2015.01.12

西伊豆旅行記の入口を作る

富士山 ここは、年始に出かけた西伊豆旅行記への入口である。
 母と二人、美味しいものを食べて温泉に浸かって、ついでに西伊豆の海に沈む夕日と、あと富士山が眺められるといいねぇというのんびり旅だ。

 この1泊2日の旅行にかかった費用は、一人分約38500円だった。
 ここには、交通費、ホテル代、食事代等が含まれているが、お土産代は含まれていない。

 以下の日程の日付部分をクリックすると、その日の旅行記に飛べるようになっている。

1日目 2015年1月1日(木曜日)

2日目 2015年1月2日(金曜日)

 

持ち物リスト(西伊豆編)

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西伊豆旅行記2日目

2015年1月2日(金曜日)


朝一番 一度、2時過ぎに目が覚めたものの、その後は爆睡して7時くらいに目が覚めた。外を見ると、西伊豆の海の上の空がピンクに染まっている。
 朝風呂に行ったところ、昨日よりもずっと波も風も穏やかである。露天風呂も風は吹いているものの弱く、湯温も昨日より高くなっていて、ゆっくり浸かることができた。
 もっとも、「のぼせやすい」温泉であることは変わらず、15分くらいで退散する。
 湯上りのお水も少し多めにいただいた。


 8時に箱根駅伝往路がスタートした。その号砲を見届け、かなり大きな集団で走っていることを確認してから朝食に行った。
 流石に満室というだけあって、朝食場所のレストランは混んでいる。スタッフの方が空いているテーブルにすぐ案内してくれた。有難い。


朝食 朝食ビュッフェでは洋食を選ぶことが断然多い母と私も、おせちの数々もビュッフェに並んでいたし、お雑煮も用意されていたので、今回ばかりは「お正月料理」の和朝食にする。
 お雑煮を頼んだら「ごはんはいかがですか?」と聞かれた。お雑煮に入っているお餅が割と小さめだからだろう。普段、ビュッフェと言われるとたくさん食べてしまうから、その小ささが嬉しい。。
 お雑煮の他、蒲鉾に伊達巻、昆布巻きに田作り、きんぴらごぼうに黒豆に青菜のお浸しなどを少しずついただいて、お皿がいっぱいになった。
 何となく食べたくなって湯豆腐も追加する。


 お雑煮に入っているお餅は紅白でおめでたく、なるとは羊の絵が描かれた絵馬の形になっていてなかなか楽しい。
 2015年のお正月料理は、これで大満足である。
 さらに「伊豆名物」だったか「伊豆特産物」と書かれていたところてんもいただく。
 母は「薄い」と文句を言いつつコーヒーを飲んでいる。
 ドリップパックを持参しているし、お部屋には電気ポットもある。レストランは相変わらず大賑わいで待つ人もいそうな気配だったので、お部屋で改めてコーヒーを淹れていただくことにした。
 部屋に戻って、荷造りをしたり、歯磨きもしたりしながら、チェックアウト時刻である10時までお部屋で箱根駅伝を見た。


干潮時刻ころ ロビーのホワイトボードには今日の日の入りや干潮時刻が書かれていて、1月2日の干潮時刻は9時23分ということだ。そのときの様子を見逃す訳には行かない。
 また、洞窟めぐり遊覧船は欠航、駿河湾フェリーは出航という情報も表示されている。
 ホテルのお部屋でぎりぎりまでのんびりして、11時8分堂ヶ島発のバスで土肥港へ行くことに決めた。12時土肥港発の駿河湾フェリーに乗って富士山を見ようという計画である。


