお昼寝をした。
 13時半にベッドに入り、気がついたら16時半になっていた。遮光カーテンを引いても結構な明るさになるお部屋で、耳栓もなしで、我ながらよく熟睡したものだ。


 17時45分にホテルのロビーに集合し、昨日の昼食をいただいたエクスプローラーホテルまで歩いて、ダイニングで夕食である。
 集合時刻の少し前に部屋を出て、ショッピングモール内のお土産物屋さんで絵はがきを2枚購入した。泊まっているホテルのロビーからガラス扉1枚を抜ければショッピングモールに行けるのはやはり便利だ。


 晴れているので寒いかと思ったらそうでもない。気温計はマイナス10度と出ている。シャツ2枚にカーディガン、マフラーを巻いて、ダウンジャケットを着れば大丈夫だ。
 ダイニング入口の部屋にコートを掛けておくことになるので、みんなと同じレンタルのジャケットでは探すのが面倒だし、取り違えがあったりするかも知れないと考え、自前のダウンジャケットを着ている。


サラダメインディッシュ


 夕食は、ベリーソースのドレッシングがかかったグリーンサラダ、ホワイトフィッシュのフライ、チョコレートケーキだった。チョコレートケーキにもベリーソースが飾られている。
 前日の昼食ではドリンク1杯つき、今回はディナーだからということで、ドリンク1杯と、食後のコーヒーor紅茶もいただけるという。何だか得した気分である。でも、夜更かしするので、アルコールを自粛せざるを得ないところが残念だ。
 今回のツアーは食事に恵まれていると思う。このディナーでも、特にサラダについてきたベリードレッシングがテーブルの人たち全員に大好評だった。「買って帰りたい!」という声もちらほら出たけれど、添乗員さん曰く、こちらではベリーのジャムやドレッシングなどは家で作るものであって買ってくるものではなく、販売されていないらしい。ホテルで販売したら、日本人観光客に飛ぶように売れると思う。


 食事のときにお隣になった方は、今日の昼間はオプショナルでかんじき体験をされてきたらしい。
 高校生と大学生らしいお子さん3人と家族5人で参加されている方で、お子さん達は昼間寝ているだけではパワーを持て余してしまうんだろう。
 かんじき体験はオーロラヴィレッジ内で行われたそうだ。湖の周りをかんじきを履いて一周し、その間に例えば火起こしの体験があったり、犬ぞりを引いてくれる犬たちを見たり、雪で作られた大滑り台で遊んだりとなかなか充実したオプショナルだったとおっしゃる。


 夕食後、割と遅めに席を立ったところ、やっぱり「レンタル上着の取り違え」事件が発生していた。みんな同じコートを借りて、特に目印を付けるでもなくハンガーにかけて並べておいたら取り違えが起きない方がおかしい。
 逆にどうして「自分のコートじゃない」と気がついたのかというと、ポケットに入れた覚えのないマスクが入っていたからだ。
 この上着取り違え事件がどういう決着をみたのか、そういえば覚えていない。サイズは同じだったから諦めて取り違えた方を着ることにしたか、本来の借り主が判明したか、どっちだったろう。


夕日 いずれにしても、そうやってわさわさした後、外に出てみたら、ツアーの方々が帰り道とは違う方向から戻って来るところだった。ちょっと上ったところにある駐車場から夕日が綺麗に見えますよと教えてもらい、もちろん、行ってみる。
 真っ赤になって沈みかけている夕日はとても綺麗で、しばし見とれ、バシバシ写真を撮った。
 時刻はもう20時近い。そして、明るいので油断していたけれど、かなり寒い。高台で風を受けながら写真を撮っていたら、けっこう冷えてしまった。


 その後、ホテルに戻る方々と別れて、スーパーに立ち寄った。朝食を食べていないので、果物や乳製品が足りない感じがしてベリーのヨーグルト(0.8ドル)を1個だけレジに持って行ったら、前に並んでいたフィリピンから来たというおじいさんに「ダイエットか?」と笑われてしまった。いや、そうじゃなくてオーロラを見に来ているから朝食の時間は眠っていて、などと説明できる語学力はないので、にっこり笑って「YES」と答える。
 ホテルに戻る途中で気温を見たらマイナス18度!だった。 ホテルを出るときにはマイナス10度だったから、一気に8度も下がったらしい。寒いはずである。


