村杉温泉旅行記2日目
2015年3月16日(月曜日)
6時くらいに一度目が覚めて、母が窓の外を見て「曇っている」と言ったのは聞いたけれど、何しろ睡眠時間3時間では全く足りていない。二度寝した。
7時に起きだして、朝風呂に行く。
そういえば、お部屋には「就寝用に」と浴衣がもう一枚用意されていたのに、すっかり着替えるのを忘れていた。そのまましわくちゃの浴衣を着て大浴場に向かう。
朝風呂は、これまでで一番混雑していた。それでも、入れ替わりで上がっていく方が多く、露天風呂で若い女の子と一緒になっただけだ。
今朝は冷えているのか、露天風呂の湯温が低いような気がする。長湯できるのは嬉しい一方で、なかなか温まらない。
彼女は果敢に「源泉そのまま」という26度の水風呂に浸かろうとしている。「大丈夫?」と母が声をかけると、「温まらないじゃないですか。友達が水風呂と交互に入ったらかなり温まったって言うんで。」という返事をしつつ、彼女も膝までで断念していた。
朝食は8時半からお願いしていた。しかし、新しいポットを持ってきてくださった宿の方に「もう用意はできていますのでいつでも。」と言っていただいたこともあり、8時からの連続テレビ小説「マッサン」を見終わってすぐに朝食に向かった。
なかなか豪勢な朝食である。こんなにたくさん食べられないよと思う。蕗味噌と、「地元で有名な川上とうふさんのお豆腐です。」という口上付きで供された湯豆腐がとても美味しかった。
宿の売店で、昨日飲んだ宿オリジナルの日本酒と、五頭温泉郷で穫れたらしいコシヒカリ1kgを購入する。お酒は、父へのお土産だ。
ミラコロで来ていると、つい重いお土産を気軽に買ってしまうのが困ったところである。
11時発の送迎バスをお願いしていて、チェックアウトも11時だ。荷造りもほぼ終わったし、お部屋でゆっくりしていればいいけれど、それにしても暇である。
温泉街の空気にはラドンが溶け込んでいるという話を聞き、一人でお散歩に出た。
村杉温泉は、建武2年(1335年)に、足利家の武将だった荒木正高(と書いてあったけれど、私はこの武将を知らない)が戦乱を逃れてこの地に着き、薬師如来のお告げによって温泉を発見したと言い伝えられている。
温泉はラジウムを多く含んでいて、入浴や飲泉での効果も十分だけれど、吸入での効率が一番良いとされている。
この「ラドン」を吸うと抗酸化機能が高まるし、マイナスイオンが発生するため自律神経の乱れが整えられる。
温泉が湧き出るとき空気中にラドンが拡散され、その空気に包まれた村杉は昔から「医者いらず」と言われていたそうだ。
お散歩する甲斐もあろうというものである。
フロントで「お散歩しようと思うんですが。」とお聞きしたら、返って来たのは「行くところはないですね〜。」という苦笑いだった。
宿を出て左に行くと足湯や薬師堂が、右に行くとうららの森といって農産物の直販所があるという。逆に言うと「それくらいしかないですね〜。」という。阿賀野市観光協会が発行した「五頭温泉郷」という冊子をいただき、とりあえず外に出た。
左に行くと、ほとんど歩くことなく共同浴場、露天風呂、足湯が集まっている辺りに到着した。
露天風呂は今日は休業のようである。
共同浴場は人の出入りが結構あるし、その前にある飲泉用の蛇口には列ができている。
薬師堂に上がる階段は雪かきがしてあり、有難く上がらせてもらい、お参りする。
古い薬師堂があるということは、温泉に薬効があると古くから認められていた証しである。
足湯があることは知っていたのにうっかりタイツを履いてきてしまったので(スパッツも持参していたというのに!)、残念ながら足湯は諦めた。
小石が埋められているゾーンや、ジェット流が出るゾーンがあり、なかなか凝った足湯のようだ。
共同浴場の辺りから、朝も名前を聞いた川上とうふの「100m先に移転しました」という看板が見えた。
それは行ってみようとてくてく歩く。この辺りを一周しても大して時間はかからないだろう。
お豆腐屋さんの朝は早く、もう開いていたので、お店に入らせていただいた。
入るなり試食の小皿を手渡され、「おからは無料でお分けしています。」と声をかけていただいた。「家に帰り着くのは早くて夕方なんですけど、大丈夫ですかね〜。」とお聞きしたところ、「微妙ですね。」というお答えだったので諦める。