ミニ遊歩道ミニ遊歩道 10時にチェックアウトし、私はホテルのミニ遊歩道を辿って海際まで下りてみた。母はロビーでお留守番である。
 ロビーからも三四郎岩が眺められるし、お土産物屋さんもある。「行く?」と聞く前に「あなたは写真を撮るんでしょ、ここで待ってるわ。」と言われた。
 ロビーから海側に出て少し行くと、海の上に突き出した岩まで下りて行くことができた。海面が近い。
 昨日に比べて波は穏やかで白波も見えないとはいえ、やはり岩に波が直接打ち寄せているところは迫力である。渦を見ていると吸い込まれるような気分になるのも怖くて、早々に退散した。


 


 ロビーに戻ると、母がお土産物屋さんで何やら交渉中だった。
 お店のおばさんは、「私が71歳で最年少の海女だから」とおっしゃり、鯵の干物と金目鯛の干物を熱烈にお勧めしてくる。曰く「千葉の漁師さんがこんな立派な鯵は見たことないって買って行く。」とのことだ。
 鯵の干物が5尾入って1500円、金目鯛の干物が2尾入って2000円、2箱ずつ買えばオマケもつけてくれると言われて母はあっさりと陥落し、クール宅急便で送ってもらうことになった。
 ついでに、昨日到着したときにいただいたお茶菓子のお饅頭も購入して送る。
 さらに、母は、「送ってもらって荷物にならなくなったから。」と追加でお仏壇にお供えする日本酒の小瓶も購入していた。


亀岩 10時半近くに宿を出て、バス停まで3分ほど、下り坂なのですぐに到着する。
 小学生男子っぽい二人組がどんどん海に突き出した岩の方に歩いて行くのにつられ、私もついて行くと、昨日、ずっと上り階段が続くのを見て諦めた「亀岩」の展望所に到着した。なるほど、ここへ出てくるのかと思う。
 どの岩をどう見れば「亀」なのかはよく判らないけれど、なかなかいい眺めだ。


 戻るよりは早いだろうと、そのまま天窓洞に抜ける。昨日よりもやはり波も音も穏やかだ。
 天窓洞はすり鉢状の底が抜けた感じなので、ここに直接日光が射しこむ時間帯は短そうだなと思う。やはり、冬よりは、春から夏にかけてのアトラクションなのだろう。
 母が前にツアーで堂ヶ島に来たときは、遊覧船に乗るか、「らんの里堂ヶ島」に行くか選べ、蘭を見に行ったからまだ遊覧船には乗ったことがないそうだ。いつか遊覧船再チャレンジに来てもいいかなぁと思う。


 そうこうしているうちにバスの時間となり、修善寺行き各駅停車のバスに乗った。
 昨日乗ってきた特急バスはバス停を抜かすだけではなく、バス路線自体をショートカットしていたらしい。特急バスでは通らなかった、生活道路っぽい道にバスは入り込んで行く。
 昨日も今日も渋滞の気配は全くない。バスの運行は順調だ。


 土肥に近づくと、車窓から富士山が見えた。
 昨日は雲に覆われて全く姿を現さなかった富士山が、ばっちり大きく見えている。波もかなり穏やかで白波も見えず、今日、駿河湾フェリーに乗ることにして大正解だ。
 土肥港バス停到着からカーフェリー出発まで13分の乗り継ぎ時間しかないので、バスが遅れたらどうしようとちょっと不安だったけれど、バスは時間通りに到着した。バスからすでに到着しているカーフェリーが見えている。


 歩いて港まで下りて行くと、係のおじさんが、入口にある建物の方を指さす。そこでチケットを買えということのようだ。
 窓口の方に「このフェリーに乗るんですか?」と聞かれて「乗ります!」と元気よく宣言する。
 車の方はもちろん台数制限があって、キャンセル待ちの状態になっている。徒歩での乗船に制限はなさそうだ。そして、車よりも先に乗り込むことができたので、船の右側の富士山が見える(だろう)席を確保することができた。
 椅子のコーナーの中央正面にテレビが設置されていて、箱根駅伝を音なしで放映している。


