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2015.09.27

カムチャツカ旅行記1日目

2015年8月8日(土曜日)


 今回、参加したツアーは、「秘境カムチャツカ花物語」というタイトルの往復チャーター便利用のツアーで、成田空港第2ターミナルに8時40分集合である。
 キャリーケースは空港宅配で送ってあるので、身軽に出発できる。7時過ぎに自宅を出て、キャリーケースの受け取りにちょっと手間取った分、集合時刻に5分遅れくらいでカウンターに到着した。
 まずはeチケットをもらってチェックインする。
 チェックイン終了後、カウンターに戻って資料等々をもらい、9時20分の再集合を告げられた。


 集合までの間に、日焼け止めやのど飴を購入する。
 ついでに、iPadに購入した本のデータをダウンロードする。現地でネットに接続するつもりはない(有料でもの凄く遅いwi-fiが使えると教えてもらった)けれど、ヒマ潰しになるかなと思って持参した。
 再集合して判明したところ、ツアーは、ご夫婦が3組、母娘が2組、友人同士が1組、一人参加が3名の計15人だった。
 今回も私が最年少のようだ。


 出国審査は、ガラガラとは言わないまでも、スムーズに通過することができた。
 ラウンジで少し休憩しようかと思ったけれど、どうにも探すのが面倒臭い。そして、ヤクーツク航空のチャーター便はどうやらバスで移動してタラップを上って乗ることになるらしく、指定されたゲートは一番端っこである。
 途中にあった自販機でお茶を買って冷たいうちに持参した水筒に移し替え、ロシアの入国カードを書いたりしながらゲートオープンを待った。


チャーター機 6月にチャーター便がフライトキャンセルになったという恐ろしい逸話も聞いて戦々恐々としたけれど、無事に10時半にゲートがオープンした。
 バス1台に恐らく乗客全員が乗り込む。飛行機に乗り込むのだって早い。
 100人乗りの小さな飛行機がこの日はほぼ満席だった。5年前に就航したばかりの新しい機体は快適である。
 R3-9970便は定刻よりも早く動き出したと思ったら、離陸態勢に入るまでに30分以上も移動を続けた。どれだけ端っこにいたか判ろうというものだ。


 (ここからは、日本よりも3時間進んでいるカムチャツカ時間で表記する。)


機内食 15時半くらいにランチボックスのサービスがあった。
 サンドイッチにハムやサーモン、キャラメルムースケーキにキットカットというメニューである。
 このメニューは「ロシアっぽい」のか。このランチボックスを作ったのはANA系のケータリング会社という話だった。
 やっぱりロシアなら紅茶でしょうと紅茶をお願いした。「ミルクを入れて。」というお願いをどうして聞き入れて貰えなかったの謎である。私の発音が悪かったせいかも知れない。


 17時半過ぎ、約3時間半のフライトでペトロパブロフスク・カムチャツキー空港に到着した。
 空港といっても、何というか「仮」という感じの建物である。「帰りに空港でお土産を買えばいいや」という感じは全くない。そもそもお店などなさそうである。
 空港自体の佇まいが「軍用」という感じで、「どう見ても軍用ですよね」というヘリがあったり、「カモフラージュしていますね?」という感じの格納庫がたくさんあったりする。
 入国審査の窓口が三つあったのに、100人が通過するのに30分以上かかった。そんなに物々しい感じではなく、パスポートを返してもらうときにニコっとしてもらってほっとする。


 入国審査後、自分のスーツケースを探し当て、セキュリティに通す必要がある。
 入国の際にセキュリティチェックがあるのは、ヨルダンからエジプトに船で入国したとき以来のような気がする。しかも、セキュリティチェックに並んでいるとき、麻薬探査犬なのか、ものものしい感じの犬がくんくんと荷物の匂いを嗅いでいた。


 今回のこのツアーは、同じコースに申し込んだ人を2グループに分けて催行されている。日程も多少入れ替えたりしているようだ。
 今日のところは、観光バスに2グループの全員が乗り込み、ホテルに向かった。バスの中で、パスポートと出入国カードの半券が回収される。
 途中、ガイドのユリアさんが「カムチャツカのシンボルに会いましょう。」と言い、フォトストップがあった。
 カムチャツカのシンボルって火山ですか? と思ったら、全く違った。


熊の像 カムチャツカのシンボルは、奥に見えている山(コリャーク山)ではなく、熊の像だった。
 土台には「ここからロシアが始まる」と書かれている。
 もう夕方で、薄い長袖シャツだとちょっと涼しい。「寒い」までは行かないものの、ストールを首に巻いた。
 カムチャツカの「カム」は魚、「チャツカ」は燻製という意味である。何だかスモークサーモンを買って帰りたくなる名前だと思う。
 この熊の像の周りでも、ネムロシオカマやヤナギランといったお花を見ることができた。