 ホテルに戻ると、一人参加の女性陣が若い男の子と何やら楽しそうに話していた。帰り道で一緒になったらしい。そこはスルーして部屋に戻る。
 オーロラ観賞から戻って来たときのためにお茶を沸かして水筒に詰めたり、準備をする。
 もちろん出発の準備も必要だ、今日は犬ぞりに乗るので、いつもより暖かい服装が必要だろうと、レンタルのフェイスマスクの他にサーリセルカで買ったフェイスマスク(目と口のところしか空いていない、銀行強盗みたいなマスク)を用意し、服装もボディウォーマーを足して着込む。あまり着込んでも汗をかいて却って冷えてしまうので服装選びは難しい。


 21時30分頃にオーロラヴィレッジに到着した。ティーピーに一旦集合し、犬ぞりの説明を受ける。「犬ぞりってどれくらいの時間乗っているんですか?」と尋ねたところ、「犬が走る気満々だと早いし、ちょっと気が乗らないというときは時間がかかるので何とも・・・。」というお答えだった。
 ともかく寒さ対策は必要だろうと、持ってきたフェイスマスクを装着する。
 犬ぞりは2艇ずつ4回に分けて走らせるそうで(というよりも4往復してくれるそうで)、私は3回目を指定された。
 人が近づいていくと吠え声が大きくなるので、ティーピーで待っている間も、臨場感バッチリである。


犬と私 犬ぞりは、何というか舟のような形をしている。底に敷物は敷いてあっても、結構、地面(というか雪)の凹凸がダイレクトにお尻に伝わって来る感じだ。
 犬たちは走る気に溢れていたらしく、素晴らしいスピードで進む。森林コースのような感じで、木々の間を抜けて行くのはなかなかスリリングだ。
 体感としては10分くらいで、今回のツアーメンバーで貸切になっているファーレイクに到着した。完全に沈み込んで乗っていたので、なかなか立ち上がれない。スタッフの方にほとんど引っ張り上げて貰った。


 私はほとんど聞き分けられなかったけれど、犬たちをかけ声で操っていて、「ハーッ」というのが進め、「ジー」というのが右、「ユー」というのが左を指示しているそうだ。流石に犬ぞりを引くハスキー犬は賢い。
 犬ぞりを引くのは大体10歳くらいまでの犬で、リタイア後は悠々自適ではなく、後輩の犬たちの指導係に任命される。
 この辺りでは子供達も犬ぞりを与えられて学校に通うし、エネルギ−切れがない分、遠出するにも犬ぞりの方が安心らしい。少し前までは警察官も犬ぞりを使っていたというから、相当に浸透している乗り物だ。


 ファーレイクでは大きなテントが張ってあって、その中でストーブが焚かれている。外に出て少し歩くと湖が広がっており、周りに明かりもなく、絶好のオーロラポイントだ。
 到着して犬たちの興奮が少し収まった頃、「この子は大人しいので写真撮影できますよ。」とスタッフの方が案内してくださり、一緒に写真に収まった。


 ファーレイク上に行くと、空は満点の星である。流れ星も見られたし、人工衛星も判る。
 かすかにオーロラらしき動きはあるものの、あくまでも、空に広がっているのは満点の星空である。
 昨日の反省を元に試しに写真を撮ろうとすると、何故だかレリーズが効かない。レリーズを外してシャッターを切ることは出来るけれど、レリーズのシャッターボタンを押してもシャッターが降りない。ツアーの方に相談すると、レリーズの中に湿気がたまっているとそういうことが起こりやすいという。
 私がレリーズと格闘しているうちに滞在時間も終わり(恐らく1時間もないくらいだったと思う)、元のティーピーに戻ることになった。名残惜しいが仕方がない。


 行きよりもアップダウンの多い、でも距離としては短いコースを走り、あっという間に出発地点に戻った。
 戻ると、丁度0時くらいである。寒い中を走ってちょっと小腹が空いたので、ダイニングに行って本日の夜食をいただいた。今日は七面鳥とマカロニのスープだ。これにスコーンが付く。温かい物を食べると人心地がつく。
 そして、今日になって初めて、テーブルにぽつぽつとバターが置いてあることに気がついた。これが甘くて美味しい。スコーンにたっぷりつけて頂く。スタッフの方によると、バターとシロップをひたすら練って作ったものらしい。
 ダイニングのお手洗いに寄ってティーピーに戻ると、外ではオーロラが始まっていた!