県道223号 母を座席に残し、私はもちろんデッキに出て、富士山を狙い続ける。
 駿河湾フェリーは県道223号に指定されていて、カーフェリーの中に標識も立っている。
 富士山には微妙に雲がかかっているけれど、意外と頂上は見えたりする。あの雲がもう少し動けば! とシャッターチャンスを待ちながらデッキに立っていると、風で手先が冷えてくる。
 あまりに冷えてくると船室に戻ってお茶を飲み、あまりにも寒すぎてお腹が空いたような気もして栗最中を食べ、また外に出て富士山を眺め、放送が入ったので三保の松原を見たりして、1時間5分の船旅はあっという間だった。
 お天気が良くて、波も静かで、本当に良かった。


富士山富士山


富士山三保の松原


駿河湾フェリー 清水港からJR清水駅まではシャトルバスが出ている。もちろん、有難く利用させていただく。
 エスパルスプラザ、東清水駅を経由して、JR清水駅には13時半過ぎに到着した。程よくお腹も空いてきて、今日のお昼は駅近くの清水魚市場 河岸の市 まぐろ館でいただこうと計画している。いちば館という海産物を売っているところはお休みだけれど、お寿司屋さんやお魚料理のお店が集まったまぐろ館は営業していることはチェック済みだ。
 シャトルバスがまぐろ館の前を通ったので、迷うことなくたどり着くことができた。


 駐車場の車の数が多すぎやしないかと思いつつまぐろ館に入ると、やはり大混雑していた。地元の方にも人気の施設らしい。お正月だし、家族そろって外食という方も多いのだろう。まだ営業を始めていないお店もあって、余計に待つ人が多くなっているのだと思う。
 たまに並ばずに入れそうなお店もあったけれど、ここは混雑していて人気のお店で食べたいところだ。
 1階と2階をうろうろし、2階にあった清水まぐろ館海山というお店に決めた。


 店頭にウェイティングリストがあって、そこに名前を書いたのが14時前、10番目くらいだった。
 お店は入口から見えるよりも広く、名前を書いても他のお店に入った方もいらしたようでリストは進み、20分くらいでお店に入ることができた。
 二人とも「清水握り」(2000円)を頼んだ。マグロの赤身が2貫、トロが2貫、生さくらえびの軍艦巻きと生しらすの軍艦巻きのセットである。
 席について、お茶をいただきつつ待つ。お店は大混雑で、お店に入ってからの待ち時間も長い。
 周りの方が食べている、舟盛りのお刺身定食や天丼、天然マグロの大トロ丼などがどれも美味しそうに見えてますますお腹が空いてくる。


清水握り ついにやってきた握りは、甘エビのお味噌汁とデザートにオレンジがついていた。
 お寿司6貫じゃぁ足らないかもと思ったのは大間違いで、マグロのネタがとにかく大きい。普通に我が家の近くのお寿司屋さんで食べるお寿司の3倍くらいの大きさにざっくりという感じで切ってある。
 生さくらえびも生しらすも、軍艦から溢れている。
 お腹いっぱいになった。


 15時9分発の電車に間に合いそうだと清水駅に急ぎ足で戻り、みどりの窓口に行ったところ、上り新幹線の指定席は全部売り切れですと言われた。
 今朝の段階では、そこそこ余裕があったのに、どうやら名古屋と新大阪間の積雪で東海道新幹線に遅れが出ていることもあって、帰省客の出足が早くなったようだ。
 これはもう仕方がないと静岡駅に戻って新幹線自由席で帰ることにした。


 静岡駅では乗ろうと思っていたひかりの1本前のこだまがあと20分で来ますとアナウンスが入っている。
 ひかりの自由席の乗車率が90%、こだまの自由席の乗車率が70%という表示が新幹線乗換口に出ていたこともあって、すぐ来るこだまに乗ることにした。
 しかし、ホーム上は結構な行列である。
 自由席も満席で、静岡駅で乗り込んだ人はほとんどが通路かデッキに立つとになったようだ。
 三島駅や熱海駅でもちらほら降りる人はいたもののちらほらで、結局、母と私が座れたのは小田原駅だった。小田原で乗り換える人が結構多いらしい。