 ホテルまでの車内では、KAMCHATUINTOURと書かれた注意事項の紙が配られた。もちろん日本語である。この会社が現地ツアー会社らしい。
 紙には「熊と遭遇した場合」や「もし雪崩に遭ったら」といった注意事項までもが書かれていて、ちょっと驚く。トレッキングに来る日本人が多いのかも知れない。


 その他、ロシアではチップの習慣がないのでピローチップも必要ないこと、ホテルのお湯は23時くらいまで使えること、トイレでは使用済みの紙は流さずに備え付けのゴミ箱に捨てること、使用済みのタオルは床に置いておくと交換してもらえること、ホテルの各フロアにはウォータサーバが設置されていること等々の説明があった。


部屋バスルーム 19時半前、今日から4連泊するアバチャホテルに到着した。
 エレベーターがとても小さいし、私の部屋は3階だったので、階段で上がる。
 アバチャホテルに泊まった方の旅行記などで「お部屋が小さい」「スーツケースを開けるスペースがない」といった書き込みがあって心配していたら、シングルユースだからか、それほど狭いという感じはしない。
 シャワーのみと聞いていたけれど、バスタブがあるのが嬉しい。
 部屋は街側で、窓を開けると車の音が少し気になる程度だ。この涼しさなら窓を開けて寝ることはないしほぼ問題ない。


ミニスーパー この日の夕食はツアーに含まれていない。添乗員さんからも「軽食をお持ちください」と案内をもらっている。
 希望者はロビーに集合してスーパーに行きましょうという添乗員さんの声かけがあり、ツアーメンバーの半分くらいの方が参加した。
 ホテルから道路を挟んで一本入ったところにミニスーパーといった大きさのスーパーマーケットがあり、21時まで開いているという。


 品揃えはなかなか豊富で、お総菜や、おつまみっぽいもの、チーズやお魚、野菜、蜂蜜やジャムも売られている。お寿司(**ロールという名前がつきそうな感じのもの)まであった。
 オレンジジュースや果物(果物は全て輸入品で全般的に高い)、洗ってすぐ食べられるミニトマトや、添乗員さんが「美味しい」と太鼓判を押したアイスクリームなどが人気だった。
 買えるものならとっとと職場土産を買ってしまいたいと思って添乗員さんに相談したら、「チョコレートは絶対にアリョンカがいいです!」と止められた。


 部屋に戻ってもまだ20時半だ。お腹もあまり空いていなかったので先にお風呂にした。
 せっかくなのでバスタブにお湯をため、入浴剤の代わりに虫除けを兼ねて持参していたラベンダーオイルを垂らす。
 お部屋の匂いがちょっと気になっていたので、ちょうどいい。
 お部屋にはドライヤーもあった。この涼しさで髪を乾かさずにいたら風邪をひきそうだし有り難い。
 思っていたよりも色々と揃っているホテルである。


夕食 おにぎりやサンドイッチを持ってくるのは何となく気が進まなかったので、カップ焼きそばを持ってきた。
 当然、湯沸かしポットも持参している。
 ホテルの廊下のウォーターサーバでお湯とお水をいただけるという話は聞いていたけれど、この場合の「お湯」が熱湯かどうかは割と微妙なので、ホテル移動もないし、心配するくらいならと持参した。


 この日の夕食は、そのカップ焼きそばと、スーパーで買ったカムチャツカビール(67ルーブル)、そしてヨーグルトというメニューである。
 先ほど行ったプレーンヨーグルトは売っておらず、どのヨーグルトにもフルーツが入っていた。
 購入したビールはカムチャツカでポピュラーな銘柄で、瓶ではなくペットボトルに入っている。ごくごく飲めるお味のビールで美味しくいただいた。


 夕食を食べながら、添乗員さんにもらった資料に目を通す。
 今回、テーマはフラワーハイキングだし、本屋さんで眺めたロシアのガイドブックにはほとんどカムチャツカの情報が載っていなかったので購入しなかったし、予習らしい予習を全くしていない。
 カムチャツカには元々コリャーク人らが住んでいたと書いてある。コリャーク人と聞くと村上春樹の「1Q84」を思い出し、何だか親しみを感じてしまうのが我ながら単純である。


 いただいた資料によると、カムチャツカは、1697年にロシアの探検隊が到達した後は、ロシア帝政の支配下に置かれていた。
 冷戦時代には国防の重要拠点とされていて、外国人の渡航が解禁されたのは1999年になってからだという。随分と最近のことなのだ。実際、現在も、アバチャ湾はロシア潜水艦隊の基地となっている。
 それは、観光開発が進んでいない訳だよと思う。


 ごくごくとビールを飲んだら、何だか眠たくなってきて、22時半にはベッドに入った。
 窓を閉めれば、外の車の音はそれほど気にならない。定期的に「ブーン」という音をさせる冷蔵庫の音の方が気になるくらいだ。
 添乗員さんから「明日は6時半にホテルにモーニングコールを頼んでいるけれど、これまでにも”モーニングコールがなかったわ”という方がいたので、各自で目覚ましをかけましょう。」と言われている。6時に目覚ましをかけた。


-> カムチャツカ旅行記2日目その1

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