おからは、適当な野菜を塩もみして加え、マヨネーズと和えるとポテトサラダのようになって美味しいというお話だった。機会があったら試してみようと思う。
お豆腐は、保冷バッグ(200円)に氷と一緒に入れれば帰宅が夕方でも大丈夫というお話だで、重いぞーと思いつつ、おぼろどうふ、五頭のしずくと名付けられた青豆のおぼろどうふ、そして、「極上」と銘打たれた黒豆豆腐を購入した。
今日の夕ごはんは湯豆腐で決まりである。
そのまま少し行くと車道に出たので、フロントの方に教わったうららの森に向かう。
野菜の直売所と、お土産物屋さん、軽食も食べられるカフェ、あとお豆腐作り等を体験できる施設が併設されていた。
宿に戻ると、ちょうど10時だった。
母に「買っちゃった。」とお豆腐の入った保冷バッグを見せたら笑われた。それはそうである。しかも、重い。
お豆腐の入った保冷バッグを入れるととてもではないけどミラコロに全部の荷物は入らず、私のボストンバッグを出して、軽くて嵩張る物を詰める。
その代わりに、豆腐に米、お酒と詰め込まれたミラコロは、持ち上げるのに苦労しそうな重さだ。
再度の荷造りを終え、10時半くらいにチェックアウトした。
昨日、チェックインのときにいただいたコーヒーチケットを有効活用させてもらおうと、送迎バスの時間よりも早めにチェックアウトした。
お庭を眺められるソファに陣取り、ゆっくりコーヒーをいただく。母も「こういう時間にコーヒーを飲むのもいいわね。」とご満悦である。
ロビーには、送迎バス待ちらしい方が10人以上いる感じだ。
お天気も良かったので、コーヒーを飲む合間にお庭に出て、池の鯉を眺めたり、昨日教えてもらった松濤亭を写真に納めたりした。
11時少し前に送迎バスは出発した。昨日よりバスは混んでいて、空には昨日より雲が多い。外を眺めることもほとんどなく爆睡しているうちに、11時45分に新潟駅に到着した。
13時7分発のときの指定券を取ってある。あと1時間ちょっとでお昼ごはんとお土産を買えばOKだ。朝ごはんが遅かったし、お腹も空いていないので、お弁当を買って新幹線でお昼ごはんにしようという計画である。
しかし、新潟駅は意外と駅弁を売っているお店が少なくて、「これにしよう!」というものがなかなか見つからない。
昨日、エレベータやエスカレータを探してうろうろしていて見つけた、Cocolo西館3階のぽんしゅ館にお土産を探しに行く。
母と二人だし、昼間だし、これから新幹線で帰るのでチャレンジしなかったけれど、ぽんしゅ館では日本酒の利き酒をすることができる。
また、お醤油がたくさん並んでいて味見することができたりして楽しい。
ル・レクチエのジャムや、試食させてもらった醤油など、またもや瓶入りの重いものを購入してしまった。
ミラコロは便利だけれど、こうして調子に乗って重いものを買い続け、強引に引っ張って移動した結果、手首が痛くなることが再々なのをすっかり忘れている。
さらに、ヤスダヨーグルトのショップに行って、飲むヨーグルトなど6品くらいが詰め込まれていた「お得なセット」と、帰りの電車で食べようとヨーグルトチーズケーキを購入する。
そこから新幹線改札口に向かう途中のお寿司屋さんで、押し寿司三種類の折り詰めを一つ買い求めた。デザートも購入したし、お昼ごはんは押し寿司を半分こでちょうどいいだろう。
これ以上買い物をしないように改札を入り、待ち合わせコーナーの椅子で新幹線を待つ。始発で、入線は10分前だ。
帰りの新幹線は二階建てではないのがちょっと残念だ。重いミラコロを担ぎ上げずに済んだのは有難い。
発車してすぐ、押し寿司を食べ始めた。お腹は空いていないのに、ちゃんと食べられるのが不思議だ。
そこからまた眠ってしまい、起きたら熊谷だった。デザートのヨーグルトチーズケーキを食べる。食べてばっかりだ。
15時14分、新幹線ときは上野駅に到着し、ちょうど雨が降り出した頃、自宅に帰り着いた。
とにかく旅行に出たいという気持ちで出かけた村杉温泉旅行は、全く計画なく出かけた割りに、のんびりと楽しめた。
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