ハンバーグ弁当 ミラコロで来てよかったね、荷物持ったまま立っているのは大変だったよね、と言いつつ二人並んで座り、東京までうとうとする。
 東京駅に到着したのは17時過ぎだった。
 家に帰ってごはんを作るつもりは母も(もちろん私も!)なく、新幹線乗換口から出たところのお店にたいめいけんの洋食弁当があったので、母はオムライスのお弁当を、私はハンバーグ弁当を選んで、帰途についた。


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2015.01.10

西伊豆旅行記1日目

2015年1月1日(木曜日)

 数日にわたってチェックしたところ、堂ヶ島の遊覧船は欠航していることの方が断然多い。
 そういうことならば、早く到着しようと焦る必要もない。
 また、1月1日よりも2日の方がお天気が良さそうだったので、行きは修善寺まで特急踊り子号で行ってそこからバス、帰りは土肥港までバスで行ってそこからカーフェリーで清水港へ行き、静岡から新幹線で帰ってくる旅程を組んだ。
 出発前日の夜にえきねっとで調べたら、10時30分東京発の特急踊り子号はまだ指定席に余裕があったので、始発から乗れば座れるだろうと自由席で行くことにする。

 元日の朝からピザを食べ、東京駅でお弁当を買おうと少し早めに家を出た。
 母が腕と肩が痛いと言うので、荷物を担がなくて済むようミラコロに二人分の荷物を詰め込んで、私が転がした。私は力任せに方向転換したり持ち上げたりしてしまうので、手首が痛くなるのが困りものである。
 自宅最寄駅の券売機で切符と自由席特急券を買おうとしたところ、何故かプープーと音がして切符もクレジットカードも出てこない。「次の上り電車に乗りたいんですけど!」と思ったけれど、駅員さんの奮闘空しく、1本遅い電車で行くことになった。

 東京駅はかなり混雑していた。みんな一体どこへ行くんだ(あるいはどこから帰ってきたんだ)と、自分たちのことは棚に上げて驚く。
 当然のことながら、駅構内の駅弁屋 祭も混雑していたのでミラコロを引きずって入ることは断念し、実演厨房で作られていた黒毛和牛三昧というお弁当(1260円)を購入した。ほのかに温かい。
 お魚は今日の夜にたくさんいただけるだろうというヨミで、お昼は肉食である。

 踊り子号は、途中の熱海で下田行きと修善寺行きに分かれるらしい。修善寺行きの自由席車両を探すのに若干手間取った。乗ってみたらがらがらで、車両に10人も乗客はいなかったと思う。東海道線を利用する人は、ほとんど所要時間も変わらないので、1本後の快速アクティを待っているようだ。
 富士山が見えるとしたら進行方向右側だよねとそちらの席を選ぶ。しかし、三島から伊豆箱根登山鉄道線に入ったので今回は車窓から富士山を見ることはできなかった。

黒毛和牛三昧 「雲が広がってきた!」「晴れた!」と一喜一憂しながら電車に揺られる。
 熱海駅で切り離しが行われた12時前頃からお弁当を食べ始めた。
 母と旅行に出ると、不思議とこういう「お肉満載」という感じのお弁当を選ぶことが多い。「ごはんが多いよ」と言いつつ完食した。母もごはんを三口分くらい残しただけだ。
 ペットボトルのお茶を買うとどんどん冷めてしまうので、水筒に熱いほうじ茶を作ってきたのも成功ポイントである。

