中米3ヶ国旅行記1日目その1
2012年12月15日(土曜日)
妹一家が10時頃にやってきて、10時40分に家を出なくてはならなかった私とはほとんど入れ違いだった。
天気は崩れかけていたけれど、何とか駅までの道のりでは降られずに済んだ。あとは外に出るところはないので問題ない。
12時に成田空港第一ターミナルに到着した。メキシコペソを持っていなかったので10000円両替し(あとで大失敗であったことが判明する)、暇つぶしの文庫本と薬を購入した。荷物を送ってあったので、買い物等は集合前に済ませる。
12時半過ぎにカウンターに行くと、添乗員さんがいらして、アエロメヒコのチェックインはとても混雑するので今すぐ行ってくださいとおっしゃる。今日、家から持ってきた荷物と成田空港宅配で送ってあった荷物と多少の入れ替えをし、チェックインの列に並んだ。
長い。
列の途中に預入荷物のチェックをしているおじさまがいらして、前に並んでいたメキシコ人らしい男性グループに「これは重量オーバーしている。」、「いくつ以上だと追加料金が取られる。」などと指導している。「クリスマスプレゼントにオマケしてくれ。」と言われて苦笑いを返していた。
メキシコ人、なかなか楽しい人々のようだ。
何とか集合時間に間に合い、13時40分に旅行社の受付カウンターに戻ったら、そこには女性お一方しかいらっしゃらなかった。あとお一人の男性はチェックインの列に並んでおり、他3名の方はビジネスクラスなのでラウンジを利用すべくすでにセキュリティチェックを抜けたという。
ツアーメンバー6人のうち3人という、こんなにビジネスクラス率が高いツアーは初めてだ。添乗員さんも「綺麗に年齢で分かれましたね。」と苦笑していた。
セキュリティチェックでは多少並んだものの、出国審査はガラガラだった。
チェックインの待ち時間が計算外でお昼ごはんを食べそびれていたので、ここは最近手に入れた秘密兵器、プライオリティパスを使うことにして、近くにあったKALラウンジで軽く食べることにした。
結構お腹が空いていて、おにぎり一つとデニッシュ二つも食べてしまった。座る場所をちょっと探すくらいの混雑具合だ。
無料で軽く食べて飲むことができるという心の余裕は結構大きいということを実感した。
飛行機に乗り込んだら、同じツアーの方が化学系のアレルギーをお持ちで、お隣の方の香水がちょっと厳しいとおっしゃり、席を替わった。
そうやって席を移動していたからか、スチュワーデスさんに「こっちに来い」と呼ばれ、空いている(そして心なしか多少座席間隔の広い)席に移らせてくれた。しかも、真ん中の3席並んだブロックでお隣は空いていたので、寝ようが席を立とうが問題なしだ。
長い飛行時間、有り難いかぎりである。
一つ席を空けたお隣は日本語を少し話すメキシコ人の若者だった。
「雨だから」離陸が遅れるというアナウンスが入った。「多分16時30分には飛べると思うけど、正確には判らない」と機長アナウンスが入ったと、メキシコ人の若者が日本語と英語のちゃんぽんで教えてくれる。
そんなぁと思って待つこと1時間半、15時40分離陸予定だったアエロメヒコ057便は100分遅れの17時20分に離陸した。
19時頃に最初の機内食が出た。お魚か鶏かと聞かれ、お魚を選んだら照り焼き丼のような感じだった。それにチキンサラダがつく。白ワインとりんごジュースをもらい、デザートのチョコケーキを食べるときにはコーヒーをもらった。
この機体はパーソナルテレビがないのが辛い。時間つぶしに困ってしまう。
メキシコ人の若者は相当に人なつこい人のようで、少しおしゃべりする。もちろん、日本語である。彼の日本語は私の英語よりもはるかに上手く、聞けばメキシコのアグアスカリエンテスという町にある日産工場で働いていて、出張の帰りだそうだ。
ユカタン半島に観光に行くんだと言うと「それはいいね。」と言う。「行ったことある?」と聞くと苦笑いして「ない。」と言う。なかなかお茶目である。
彼が言うには、メキシコ北部は非常にアメリカナイズされてしまっているし、一方ユカタン半島は「Mixed」なので、メキシコらしい地域はメキシコシティとチアバス地方だという。
そして、ビーチに行くなら絶対に太平洋側だとお勧めされた。
今回、私が行くのはその「Mixed」のユカタンばかりだと言ったところ、彼にとっては、ユカタン地方といえば「トゥカン」という鳥なのだそうで、盛んに「トゥカンを何故知らないんだ」と言う。困ってガイドブックを引っ張り出して調べたところ、トゥカンというのは「ヒムネオオハシ」という綺麗で大きなくちばしを持つ鳥のことらしいと判った。