最初の1枚 レリーズはもう諦め、シャッターを直接押すことにした。それもあって、三脚は低めに構えて安定性を高める。
 これが最初に撮ったオーロラの写真である。
 判りにくい。
 絞り3.5(これが私のカメラのレンズの限界値である)、ISO1600で、シャッタースピード6秒で撮ったのだから当たり前だ。シャッタースピード6秒は、そのときたまたまお隣にいたツアーの方に倣った。少し考えれば、その方が使っているレンズはかなりいいもので明るく(確かF値が1台とお聞きしたような気がする)、私が同じにしていい訳がない。


オーロラ その後、ISOを上げたり下げたり、シャッタースピードを短くしたり伸ばしたり、色々と試した。
 試すのはいいとして、その結果は一瞬、液晶に表示される「今撮った写真」で確認しているだけだから甚だ怪しいけれど、これはもう仕方がない。
 結局、この後はほとんどISO1600〜2000、シャッタースピード20〜25秒で撮っていた。この写真はISO2000、シャッタースピード20秒である。


 メディアだけはたっぷり用意してあるし、昨日一昨日と写真を撮れていないのでさらに余裕がある。画質を上げ、LAWでの保存も同時に行ったので、シャッターを切るのに20秒、保存にも同じくらいの時間がかかる。
 やっぱりレンズの明るさは大事だよ、としみじみと思った。魚眼のフィルターをつけて撮影範囲を広げた分、恐らく光を取り込みにくくなっていた筈だ。


 オーロラはその後もゆらゆら揺れたり、消えたり、また違う場所から上がって来たりした。
 ずっと迷っていたけれど、1時45分頃、さらにオーロラが大きくなりそうな感じになってきたので、25ドル払って1時間の延長を決めた。ツアーメンバーの1/3くらいが延長していたと思う。この延長分の支払いは、現金でもカードでもトラベラーズチェックでもOKだった。
 延長なしの方々は2時20分にオーロラヴィレッジを出発する。みなさんを送った後、オーロラはさらに動きを見せてくれた。嬉しい。
 この頃には既に電池マークが点滅し続けていた。私が持っている三脚とカメラでは、三脚に付けたままでは電池交換ができないので、「お願いだから次の1枚まで保ってね」と思いながら写真を撮り続けた。フリースのミニ毛布で巻いただけだから、大した防寒はしていない。
 結果的には、電池マークが点滅し続けたものの、帰るまで電池は保ってくれた。


  この日に撮ったオーロラの写真はこちら。


 オーロラも落ち着いたし、出発時間も近いということで、3時頃には集合場所のダイニングに向かった。
 実は、この頃には、ポケットに入れたコンパクトデジカメも、リュックの持ち手にくくりつけた腕時計もすでに止まっていて、はっきりした時刻は判らなかった。周りから人が少なくなっていることにふと気がついたのだ。
 ダイニングに戻り、温かいココアを飲んでほっとしていたところ、「またオーロラが動き始めましたよ。」というスタッフの声を聞いたら、それは出て行くに決まっている。カメラと三脚はまだ外に置きっぱなしだったので、荷物は放り出したまま、カメラをひっつかんで少し暗いところに移動した。


最後の1枚 そうして撮ったのが、この1枚である。
 というよりも、この後もオーロラは大きく動き続けたけれど、私の方がエネルギー切れとなり、カメラを三脚から外してジップロックに入れ、撤収した。
 オーロラはこの後、バスに揺られて市内に戻る途中も、曇った窓ガラスの向こうでずっと大きく揺れ続けていた。このときのバスには、この後4時30分ホテルのロビー集合で帰国する方もいらしたそうで、きっと激しく眠いけれどとても満足だったに違いない。


 ホテルに到着したのは4時過ぎで、かなり冷え切っていたので周りのお部屋の方に申し訳ないと思いつつバスタブにお湯を溜めて、ゆっくり浸かる。
 お腹も空いていたのでお湯を沸かして持ってきた春雨スープを作って食べる。水筒に入れておいた温かい麦茶が我ながら大正解で落ち着く。
 5時くらいにベッドに入った。


 オーロラ(イエローナイフ)旅行記2日目 <- -> オーロラ(イエローナイフ)旅行記4日目

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