 12時半過ぎに修善寺駅に到着した。駅を出たところにある東海バスの案内所に行くと、堂ヶ島を通る松崎行きの特急バスが13時1分にある。その15分くらい前に各停のバスもあるけれど、到着時刻は変わらない。
 時間に余裕があるので、修善寺温泉街に寄り道し、修禅寺で初詣をしてから行こうかと母に提案してみたら、一言「面倒くさい。」と言われて断念し、堂ヶ島までのバス切符(2030円)を購入した。

 バスが土肥に差しかかった辺りで、車窓から海が見えるようになった。
 見事な白波である。よっぽど風が強く、波が高いらしい。恋人岬の辺りからは富士山が見えていい筈だけれど、推定富士山の方向は厚い雲に覆われている。
 特急バスは、14時16分に堂ヶ島に到着した。到着する直前、本日の宿である堂ヶ島アクーユ三四郎の目の前を通り過ぎるのを確認できたから、道に迷う心配もない。

天窓洞 本日の宿の場所を確認できて安心したのと、チェックイン時刻である15時まで少し時間があったのと、いったん宿に入ってしまったらとても再び外に出る元気は出なさそうだったので、宿に向かう前に天窓洞だけ見学した。
 海はかなりの荒れ方で、海際の遊歩道には波が打ち寄せ、水たまりができているくらいだ。念のため見てみたら、案の定、遊覧船は欠航である。

 遊歩道の始まりらしきところを少し歩き、階段ではミラコロを持ち上げて、天窓洞を上から覗き込む。
 覗き込む前から波の音がザブンザバンと凄かったし、覗き込んで洞窟めぐりの遊覧船が欠航になっている理由がもの凄くよく判った。
 狭いところだし、かなり高い波が打ち寄せ、そして帰っている。とてもじゃないけれど、船に乗ってあそこにいたくはない。

 説明板によると、この辺りは白い凝灰岩からできており、海水によって浸食されてできたトンネルが網の目のように繋がっているそうだ。
 地盤は大丈夫か、という感じもする。
 そして、天窓洞は天然記念物に指定されているということだった。

三四郎岩

三四郎岩 しばらく天窓洞を楽しみ、そこから先はずっと階段が続きそうだったので、母に荷物番を頼んで上ってみる。展望所があって三四郎岩を眺めることができた。
 なかなかの眺望である。
 しかし、考えてみればホテルのお部屋からも三四郎岩やトンボロ現象は見える筈だ。だとしたら、こんな寒い場所にずっといる必要はない。
 一応、交代で母にも見に行ってもらい、そろそろ時間もいい頃かと宿に向かった。

 緩い坂道を上ること数分でホテルに到着した。
 寒い中だったせいか、敷地に足を踏み入れた瞬間、ホテルの方が玄関から飛び出して来られ、荷物を受け取って運んでくださってびっくりした。
 チェックインし、クーポンを渡してお部屋に案内してもらう。3階だ。
 お部屋係の方に夕食時間と飲み物を尋ねられ、「17時半は昨日から連泊の方で埋まってしまいました。」と言われてちょっと驚いた。早い時間を希望する人が多いらしい。
 そんなに早くなくていいですと19時からでお願いした。

窓からの眺め 窓から外を眺めると、三四郎岩と海岸の間に白く波が立っているラインがある。今頃が干潮で、これから「道ができる」のかと期待して聞いてみると、トンボロ現象は春以降にならないと見られず、今の時期は干潮になっても三四郎岩とこちらが陸続きになることはないそうだ。
 また、「西伊豆ってもっと暖かいと思っていました。」と言うと、「冬は寒いですね。雪はほとんど降りませんが風が強いので。」というお答えだ。
 現地に来ないと判らないものである。

 寒い風が吹き付ける中を歩いたので、とりあえずは一服だ。
 用意されていた「三四郎餅」という宿オリジナルのみかん味の餡が入ったお餅っぽいお饅頭が美味しい。ついでに、持参していた栗最中もいただく、
 オーシャンビューで目の前に三四郎岩がある。いい眺めだ。風は強いけれど空の雲はだいぶ消えていて、水平線ぎりぎりは雲があるものの、途中までは夕日が拝めそうである。
 お部屋係の方が「お風呂は早めに行ってくださいね。混みますから。」と強調していたし、実際、ホテル入口に「満室」の表示もあったので、早めにお風呂に行くことにした。