通路を挟んだ隣にはメキシコ人の女の子がいて、彼女は大阪の大学で日本語を勉強していたそうだ。
彼と彼女は飛行機に乗る直前だか飛行機に乗ってからか、今日、初めて出会ったらしい。でも、二人ともお互いを「友達だ」と紹介する。それがメキシコ流なのかも知れない。
若者が「二人で話していたんだ。」と言うと、彼女は「どうやって?」と目を剥いて驚いていた。私がスペイン語などサッパリ判っていないことはお見通しだったらしい。「日本語と英語のちゃんぽんで。」と若者が答えると深く頷いていた。
日本時間の16日3時、現地時間の15日12時頃に、朝食なのか昼食なのか微妙な機内食が出た。
窓の日よけも開けられ「あと少しで到着ですよ」という雰囲気になる。
予定より45分遅れの14時20分(メキシコ時間)にメキシコシティに到着した。
メキシコシティ国際空港のセキュリティチェックは結構厳しい。
成田空港で荷物を預けるときに鍵はかけない方がいい、チェックのために壊された人がいると言われ、鍵をかけずに鍵の部分をガムテープで覆って荷物を預けた。
さらに、国内線に乗り継ぐ際に一度ターンテーブルから荷物を引き取り、ボタンを押して赤だったらオープンチェックというシステムになっている。
添乗員さんを含めて7人のツアーで、私ともうお一方、年配の男性が見事に当たった。結構な高確率だ。
もっとも、検査自体はそれほどものものしい雰囲気ではなくて安心した。
これから、18時11分発カンペチェ行きの国内線に乗り継ぐまで暇である。
集合場所を決めていったん解散になったものの、特に行く場所もない。帰りもここでトランジットするのでお土産のチェックでもしようとウロウロしていたら、メキシコシティに来る飛行機でお隣だった若者と再会した。彼は22時くらいまで乗り継ぎ待ちだと言う。
彼がここでアメリカドルからメキシコペソに両替していたのでレートを見たところ、1ドル=12ペソだった。1ドルが80円とすると1ペソが6.77円になる。私は成田空港で1ペソ=8.33円で両替しているから、えらく損をしていることが判ってショックだった。
メキシコに旅行するときは、日本ではなくメキシコ国内で、ドルからメキシコ・ペソに両替するべきである。
最近、メキシコ国内でドルでの支払いができなくなっている(国の方針である)という注意もあったし、日本出発時に多少の準備はしておいた方がいいかも知れない。
ふと搭乗案内のモニターを見ると、18時6分発(この時点ですでに変更されている)だった筈のカンペチェ行きアエロメヒコ2442便の出発時刻が突然、17時47分になり、あれよあれよという間に17時6分発に変更された。
若手3人(ということにする)チームは焦りまくる。これでは、添乗員さんに指定された集合時刻よりも前に乗るべき飛行機が離陸してしまう。
添乗員さんを探してフロアを行き来し、ようやく行き会った添乗員さんに確認してもらったところ、「モニタが間違っている」ということが判明した。
そんなのありか、と憤慨しまくる。
このドタバタの間に添乗員さんと私とがラウンジに入れることが判明し、二人がそれぞれ一人ずつ同伴すればツアーメンバー全員がラウンジを利用できるので、この後の待機はラウンジでということになった。
今日の夕食はツアーについていなかったので、適当なところで空港内のレストランで食べようと思っていた。ラウンジに行ってみるとサンドイッチ等の軽食が用意され、お酒もフリーだった。ここで寛ぐことに決定である。
このサンドイッチが見た目は地味だけれど、ツナのフィリングが挟んであってなかなか美味だった。
実は、プライオリティパス利用の場合、同伴者もラウンジを利用することができるけれど、料金がかかる。
帰国後にクレジットカードの請求が来て気がついた。
でも、色々と考えるに、ラウンジ利用料を負担することになっても「全員でラウンジで寛げる」と思い込んで利用できたのは結果オーライで良かったんじゃないかという気がしている。
カンペチェ行きの国内線が離陸する頃にはすっかり日も沈んでいた。
左右2席ずつの小さめの飛行機で、ツアーの女性とお隣同士である。
どこの何という山か判らなかったけれど雲の上に山の頂がのぞき、夕焼けの空に三日月が光る絵がちょっと格好良くて、写真を撮った。
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