 16時前にお風呂に入るなんて、いつも旅行では歩き回る我々母子にしては珍しいパターンである。
 早い時間にもかかわらず、確かに意外と人がいる。
 露天風呂に何故か人がおらず、行ってもすぐに戻ってくる人ばかりだったので、試しに外に出てみて理由はすぐに判った。寒い。
 海に向けて開けた露天風呂は眺望抜群で、そして西風も絶好調に吹いている。そのためか湯温がかなり下がっている。横殴りの湯気なんて初めて見た。
 流石の私も寒さに耐えられず、早々に内風呂に戻り、そうすると意外と簡単にのぼせてしまい、30分くらいであがった。無念である。

夕日 16時44分とか45分くらいが日没予定時刻だ。お部屋に配られるテレビ番組表の紙に日没と干潮の時刻が書いてあって親切である。聞かれることも多いのだろう。
 もちろん、ベランダに出て夕日と三四郎岩の写真を撮りまくる。オーシャンビューのお部屋のベランダだから、西風がビュービュー吹きつけている。寒くて凍えそうだ。
 せっかく温泉で温まったのに、あっという間に冷えてしまった。指先も冷たい。

日没直前 水平線近くは雲が厚くて、太陽は割と早いうちに雲の中に隠れた。
 諦めよくお部屋に入ると、余計に寒さが沁みてくる。ガタガタ震えるくらいだったので、一人で再び温泉に向かった。
 バスタオルと浴衣が2枚ずつ用意されていて、何回もお風呂に入るときに有り難い。こういうところにかなり気の利いているホテルで、例えば、大浴場にも洗顔フォームなどが何種類も用意されていたし、脱衣場の籠が入れてある棚にはルームキーを入れるカギ付きのケースも付けられている。
 17時過ぎに行った温泉は確かに先ほどよりずっと混雑していて、内風呂でささっと温まった。

 夕食は18時半からでもよかったねー、暇だねー、と母と言い合いつつテレビで「笑点」を見ているうちに時間になった。ほどよくお腹も空いている。
 母は生ビール、私は日本酒の冷酒をもらう。
 お部屋でいただいた夕食はとにかく豪華で本当にびっくりしてしまう。
 舟盛りのお刺身あり、鮑の踊り焼きあり、お品書きはこんな感じである。

20150101_190831_2食前酒
 にごりワイン
先付
 鮟肝・河豚白子・松露・柚子卸し・貝割れ菜・旨出し餡
前菜
 常節大成煮、有頭海老黄身寿し、河豚昆布〆押し寿し、梅花サーモン・烏賊雲丹かんざし・菊蕪阿茶羅漬・ロコ貝塩辛
造里
 伊勢海老姿造り・本鮪・カンパチ・さざえ・菊烏賊・甘海老・本山葵
多喜合わせ
 蕪鋳込み・梅花にんじん・牛蒡将軍・真蛸旨煮・筍・金針菜・振りゆず・旨出汁
鮑強肴
 鮑踊り焼
蒸し物
 茶碗蒸し(むき海老・舞茸・銀杏・栗麩・三つ葉)
温物
 鉄板焼き(牛・ブロッコリー・エリンギ・玉葱・細人参・卸しポン酢・葉葱)
洋皿
 シーフードサラダ(海老華造り・紋甲烏賊・蛸焼霜・鮑酒蒸し・ホワイトセロリ・紫玉葱・ラディッシュ・チャービル)
寿の物
 ズワイ蟹錦糸巻・鱈子砧巻・カリフラワー・末広大根・花穂・土佐酢
釜飯御飯
 桜海老釜飯
香の物
 季節の香り
椀物
 伊勢海老
水菓子
 メロン・スイカ・シャーベット

 2時間近くかけて夕食をいただいた。
 お味噌汁をお願いする電話をフロントに入れたとタイミングがどうやらとても忙しい時間に当たってしまったようで、お部屋の係の方に連絡が行かなかったらしい。そこで時間がちょっと空いたため、満腹度が上がって完食できなかったのが勿体ないし悔しい。桜海老の釜飯は、それくらい美味しかった。

 夕食を片付けていただくのと同時にお布団も敷いてもらって、母などはもう半分お布団に入って寝る態勢である。
 夕食後ものんびりごろごろとテレビを見る。
 TOKIOと嵐の番組を見ながら紅白歌合戦を思い出しつつ、母と「嵐のMC力って高いよねー。」「仕切りが上手いよねー。」と言い合う。
 紅白歌合戦では、紅組司会の吉高由里子が気の毒なくらいだったし、有働アナウンサーの出番もほとんどなかったような印象だったから、余計だ。

 22時過ぎ、お腹も落ち着いてきたし、そろそろ空いたのではなかろうかと本日3回目の温泉に行った。
 夕食にお酒を飲んでしまうと夕食後の温泉はなしということが多い母も行くと言う。
 行ってみたら、夕方と同じくらいの混み方で、満室というのはこういうことかと思い、みなさんは何時ごろに就寝される予定なんだろうと余計なことを考える。
 今回は、最初から露天風呂に出るつもりはなく、内湯で温まった。
 母が夕方にうっかり持ち帰ってしまった、大浴場で脱いだスリッパ等につけておくと番号札も無事に返すことができ、一安心だ。

 お風呂に入って体も暖まり、落ち着いたところで就寝した。23時は過ぎていたと思う。
 この時間に寝れば自然に目が覚めるでしょう、早起きしなくちゃいけないということでもないしと、目覚ましもかけずに眠る。
 2時ごろにふと目が覚めて外を見てみたら、海に向いているお部屋なのでその方向には明かりがほとんどなく、満天の星空を眺めることができた。
 流星群の頃に来るのも楽しそうだなぁと半分寝ぼけて思いながら、再びお布団にくるまった。

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2015.01.02

無事、帰宅する(西伊豆)

 2015年1月1日から1泊2日で、母と西伊豆旅行に行ってきた。

 色々と考えた末、行きは修善寺まで踊り子で行き、そこからバスで堂ヶ島に向かった。
 宿は、堂ヶ島アクーユ三四郎という、三四郎岩が目の前に見える宿で、抜群の眺望である。ただし、宿の方のお話によると、今の季節は干潮時にもトンボロ現象は確認できず、3月以降ということだった。
 また、堂ヶ島の遊覧船も、冬の間は西風が強くて波が高いため欠航になることが多いという。

 もう本当に西風が強くて、露天風呂好きの私が露天風呂に入っていられないくらいの強風、横殴りの湯気なんてものを初めて見てしまった。
 でも、水平線近くは雲があったけれど夕日も眺めることができたし、お食事も美味しく、温泉も1泊2日の間に4回も入って堪能した。

 2日目は、土肥港までバスで出て、カーフェリーで清水港に行き、船中から富士山を堪能した。
 JR清水駅近くのまぐろ館で美味しいお寿司をいただき、帰りだけ、東海道新幹線が遅れたためか、新幹線が大混雑で指定席を取れず、自由席も満席で通路まで人がいる状態で、静岡ー小田原間は立ちっぱなしだった。こういうときにミラコロの威力が発揮されるというものである。

 というわけで、なかなか充実したお正月温泉旅行となった。

 ちなみに、今回の旅行にかかった費用は一人分38500円だった。ここには交通費、宿代、食事代が含まれているが、お土産代は含まれていない。

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